中古住宅を売却するには、「仲介」と「買取」の2種類があることはご存知でしょうか?
不動産会社に買主を探してもらうのが仲介で、不動産会社に買い取ってもらうのが買取です。
今回は、あまり知られていない「買取」にスポットを当て、価格の決め方や、買取相場を調べる手順を詳しく解説していきます。
住宅を売却しようと思っていたけど、どういう方法があるのか、知りたい方は特に必読ですね。
目次
不動産買取と仲介のそれぞれのメリットとデメリット
不動産を売却するには仲介が一般的ですが、もうひとつ方法があります。それが買取という方法です。それぞれの特徴やメリット・デメリットについて見てみましょう。
売却の方法で売却が決まるまでの期間に違いがある
仲介とは、不動産会社に買主を見つけてもらう方法で、買取は不動産会社が買主になって不動産を買い取ることです。
それぞれの特徴が理解できるように表を作りましたので、参考にしてください。
仲介 | 買取 | |
買主 | 個人 | 不動産会社 |
仲介手数料 | あり | なし |
売却価格 | 市場価格 | 市場価格より低くなる傾向 |
売却期間の目安 | 3〜6カ月程度だが、それ以上になることもある | 1カ月程度。即日に売買契約が締結されることもある |
実は中古物件を不動産会社が買い取り、再販して成約する件数がここ数年、伸びてきています。
2014年 | 21,400件 |
2015年 | 24,300件 |
2016年 | 27,100件 |
2017年 | 30,000件 |
2018年 | 32,500件 |
2019年 | 34,000件(予測) |
2020年 | 35,700件(予測) |
この調査は2019年に行われため、2019年と2020年の件数は予測になっていますが、さらに2025年の予測では45,000件としています。
つまり2014年からの10年間で2倍以上となる予測なのです。
不動産会社では中古物件をリフォームやリノベーションなどで手を加えて、再販することで利益を出しているのですが、そのため買取市場は活性されていると見られています。
買取の特徴やこうした買取市場の情勢を踏まえた上で、仲介と買取のそれぞれのメリットとデメリットについて、次の項目から紹介します。
中古住宅を仲介で売却する際のメリットとデメリット
中古住宅を売却する場合、その取引方法として仲介を選んだときは、市場価格で取引されるので、買取より価格が高くなることが一般的です。これが一番のメリットです。
反対にデメリットは、いつ売却できるのか予想がつかないことです。一般的には3〜6カ月程度ですが、買主が見つからなければさらに長くなってしまいです。
場合によっては1年以上も売却できないことがあります。その場合は、売り出し価格を下げるなど、さらに手を打たないと売れない状況が続きます。
中古住宅を買取で売却する際のメリットとデメリット
一方、中古住宅を買取で売却する際は、査定価格に満足すればすぐに売却することができます。売却までは遅くても1カ月程度。早ければ数日で契約が成立することもあります。
また取引相手が不動産会社なので、安心できるのもメリットのひとつでしょう。
内覧の際の煩わしさがないのも買取の特徴です。仲介の場合は、何人もの買主候補が物件の内覧に来ますが、買取では内覧自体がありません。
また、売却活動の際にインターネットに物件の売買情報が載ったり、新聞に広告が入ったりしますが、買取ではそれもありません。つまり、近隣の人や知人に住宅を売りに出していることを知られることなく、売却できるのです。
反対に買取のデメリットは、売却価格が仲介よりも低くなってしまうことです。
もちろん、どちらかを選んだからといってずっとその取引方法で売却活動をするのではありません。仲介で売却できない場合に、買い取りに切り替えるといったこともできます。
あらかじめ期間を決めて仲介で売却活動をし、買取に移行する「買取保証」を導入している不動産会社もあります。
再販のための費用が含まれるため買取価格は仲介より低い
仲介に比べて買取のほうが価格が低くなることを前項で紹介しましたが、その理由は2つあります。キーワードは再販費用です。
不動産会社は不動産を買い取った後、新たに買主を見つけて売却します。そのための費用が必要になるため、買取価格がその分低くなってしまうのです。
そうなのですね!
再販費用とは具体的にどのようなものが含まれるのか、見てみましょう。
リフォームやリノベーションにかかる費用
中古物件は状態の良いものであればそのまま売買市場で買主を見つけることも可能ですが、付加価値をつけたほうが売却しやすくなります。
壁紙を張り替えるのはもちろん、給湯器やエアコン、キッチンなどの住宅設備を新品に交換したり、フローリングを張り替えるといったリフォームを行います。ときには、ニーズに合わせてフルリノベーションをすることもあります。
そうした費用が必要になるため、買取価格を抑える必要があるのです。
仲介手数料がないため会社としての利益
不動産を仲介する場合、不動産会社が得られる利益は仲介手数料です。これは物件価格の3%にプラス6万円(税別)が上限金額と法律で定められています。
例えば、3000万円の中古住宅を売却したときに発生する仲介手数料は、
3000万円×0.03+6万円+税=1,056,000円
となります。
通常であれば、不動産会社はこれくらいの仲介手数料を得ることができるのですから、その分を何かで得る必要があります。
そのため、買取価格を低く抑えることになるのです。
中古物件の買取価格は仲介で売却する際の7割程度に
買取価格が低くなる理由について2つを紹介しました。
どれくらい低くなるのかは、不動産会社の査定によるところが大きいのですが、一般的には7割程度下がると言われています。
市場での取引価格が3000万円の中古住宅であれば、買取を依頼した場合は2100万円前後になるのが一般的です。
これは買取を選んだ際の大きなデメリットですから、覚えておきましょう。
中古住宅を査定して貰う場合はどこをみられている?
中古物件を買取で売却する場合、買主となるのは不動産会社です。その際、不動産会社は物件を査定し、査定金額を算出します。
それに伴って買取価格が決まるのですが、査定の際に不動産会社は何を見て住宅を判断しているのか、知っておくことも大切です。
それを知らないと、査定価格の理由がわからないからです。
主に中古住宅の査定金額は「取引事例比較方式」「原価方式」のどちらかで算出されることになります。
- 取引事例比較方式…条件が似ている物件の売買価格と比較することで、査定金額を算出する方法です。
- 原価方式…対象の不動産と同じ条件で物件を建てた場合のコストを求め、そこから老朽化した設備などによって下がった価値を差し引いて査定価格を求める方法です。
では次からは、住宅の何を見て査定するのか、紹介しましょう。
物件の外装や内装の状態
中古物件は、メンテナンスによって同じ築年数の物件でも、状態に差が出てくるのが当然です。
もちろん壁紙を張り替えていたり、屋根や外壁工事をしているといった点もプラス査定になります。
そのほか一戸建てであれば、シロアリ駆除および予防といった対策を行っていることもアピールポイントになります。
そして大切なのは、これらの修繕履歴が正しく残っていることです。工事記録が残っているものは、査定に入る前にしっかり整理しておきましょう。
屋根や壁からの雨漏りの有無
住宅の価値を下げる要因の中で、雨漏りはトップクラスに位置します。雨漏りをしているということは屋内に雨水が侵入していることになりますので、躯体が腐食したり、もろくなったりする可能性があるということなのです。
また雨漏りは物件の品質を損ねる瑕疵に該当しますので、売主が知っていて隠した場合、損害賠償や契約解除の対象になります。そのため査定の段階で適切に知らせるようにしましょう。
買取の場合はその修繕費用が差し引かれた売買価格になる場合もあります。
建物に降り注ぐ日照や周りの眺望と通風し
住宅の住みやすさや快適性に大きく関わるのが、この日照や眺望、通風の状況です。
そのためリビングがどの方角に向いているかによっても査定は変わってきます。
方角で言えば、査定の高い順は南→東→西→北となります。
もちろん眺望も通風も良いほうが価値が高いと判断されます。
周辺環境に関する騒音や振動、内部や外部からのニオイ
こちらも住宅の快適性に関わる項目です。
住宅はやすらぎの場所ですから、それらを邪魔すると思われる騒音や振動、特有のニオイはマイナスポイントとなります。
特に、大きな道路や線路の近くにある物件は不動産会社がしっかりチェックします。この際、騒音対策として防音に優れた窓サッシなどが導入されていれば、マイナス査定は最小限となります。
一方、ペットのニオイや、タバコのニオイなどは大きなマイナス査定になります。
利便性
同じ条件の物件であっても、周辺の環境によって査定価格に差が出ることがあります。
例えば、最寄り駅からの距離が近ければ利便性が良好と判断されますので、当然と言えば当然ですね。
最寄りの駅以外にも不動産会社がチェックする周辺の環境は主に以下のことです。
- 近くにスーパーマーケットやコンビニがある
- 角地にある
- 前面道路の幅が広い
- 前面道路には歩道が整備されている
- 狭小地や変形地ではない
- 学校が近い
これらの条件が揃っていれば買主候補を見つけるのも容易なため、プラス査定となります。
中古住宅の価格の値動き
不動産取引における「買取」と「仲介」の違いを知っていただいたところで、この項目で紹介するのは中古住宅の値動きの法則です。
建築物は建てた時点から劣化がはじまると考えます。そのため年数が経つごとに価値が下がっていくのが通常です。
建物価格の査定の仕方は不動産会社によってそれぞれですが、木造の戸建て住宅は耐用年数が22年です。そのため、築後20年前後に建物としての価値はゼロになると考えるのが通常です。
引用元:国土交通省の資料「中古戸建住宅の価格査定の例」(「中古住宅流通、リフォーム 市場 の現状」 より)
価格が下がる様子 | 市場価値の特徴(リフォームなしの場合) | |
〜築10年 | 下落速度が速い | 築年数が10年の時点で新築価格の約半分になる |
築11〜15年 | 下落速度がなだらかになる | 築年数が15年の時点で新築価格の2〜3割位になる |
築16〜20年 | 下落速度はさらになだらかになる | 築年数が20年程度になると、建物としての市場価値はほとんどなくなる |
築20年以上 | 下落速度はほぼ横ばいになる | リフォームをしていなければ、変わらずに市場価値はほとんどゼロのまま |
あくまでも目安ですが、築10年後には新築価格の半分にまで価値が下がり、築15年で新築価格の2〜3割になると考えるのが通常です。
つまり売買の価格は、築10年までなら早めに売却した方が高く売れるということになります。また15年を過ぎると下落はゆっくりになるので、それほど急いで売らなくてもいいことになります。
こうした豆知識を持っておくと、売却の際に役に立ちますね。
ただし、リフォーム状況や周辺環境などのプラス要素とマイナス要素がそれぞれの物件にあります。そのため一様にこのように値動きをする訳ではありませんが、目安として覚えておきましょう。
中古物件を買取してもらう流れとは
それではここで中古物件を不動産会社に買取してもらう際の流れについて見てみましょう。あくまでも一般的なものですので、参考程度にしてください。
①査定を依頼する
中古物件の買取を希望する場合、買い取ってくれる不動産会社に依頼して査定をしてもらいます。
査定については、電話で間取りや最寄駅などを聞いただけで価格を提示する机上査定(簡易査定)と、住宅に担当者がやってきて細かなところを確認する訪問査定(詳細査定)の2つがあります。
ただし簡易査定は、ただしあくまでも簡易なもので、詳しく査定してもらうためには改めて訪問査定をしてもらいます。
査定は複数の不動産会社に依頼するのもポイントです。査定の仕方は不動産会社によって違うもので、価格にも差が出るのが普通です。
不動産会社によっては買取を行っていないケースもあります。反対に、買取専門しか行っていない会社の場合もあります。あらかじめ確認しておきましょう。
②不動産会社を決定
査定金額が出揃ったら、査定価格を比較検討して、売却相手となる不動産会社を決定します。このときのポイントは金額だけではありません。
- 実績はあるか
- 規模は大きいか
- 評判はどうか
- 担当者は信頼できるか
- 買取スケジュールに無理はないか
といったことにも注意して決定しましょう。
後で条件を付け足したり、価格の交渉をされるケースがないこともありません。担当者の話はもちろん、態度や熱意なども見極めて売却する相手を決定しましょう。
③売却に必要な書類を用意
不動産を売却するには、複数の書類が必要となります。
一例として挙げましたので参考にしてください。
身分証明書 | 依頼主本人の身分がわからなければ、買主である不動産会社から安心してもらえません。中には中古物件の所有者と依頼している人が違うケースもあります。これは詐欺などで使われる手なのですが、そうしたことがないように必要に応じて運転免許証や健康保険証、マイナンバーカードなどを提示することになります。 |
登記済証書 | 売却する中古物件の所有者であることを証明するのが登記済証書です。引き渡しの際に、所有権を売主から買主である不動産会社に変更することになります。 |
建築確認済証 | 一戸建ての場合に必要になります。工事前の計画が法律に則り遂行されていることを証明する書類です。建築後に増築された場合など、建築基準法に違反していることもあるため、確認のために必要になります。 |
地積測量図 | 土地がある場合に必要になります。土地の面積や、隣接する土地あるいは道路との境界を示す書類です。隣地とのトラブルにならないためにも重要な書類になります。手元にない場合は新たに測量し直すことになります。 |
売買契約の締結の際のほか、査定時に必要になる書類もありますので、中古物件を売却することを決めたら、書類を揃えておくようにしましょう。
このほかにも買主候補である不動産会社が書類を要求する場合もあります。
④売買契約に締結
この売買契約の締結は通常の不動産取引と同じです。ただし、不動産取引のプロである不動産会社との契約になります。相手の言うことを鵜呑みにしないで、少しでも疑問に思うことがあったら確認するのがベストです。
売買契約の締結にはサインと押印が必要です。手付金を受け取るのは売買契約の締結と同時が一般的です。
⑤決済と引き渡し
買取の準備が整ったら不動産会社が残金を支払い、売主が物件を引き渡します。引き渡しの期日はあらかじめ決められますので、それまでに荷物の搬出を行います。
これで中古物件の買取に関する流れは完了です。
中古住宅の買取相場を調べる
ここまで中古物件の買取について紹介してきましたが、ご自分の所有する中古物件の買取価格について知りたくなった方も多いでしょう。
もちろん最終的には不動産会社に実際に訪問してもらい、査定をしてもうことになります。しかしその前に、買取相場はどのくらいなのか、気になるものです。
そこでこの項目では、中古住宅の買取相場を調べる方法を3つ紹介します。
「レインズマーケットインフォメーション」
「レインズマーケットインフォメーション」は、国土交通大臣指定の不動産流通機構が運営・管理している不動産流通標準情報システム「レインズ」に寄せられた成約価格を基にした不動産取引情報提供サイトです。
不動産の取引は、不動産の仲介を依頼された不動産会社が、物件情報を「レインズ」に掲載するよう義務づけられています。また売買が成約したあとの成約価格も登録することになっています。
つまり日本各地の不動産会社による不動産取引のデータが、この「レインズ」に蓄積されているのです。情報量が圧倒的に多く、国土交通省の管轄にあるということからも信頼性の高いサイトなのです。
そこで、この「レインズマーケットインフォメーション」を用いて、自分が所有している中古物件の買取価格を予測するのです。
利用の仕方は、下記の通りです。
- トップページで「マンション」「戸建て」のどちらかを選択する
- 「都道府県」「地域」を選択する
- 「検索する」ボタンを押す
- 選択された地域で取引された過去1年間の売買情報が表示される
表示された情報から、ご自身が所有する物件に似た取引の相場を確認します。さらに買取は3割程度低くなりますので、その相場価格の7割を計算することで、おおよその買取価格を算出することができます。
不動産ポータルサイト
不動産の売却情報は不動産ポータルサイトで扱われることが一般的になっています。つまり、あらゆる不動産の情報がこのサイトに集まっているということなのです。
例えば、売却する予定の中古物件と同様の条件を入力して検索すると、物件がいくつか表示されます。そのため、そこから相場の価格を算出することもできるのです。
下記の手順を参考にしてください。
- 「買う」の項目から「一戸建て」か「マンション」を選ぶ
- 「地域」または「最寄駅」を指定する
- 「間取り」や「駅からの徒歩分数」「室内設備」などの条件を入力する
これでご自分の所有する中古物件と似ている条件の物件がいくつも表示されます。
そこからおおよその取引価格を割り出し、さらに7割を計算することで買取相場が分かるのです。
「土地総合情報システム」
こちらは土地だけの情報になりますが、買取価格の相場を知るのにも役立ちますので紹介いたします。
勉強になります!
「レインズマーケットインフォメーション」と同様に、国土交通省が運営しているウェブサイトで、不動産の取引価格や地価公示および都道府県地価調査の価格を知ることができます。
中古物件の価値は築20年以上経過すると、ほとんどなくなってしまいますので、土地の価格だけで取引されることもあります。その場合を想定して、土地価格の相場を知っておくことで、おおよその買取価格を算出することができるのです。
下記のように使ってみましょう。
- トップページから「不動産取引価格情報検索」を選ぶ
- ダウンロードボタンを押す
- 「取引時期」「都道府県」「市町村」でご自分の条件を選択する
これで過去の取引情報が出ますので、ご自分の所有する中古物件と似ている物件の情報を探してください。土地単価などの情報も表示されているはずです。
おおよその相場が分かりますので、ご自分の中古物件の査定価格を知る目安にしてください。
なるべく高く買取をしてもらうための注意点
中古物件の買取相場について理解を深めたところで、なるべく高く買い取ってもらうための3つのコツを紹介しましょう。
査定を依頼する際は複数の不動産会社に
大きな金額が動くものに対しては相見積もりを取るように、中古物件の査定を依頼する際も複数の不動産会社にお願いします。1社だけではその査定価格が適正かを判断するのは容易ではないからです。
複数の不動産会社から査定結果が提出されたら、それを見比べた上で買い取ってもらう不動産会社を選びましょう。
査定をしてもらうための費用は通常は必要ありません。しかし、だからといって何社にもお願いするのはよくないことも覚えておきましょう。
インターネットや知人からの評判などで判断して、最低でも3社、多くても5社くらいの不動産会社にお願いして査定をしてもらうのがいいでしょう。
買取を依頼してくれる不動産会社には、買取専門と、買取も仲介も両方する不動産会社があります。買取に決めているのであれば、買取専門の不動産会社のほうが実績は豊富ですし、話もスムーズに行きます。
どちらのタイプの不動産会社を選ぶか迷ったときは、参考にしてください。
部屋の中を整理整頓する
買取に関わらず中古住宅の売却の際に大切なのは、訪問に来た人がどういう印象を持つかです。そのため、物件を見てもらう際は部屋の中をきれいにしておきましょう。
不動産会社の社員はたくさんの住宅を見ていますので、その家に入るだけでいろいろなことを感じます。もちろん査定は厳しくチェックしますが、持ち主の住宅への愛着が伝われば印象も良くなるのです。
また不動産会社は買い取った後に、リフォームやクリーニングなどをしてから売却することになります。その際に、余計な費用がかかると思われると、より買取価格は抑えられてしまいます。
ですから、なるべくきれいな状態で引き渡せるように部屋の中は整理整頓しておきましょう。
売却の時期を見極める
不動産取引の常識として覚えておいて欲しいのは、不動産を売却する際は、買主候補が多い時期に行うとスムーズに進みます。いわゆる需要と供給の関係です。
買主候補の多い時期に物件を市場に出すことで、価格を維持したまま、しかも短い期間で買主が見つかるのです。
これは中古物件を買い取る予定の不動産会社にとっては、すぐに物件を売却できるので非常に好都合です。そこで、もし住宅の買取を急いでいないのであれば、物件が買取してもらいやすい時期に買い取ってもらいましょう。
その時期とは1月〜3月です。4月から新生活を始めたいなどで、中古物件の市場はこの時期に大きく動くようになるからです。
不動産会社にとっても、1月〜3月は物件をいくつも持っておきたいので、その時期に買取を依頼すると、比較的高めの査定価格を提示してくることがあります。
このほかには、年度の半期に当たる10月の前にも買い手が増えてきます。子どもの夏休み期間に引っ越しをすることもあり、7月〜9月くらいも買取してもらいやすくなります。
住宅を買い取ってもらう時期にこだわりがなければ、こうした不動産取引の常識も理解し、時期を見極めることも必要です。
まとめ
今回の記事では中古住宅を買い取ってもらう際の査定価格について深く掘り下げました。ポイントは築年数によってある程度、査定価格の予測がつくことです。
ただし、不動産には個性があって、さまざまな条件によって価格が上下します。不動産情報サイトでおおよその査定価格はわかりますが、正しい査定価格を知るには不動産会社の査定を受けましょう。
また複数の不動産会社に査定してもらうなど、なるべく高く買い取ってもらう方法も紹介しました。ぜひ参考にしてください。