注文住宅と建売住宅の特徴と売りやすさの違いや資産価値と高値売却ポイント

注文住宅と建売住宅の特徴と売りやすさの違いや資産価値と高値売却ポイント

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戸建て住宅には注文住宅と建売住宅の二つのタイプがあり、それぞれ特徴や良い部分が異なっています。

両者の特徴が違うゆえに、売却時の売りやすさも違ってきます。

注文住宅と建売住宅の特徴にどのような違いがあるのか比較し、売りやすいのはどちらか検証してみましょう。

両方の建築にかかる費用と売却価格を踏まえた資産価値、そして資産価値を高める方法について調査しました。
注文住宅と建売住宅を高値売却するために覚えておきたいポイントも掲載しています。

これから建てる家を注文住宅か建売住宅にするかで迷うときや、自宅の売却を検討するときに役立つ情報を紹介していきます。

こざかな生徒
こざかな生徒

自宅を建てるとき、注文住宅にするか建売住宅にするか正直かなり迷います

どちらが売りやすいか知っておくと判断する参考になりますね

クジラ先生
クジラ先生
こざかな生徒
こざかな生徒

でも注文住宅と建売住宅の違いがイマイチ分からないです

では、最初に注文住宅と建売住宅の特徴をしっかり把握しておきましょう

クジラ先生
クジラ先生

注文住宅と建売住宅の特徴を徹底比較 

注文住宅と建売住宅の特徴について徹底比較します。
二つの住宅において、建築の計画開始から入居までに必要な期間、そして建築コストに関しても比べてみます。
両方の住宅のメリットやデメリットも解説しますので参考にしてください。

注文住宅の特徴 

注文住宅の特徴は、設計の自由度が高いことです。
その名の通り注文住宅は建築家や工務店に注文して自分たちの希望通りに家を造ってもらいます。
住宅に関する法規制をクリアしていれば、以下の点を自由に選択できます。

  • 間取り
  • 内装
  • 外装
  • 工法
  • 設備

間取りや工法、そして内装や外装を自由に選択していけます。
自分たちの理想の家づくりをゼロからできる点が注文住宅の最大の特徴です。

注文住宅を建てる際、設計と施工を工務店やハウスメーカーに一緒に頼むケースと、設計は建築家に頼み、施工だけ工務店に依頼するケースがあります。

注文住宅と建売住宅のメリットとデメリット

注文住宅のメリット

注文住宅のメリットは好みの家に仕上げられることです。

間取りや設備に加え、リビングや玄関の細部に至るまで自由に資材を選べます。
壁紙をどうするか、各部屋のドアは何を選ぶのかを希望通りに決めていけます。
規格が決まっている住宅は細部の仕様はあらかじめ決められているため、注文住宅のように選ぶ楽しさがありません。

注文住宅の別のメリットは、施工スケジュールを管理しやすい点です。
設計から施工まで工務店やハウスメーカーと話し合いながら決めていくので施工スケジュールを細かく確認できます。

予算に合わせて仕様を決められることもメリットです。
少ない予算で家を建てられますし、十分な予算があるなら設備のグレードアップをすることも可能です。

しかし、設計と工事の段階で少しずつ設備や資材の仕様をアップさせ、最後は予算オーバーする人が多いのも現実です。
注文住宅はつい予算を超えてしまいがちなので気をつけてください。

注文住宅のデメリット

続いて注文住宅のデメリットについて考えます。
注文住宅のデメリットは建築の知識や経験が無いと仕上がりが想像しにくいことです。

ゼロから全てを設計していくため、いざ家が完成したらイメージと違っていることがあります。
初めて注文住宅を建てる人は完成図がイメージしやすいようサポートしてくれる施工会社を選ぶと良いでしょう。

注文住宅は土地探しから始まることがあります。
土地を探さなければいけない場合、土地の売買契約と家の設計という二つの作業を同時に行わなければなりません。
慣れない手続きや交渉をしていくのでストレスを感じるデメリットがあります。

土地の購入と家の建設は費用と時間がかかります。
入居時期が決まっている人は、かなり前もって準備を進めるようにしてください。

建売住宅の特徴

建売住宅の特徴は、土地と家がセットで販売されていることです。
通常、建売住宅には二つのパターンがあります。

  • 建設中の家
  • 完成している家

まだ建設中の家であれば、ある程度の設備仕様は自分で選べます
完成している家の場合は、仕様を選ぶ自由度がほとんどありません。
家を見て気に入ったら購入する形になります。

建売住宅の販売は、何軒かまとめて小規模で販売されるケースと、住宅地まるごと開発された段階で販売される大規模なケースがあります。
市場に多く出回るのは小規模販売される建売住宅です。
数が多いので様々な種類の住宅があり、好みの家を見つけやすくなっています。

新築建売住宅の購入の流れ

新規開発の住宅地やニュータウンなどの大規模販売される建売住宅は、一つの街ごと新しく造っているため環境が良い特徴があります。
町並みがキレイですし、道路や公園が整備されていて使い勝手が良くなっています。

建売住宅のメリット

建売住宅のメリットは仕上がりと予算がイメージしやすいことです。
家はすでに完成しているか、設備と仕様があらかじめ決まっているパッケージ商品から選ぶため、仕上がりがイメージしやすくなっています。
完成品の設備内容が明確になっているので価格も明快です。
家を購入する総費用が分かりやすく、想定外の予算が必要になることがありません

完成した家を買うケースでは、家の施工具合や設備の品質を細かくチェックして購入を決断できるのもメリットです。
注文した家の完成後に不具合が発生するリスクが少なく、安心して購入できます。

建売住宅は土地と家をセットで購入できるため割安になるメリットがあります。
土地と家を別々で購入する注文住宅に必要な費用や時間を節約できます。

大規模販売される建売住宅の場合、新しく快適な環境に住めるのも大きなメリットです。
全てが同時に開発されているので町並みに統一感がありますし、住民が同じ時期に引っ越してくるのでご近所さんとの関係作りがしやすいです。

建売住宅のデメリット

デメリットは、間取りや工法の自由度がないことです。
すでに決められた商品構成の中からしか選べません。
しかし、建売住宅は一般的な家庭が快適に暮らせるような設備と仕様になっているため、よほどのことが無い限り満足できる内容になっています。

建築過程を見られないことが多いため、施工業者の仕事の仕方や工事方法が確認できないのもデメリットです。

建売住宅を買う際は、信頼できるメーカーの家か、評判の良い施工業者かを事前にしっかりチェックしてください。

注文住宅と建売住宅の入居までの期間の違い 

注文住宅と建売住宅の入居までの期間はどれほど違ってくるでしょうか。
入居までの平均期間を比較すると、両者には約10ヶ月から1年ほどの差があります。
建売住宅の方が、約1年早く新生活をスタートさせられます。

なぜそれほど違いが出るのか、両方の住宅の入居までのステップを確認してみましょう。

最初に注文住宅の入居までのステップを見ていきます。

  1. 家のイメージを決める
  2. 予算立てをする
  3. 建築依頼する業者をリサーチ
  4. 土地を探す
  5. 土地に合った間取りや設備、仕様を決める
  6. 工法を決める
  7. 見つかった土地と決めた家の条件で見積もり依頼
  8. 各社の見積もりを比較し1社に決める
  9. 本設計と最終見積書のチェック
  10. 工事請負契約を締結
  11. 施工開始
  12. 引き渡し

家のイメージを決めるステップから業者への見積もり依頼まで平均1年半の時間がかかります。
施工依頼する業者を決め、引き渡しまでが8ヶ月ほどでかかり、トータル26ヶ月の期間が必要になります。

建売住宅の入居までの期間はどうでしょうか。

  1. 購入時期を考える
  2. 予算立てをする
  3. 購入したい家のタイプを検討
  4. 希望に合う家を探す
  5. 購入手続き
  6. 引き渡し

購入時期を考えてから家を探すまで平均1年ほどの時間が必要です。
建売住宅は家を見つけていたら入居がすぐにできるため、購入契約から引き渡しまで平均4ヶ月しかかかりません。
場合によっては、さらに早くなります。
建売住宅は合計16ヶ月ほどで新生活をスタートさせられます。

注文住宅と建売住宅の入居までのステップを比較すると、注文住宅は決定事項が多いため時間がどうしても長くかかることが分かります。

注文住宅と建売住宅のコストの違い 

注文住宅と建売住宅のコストを比較してみます。

項目注文住宅建売住宅
総費用4615万円3851万円

令和元年の国土交通省の調査によると注文住宅の平均コストは3971万円で、建売住宅は3491万円です。
注文住宅の総費用には土地の購入費も含まれています。

両者には約760万円の差があります。

注文住宅と建売住宅の特徴を表で比較

注文住宅と建売住宅の違いを表にして比較してみましょう。

項目注文住宅建売住宅
オリジナリティ工法から間取り、各設備の仕様を細かく決められるのでオリジナリティが高いすでに間取りと設備構成が決まっているのでオリジナリティが低い
完成予想図面と資材サンプルだけでは完成予想がしにくい既成プランがあるので完成予想がしやすい
施工過程の確認施工過程を実際に確認できる完成していると施工過程は確認できない
費用どこに予算をかけるかを決められるが、土地も購入するため費用が高くなりがち土地も設備もセットで購入できるため費用が安い
入居までの流れ土地の購入と家の設計を決めるので時間がかかる短期間で入居可能
必要な契約土地の売り主と売買契約を締結、施工業者と工事請負契約を締結建売住宅の販売業者と売買契約を締結
予算立て土地と家の両方で予算立てが必要となり複雑土地と家をセットで購入するので予算立てしやすい
住宅ローン土地と家の二本立てで住宅ローンを組む土地と家をセットで住宅ローンが組める
注意点予算オーバーしやすいコスト重視の欠陥住宅がある

注文住宅と建売住宅には様々な違いがあることが分かります。
特にオリジナリティと入居までの期間、そして費用の違いが大きくなっています。

こざかな生徒
こざかな生徒

売却するときに注文住宅と建売住宅のどちらが売りやすいですか

中古住宅として売りやすいタイプはどちらか考えてみましょう

クジラ先生
クジラ先生

注文住宅と建売住宅で売りやすいのはどっち? 

注文住宅と建売住宅で売りやすいのはどちらか検証してみましょう。
結論から言うと、建売住宅のほうが売りやすいです。
もともと建売住宅は商品として販売されており、売りやすいように間取りや設備が造られています。
平均的な日本人家庭が住みやすく感じる商品構成になっているのです。

中古住宅として売却する時にも、多くの人にとって使い勝手が良いので売れやすくなっています。

少し前までは建売住宅はチープな印象がありましたが、現在は消費者が質を重視するためコスパの良い住宅が多いです。
現在の建売住宅は品質重視で設備や資材が選ばれており、耐久性も高いので中古住宅でも魅力があります。

反対に注文住宅はオーダーメイドなので売りづらいです。
オーダーメイドの洋服と同じで、本人にはぴったりですが他の人には着づらい、使いづらいということがあります。

オリジナリティの高い家を作れるメリットが、中古住宅になるとデメリットになってしまうのです。

家を造った家族にとっては使い勝手が良かったものの、中古住宅として購入する人には使いにくい間取りや設備になることがあります。
売れることを目的に開発された建売住宅に比べ、依頼主の住みやすさを目的にした注文住宅は中古市場では売れにくいのです。

しかし、注文住宅が中古市場で売れない訳ではありません。
注文住宅を売却しやすくする上で覚えておきたい点を次に解説していきます。

注文住宅を売却しやすくする9つのポイント

注文住宅を少しでも売れやすくするため覚えておきたい9つのポイントを紹介します。

  • 個性が強すぎない
  • 立地条件が良い 
  • 土地の境界線が明確
  • 風通しと採光性が良い
  • 外構の作りが丁寧
  • 地盤が硬い 
  • 室内のコンディション良好 
  • 有名ハウスメーカー製 
  • 建築方法 
注文住宅が売却しやすいポイント

上記の各ポイントと注文住宅を売却する際の注意点を説明していきます。

個性が強すぎない

注文住宅を売りやすく一つ目のポイントは、個性が強すぎない家を造ることです。

間取りや設計にこだわりすぎて個性的になればなるほど中古住宅として売れにくくなります。

当然、注文住宅の最大のメリットはオリジナリティのある家を作れることですが、売れやすさを考えるならほどほどに個性的なのがちょうど良いです。

間取りが奇抜だったり浴室が広すぎたりすると買い手が付きにくくなります。
趣味の部屋やガレージがある家、楽器演奏やカラオケ用の防音室がある家も、趣味が合わない人には不要なので中古市場では敬遠されます。
手入れが大変な無垢材の床や、移動できない造作家具が複数ある家も人気がありません。

注文住宅を設計するときには、個性をどの程度出すか不動産会社や施工業者とよく相談しながら決めてください。

立地条件が良い

立地条件が良い注文住宅は比較的売れやすいです。
家が多少個性的でも立地条件が優れている物件は不動産会社がアピールしやすく、売却もスムーズにいきます。

以下のポイントが立地条件の良さに関係します。

  • 交通の利便性
  • 病院
  • 商業施設
  • 公園
  • 災害が少ない
  • 開発が進んでいる

駅やバス停に近い立地、病院やスーパーなど商業施設が近い立地は人気です。
自然豊かな公園が近くにあること、ハザードマップで被災想定区域に該当しておらず災害が少ないことも評価されるポイントです。
都市開発が進んでおり、今後物価が上昇する可能性がある土地も買い手が付きやいです。

立地条件ではありませんが、土地を買う際はサイズに気をつけてください
購入する土地が大きすぎると売却価格が高くなり、管理が大変だと思われて買い手が付きにくくなります。
逆に、狭小住宅も間取りが特殊になるので売りにくいです。

手に入れる土地のサイズは平均的な40坪前後にしましょう。

土地の境界線が明確

土地の境界線が明確であることも大切なポイントです。
売却するときに土地の境界線が曖昧だと買い主は敬遠しますし、境界線を明確にするよう求めてきます。
後から境界線を確定するには時間と費用がかかるため、最初から明確な境界線の土地を買うようにしましょう。

昔から地主が所有してきた土地は、境界線が曖昧なことがあるので気をつけてください。

風通しと採光性が良い

家の風通しと採光性が良いことも注文住宅を売却するときに重要です。
間取りや窓のデザインにこだわった結果、風通しと採光性が悪くなることがよくあるのです。
窓の位置が悪くて風が通りにくかったり、太陽の光が十分に部屋へ入らなかったりすることがあります。

内覧した人は湿気が多そうで暗い家だと感じ、購買意欲を持ちません。

1階と2階の吹き抜けリビングや、窓面積が大きいリビングも敬遠されます。
どちらも空調効率が悪く、夏は涼しくなりづらくて冬は暖かくなりづらいです。

スケルトンな間取りで仕切りがほとんど無い家も空調効率が悪くなります。
空調効率が悪い家は電気代がかさむので売れにくいです。

外構の作りが丁寧

注文住宅で外構の作りが丁寧だと売りやすくなります。
意外と多い注文住宅の失敗例として、外構の作りが雑というケースがあります。
家の内装や外装にこだわった結果、外構まで手が回らず、外構を造らなかったり雑な作りで工事を終えてしまったりするのです。

とりあえず家を完成させ、外構は後から手を付けようとして放ったままになり、そのまま何もしなかったというケースもあります。

注文住宅を建てる際は庭や外構の部分もきちんと予算に含め、家と一緒に施工するようにしてください。

地盤が硬い

中住宅市場では地盤の硬い家の需要が高まっています。
大型地震が頻発している昨今、家に耐震性を求める人が増えているのです。

首都直下型地震や東海地震が起きるかもしれないと言われているため、土地の地盤が固いかどうかを重視する人が増えています。
注文住宅を建てるときに土地の地盤強度を重視して土地を選んだり、すでに家を建てているなら土地の地盤調査を依頼したりすると売りやすくなります。

地盤が強固という専門家のお墨付きがあると買い手が付きやすくなるのです。

室内のコンディション良好

注文住宅を売りやすくするため室内のコンディションを良好に保つことも必要です。
室内設備を定期的にメンテナンスして故障が無いようにし、こまめに掃除して室内を清潔に保つことが大切になります。
水回りに水垢が溜まらないようにすることや、換気扇周りが油でべたつかないようにしてください。
内覧会で見に来る購入希望者は、水回りやキッチンの第一印象を重視します。

有名ハウスメーカー製

有名ハウスメーカー製の注文住宅は中古市場でも人気があります。
誰でも知っている知名度のあるハウスメーカーが造った注文住宅なら安心できると感じ、成約する人が多くいるのです。
もし有名ハウスメーカーで注文住宅を造ったのであれば、社名をしっかりアピールしてください。

各ハウスメーカーが設定している住宅性能表示があるなら売却時に相手へきちんと伝えましょう。

建築方法

注文住宅の建築方法によっても売りやすさが違ってきます。
家の建築方法は主に二つあります。

  • 2×4工法
  • 木造軸組工法

2×4工法は新しい工法で多く採用されており、木造軸組工法は昔から使われている工法です。
注文住宅を売るときには木造軸組工法の方が売れやすいです。
なぜなら、木造軸組工法は増改築がしやすく、購入者がリフォームを簡単にできるからです。

一方、2×4工法は増改築やリフォームがしづらいので買い手が付きにくいです。

注文住宅を買う人はリフォームやリノベーションすることを前提にしていることが多く、木造軸組工法の方が人気です。

注文住宅売却の注意点 

注文住宅を売却する際の注意ポイントは、成約まで時間が長くかかることです。
建売住宅と比べると買い手を見つけるまでに長い時間が必要になります。

注文住宅は間取りが特殊ですし、内装や外装も個性的であるため万人向きではありません。
しかし、その個性を必要としている人がいるものです。

ガレージや防音室がある家を探している人が一定数います。
ただし、不動産会社がそのような購入希望者を見つけるまで、また購入希望者が希望条件に合う中古注文住宅を見つけるまでには時間がかかります。
注文住宅を売る場合、売却完了までの期間を長めに考えておきましょう。

注文住宅と建売住宅の資産価値を比べてみよう 

注文住宅と建売住宅のどちらも土地を所有しているため、一定の資産価値は保たれます。

しかし、建物部分の資産価値はどうなのでしょうか。
建物の資産価値について比較してみましょう。

注文住宅と建売住宅の資産価値を比較 

注文住宅と建売住宅のうち、資産価値が10年後15年後に保たれているのは建売住宅です。
理由は、建売住宅は中古住宅市場で売りやすいからです。
建売住宅は売却するときに相場価格で売れますが、注文住宅は相場よりも値引かなければ売れません

しかし、建設時にかかるコストは注文住宅の方が高いです。
土地と建物にそれぞれお金がかかっているため建築費が割高になります。
反対に、建売住宅は土地と建物セットにて割安価格で購入できます。

両方の住宅を売ったときに売却価格から建築費を差し引くと、圧倒的に建売住宅のほうが手元に多くのキャッシュが入ってきます。

注文住宅の資産価値を将来も保つには中古市場を意識した家づくりが必要です。

資産価値を高めるコツ 

注文住宅と建売住宅の資産価値を高めるコツについて考えてみます。
どちらの住宅でも2つの点を意識して家を建てると資産価値を高められます。

  • 長期優良住宅
  • 長期メンテナンスサポート
注文住宅と建売住宅の資産価値を高めるポイント

一つ目は長期優良住宅であることです。
長期優良住宅は以下に挙げる7つの点で一定基準を満たした住宅のことです。

  • 耐震性
  • 劣化対策
  • 維持管理性
  • 住戸面積
  • 省エネルギー性
  • 居住環境
  • 維持保全管理

2009年施行の長期優良住宅の普及の促進に関する法律で定められている基準です。
国の基準なので信頼性があり、税金や住宅ローン金利で優遇されるメリットがあります。

注文住宅でも建売住宅でも長期優良住宅仕様にできますから、資産価値を重視するなら多少コストをかけてでも基準を満たした家を建てましょう。

資産価値を高める二つ目のコツは、ハウスメーカーが提供する長期メンテナンスサポートを利用することです。
施工するハウスメーカーによっては、長期メンテナンスのオプションサービスを提供しています。
建設後、10年や20年のスパンで設備の点検やメンテナンスをしてくれるサービスです。
長く住み続けると設備が老朽化し修理の必要が出てきますが、メンテナンスサポートを利用すると設備の良い状態を維持できます。
売却時に家全体の良好なコンディションを買い主に確認してもらえますし、購入後の不具合を心配せず成約してもらえます。
注文住宅であっても大幅な値引きの必要が無く、家の資産価値を保てます。

こざかな生徒
こざかな生徒

注文住宅と建売住宅を高値売却するため何に気をつけたらよいですか

知っておくと得する高値売却のポイントを教えましょう

クジラ先生
クジラ先生

注文住宅と建売住宅を高値売却するポイントを解説

注文住宅と建売住宅を売却する際、できるだけ高い値段で売却したいものです。
相場以上の売却価格で売買契約を結ぶには、いくつかのポイントを押さえておかなければなりません。
注文住宅と建売住宅の両方で実践できる高値売却のポイントを解説します。

複数社に査定を依頼する

高値売却するには自分の家がいくらで売却できるか複数社に査定してもらうことが重要です。
1社だけに査定してもらうと、提示された額が相場より高いのか低いのか判断できません。
査定をした不動産会社も競合がいないので、相場より低い価格を提示することがあります。

しかし、複数社へ査定を依頼すると各社の査定額を比較できます
比較することで自分の家の売却相場が把握できます。
不動産各社も他社と比較されるため、相場以上の価格を提示しようと一生懸命になります。

複数社に査定依頼する際は不動産一括査定サイトを利用すると便利です。

不動産売却一括査定サイト徹底比較

媒介契約の種類を検討する

不動産会社と締結する媒介契約の種類を検討することも大切な高値売却のポイントです。
媒介契約には3種類あり、それぞれ特徴が違います。
他の不動産会社と契約できるか、自分で発見した買い主と取引ができるかが違ってきます。

詳細は下記の表からご覧ください。

媒介契約の種類他社との契約自己発見取引
一般媒介契約
専任媒介契約不可
専属専任媒介契約不可不可
一般媒介契約と専任媒介契約と専属専任媒介契約の特徴

売却する物件が人気エリアだったり長期優良住宅だったりするのであれば、一般媒介契約で複数社と契約した方が高く売りやすいです。

しかし、個性的な注文住宅など売りづらい物件は、専任媒介契約や専属専任媒介契約がおすすめです。
依頼主が他社と契約していない分、本気で売却しようとしてくれます。

専任媒介契約と専属専任媒介契約を締結する際は、注文住宅の売却実績が豊富な不動産会社を選んでください。

内覧会を成功させる 

内覧会の成功は高値売却へ繋がります。
広告を見た購入希望者が成約するかどうかは内覧会で決まると言っても過言ではありません。
関心を持った買い主候補が購買意欲を高められる内覧会をするようにしてください。

内覧会の成功に欠かせないのは2つのポイントです。

  • 掃除と整理整頓
  • 好印象を持ってもらう

内覧会前に掃除と整理整頓を徹底してください。
掃除と整理整頓がされていることで購入希望者は家に良い印象を持ちます。
逆に家が汚れていたり散らかっていたりすると購買意欲は一気に無くなってしまいます。

気をつけるべき箇所と意識するポイントを表にまとめました。

掃除と整理整頓すべき箇所意識するポイント
玄関靴を下駄箱へしまい、掃き掃除をしておく
リビング余計なものを出しておかない
水回り水垢を掃除しておく
台所食器をしまい、シンクを磨いておく
ベランダ床と外側の窓を掃除する

上記に挙げた箇所は内覧者が必ずチェックするところです。
しっかり掃除と整理整頓をしておきましょう。

購入希望者に好印象を持ってもらうことも内覧会の成功に欠かせません。
内覧会に来た人に好印象を抱かせるコツを紹介します。

好印象ポイント実践方法
室内の香り家の中が良い香りになるようにアロマを使う。タバコやペットの臭いは消臭スプレーで消しておく
室内の明るさできるだけ室内が明るくなるよう照明を付け、窓から明かりが十分入るようにする
花をおく玄関やリビングに花があると家の第一印象が明るくなる
アピールはほどほどに家のメリットをアピールしすぎず、ほどほどにする

細かな点を意識することで内覧会は成功し、購入希望者は家や売り主に良い印象を持ってくれます。
値引き交渉も発生しにくくなり、高値売却できる確率がアップします。

内覧の準備が不十分で失敗した
こざかな生徒
こざかな生徒

高値売却のポイントがよく分かりました

不動産一括査定サイトを使うと、高値売却ポイントを教えてくれる親切な不動産会社を見つけやすいですよ

クジラ先生
クジラ先生

注文住宅の特徴は設計の自由度が高くて理想の家づくりがしやすいことですが、土地を別途購入するため費用がかさみやすくなります。
建売住宅には、土地と家がセットで販売されている特徴があり、間取りと設備がパッケージになっているため購入費用が分かりやすく予算立てがしやすいです。
売りやすさで比較すると建売住宅が注文住宅より有利になります。
建売住宅は万人受けするように開発されており、中古住宅市場で売りやすくなっているからです。

資産価値も建築費と売約価格を考えると建売住宅の方が高くなっています。
高値売却をするためには、建売住宅でも注文住宅でも複数社に査定を依頼したり、媒介契約の種類をよく検討したりすることが必要です。
家を建てる際には注文住宅と建売住宅の特徴をよく検討し、注文住宅を建てるのであれば売却しやすい設計にできるでしょう。

この記事の監修・執筆者

未来不動産コンサルタント株式会社

代表取締役 小川 樹恵子

保有資格:不動産鑑定士、宅地建物取引士、賃貸経営不動産管理士、FP2級、証券外務員2種、貸金取扱業務取扱主任者

【本サイト(鯨鑑定士の不動産売却・投資)のメイン監修者】2007年から2014年の間に、個人の不動産鑑定事務所ほか、住友不動産株式会社に勤務し、不動産鑑定評価実務や不動産売買の経験を積み、「不動産の鑑定評価から売却・購入までワンストップ対応!」をモットーに、2014年未来不動産コンサルタント株式会社を設立し、現在は、不動産鑑定・不動産売買のほか不動産実務等の講師なども務めている。

サイト運営会社情報

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鯨鑑定士の不動産売却・投資
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