家の見積りを出す際、はじめから予算通りになることはほとんどありません。
特に細かいところまでこだわれる注文住宅の場合は、予算オーバーするのが一般的です。
せっかく購入するのならば良いものを購入したいと考える人が多いからです。
数百万円の予算オーバーで理想の家が手に入るのならば仕方がないと、お金に対する感覚が麻痺してしまうことも珍しくありません。
しかし予算オーバーすることで住宅ローンの金額が増えると、後で生活が苦しくなる可能性があります。
もし住宅ローンの返済が苦しくなって住宅ローンを返済できなくなると、せっかく購入したマイホームを手放さなければならなくなります。
そのため予算内で家づくりをすることが大切です。
そのためには家を建てる際に予算オーバーする主な原因を把握しましょう。
原因を把握しておけば正確性の高いプランと予算をたてておけるため、後で予算に大きなずれが生じるのを避けられます。
ただし漠然と予算を決めるのではなく家を建てるのに必要な全ての費用や用意できる頭金、年収などを考えて自分が支払っていける金額を出すなどの予算決めのコツを理解した上で予算を決めなければなりません。
それでも予算オーバーしてしまった場合は、まず家の仕上がりに大きく影響しない対処法を試して費用を削減しましょう。
大幅に予算オーバーするようならば大きな変更もやむを得ませんが、妥協しても良い部分と妥協してはいけない部分を見分けることが大切です。
家の見積りが予算オーバーする原因
家を購入する際は家の見積りが予算オーバーすることも珍しくありません。
しかし予算オーバーするのは主に注文住宅を購入する場合です。
新築の建売住宅と注文住宅、中古の戸建て住宅を購入した人のうち、予算オーバーした人の割合を以下にまとめました。
家の種類 | 予算オーバーした人の割合 |
---|---|
新築の建売住宅 | 52.70% |
注文住宅 | 72.80% |
中古の戸建て住宅 | 36% |
上記のデータを見ると、注文住宅を購入した人の多くが予算オーバーを経験していることがわかります。
注文住宅は設計や設備、資材などのあらゆる部分を自由に決められるメリットがありますが、その分以下のようなことが理由で予算オーバーしやすくなります。
- 理想を詰め込み過ぎる
- 途中でプランを変更したくなる
また次の理由から家の見積りが予算オーバーするケースも多いです。
- 建物の購入費用以外の費用を考えていなかった
- 購入した土地に予想外の費用がかかった
上記の4つの予算オーバーの原因については、次の項目で詳しく解説していきます。
注文住宅を購入した約7割の人が予算オーバーを経験しているんですね
全てを自由に選べるのが注文住宅の良い部分ですが、全てにこだわり過ぎると結果的に予算オーバーしてしまうんですよ
その他に建物の購入費用だけを考えていたことが原因で予算オーバーするケースもあるとありますね。家を購入する場合は土地と建物の購入費用以外にも費用がかかるのですか?
土地と建物にかかる費用が最も多いですが、諸費用にも高額な費用がかかるんですよ。そのため諸費用を予算に入れておかないと予算が足りなくなって家のプランを変更しなければならないこともあるんです
こだわり過ぎは大幅な予算オーバーの原因に
家の見積りを出す際はまず家を購入する人が持参したファーストプランをもとにして見積りを出します。
注文住宅は設備や資材などの細かい部分までこだわれるため、ファーストプランには理想を詰め込むことがほとんどです。
そのため最初の見積りは大体高額な見積りになります。
特にファーストプランでは以下の部分にこだわってプランをたてるケースが多いです。
こだわりポイント | 具体的なこだわりポイント |
---|---|
内観 | 吹き抜けのリビング、アイランドキッチン、広々とした浴室、大容量の収納、ウォークインクローゼット |
外観 | 窓の多い家、曲線のあるデザイン、豪華な門戸、重厚なガレージ |
しかし上記のこだわりを実現するためには多くの資材が必要だったり工事の手間がかかったりします。
例えば高級旅館のような広々とした浴室にする場合、既製品のユニットバスではなく在来工法によって浴室を作ることになります。
完全オーダーメイドのため自由度は高いですが、既製品とは数十万円から数百万円の差が出てしまうのです。
1カ所でこれだけ高額な費用がかかってしまうため、全ての部分をこだわると家の見積りが大きく予算オーバーすることになります。
プラン変更はお金がかかる
住宅会社と契約をした後にデザインや間取りを変更したいと申し出る人も少なくありません。
デザインや資材ならばタイミングによっては変更することも可能です。
しかし本当に必要なデザインもしくは資材か、しっかり考えたほうが良いです。
例えば近年人気の珪藻土の壁や無垢の木の床は湿度が上がるのを防いだり温かみを演出したりするメリットがある一方で、費用がかさむ上に汚れが目立ちやすいというデメリットがあります。
理想だけでなく使いやすさも考えないと、せっかくお金をかけても後悔することになります。
また材料を発注する前であれば間取りを変更することも可能です。
しかし数十万円から数百万円ほどの追加費用がかかります。
そのためプランを変更する場合は大きく予算オーバーする可能性があるということを念頭に置いてプラン変更をしなければなりません。
また家を購入するタイミングでソーラーパネルの設置を勧められるケースも多いです。
しかしソーラーパネルの購入費としておおむね100万円から200万円ほどの費用が必要になる他、設置費用も必要になります。
そのため当初の家の見積りとは大きくずれてしまいます。
家の購入費用は建物代だけではない
家の購入費用は建物代だけではありません。
建物代の他に次のような費用がかかります。
費用の種類 | 費用の内訳 |
---|---|
付帯工事費 | 造成工事費用、エクステリア関連費用など |
諸費用 | 登記費用、住宅ローンの手続き費用、引っ越し費用など |
付帯工事費や諸費用にかかる費用は大体建物代の3割ほどです。
建物にかかる費用が3,000万円だった場合は、約900万円の付帯工事費と諸費用がかかる可能性があるということです。
大きな金額が必要になることがわかるでしょう。
そのため建物にかかる費用だけを考えていた場合は大幅に予算オーバーしてしまいます。
予算オーバーの金額によっては、プランを大きく変更しなければならないケースもあります。
土地の工事費に高額な費用がかかることがある
購入した土地に思わぬ費用がかかることもあります。
例えば地盤改良工事にかかる費用などです。
地震が多い日本においては家を建てる際に土地の地盤調査をするのが一般的です。
土地の地盤調査にはおおよそ10万円ほどの費用がかかります。
10万円ほどの費用であれば家計をやりくりして費用を捻出できることもあるでしょう。
しかし地盤調査の結果、地盤改良工事が必要になった場合は高額な費用が発生します。
地盤改良工事にかかる費用は地盤調査会社によってバラバラですが、建物代の約5%が相場です。
仮に建物代が2,500万円だったとすると、地盤改良工事に約125万円の費用がかかるということです。
土地にかかる費用が予算オーバーすると、家のプランも変更せざるを得なくなってしまいます。
予算オーバーしたときの対処法
もし家の見積りが予算オーバーしてしまった場合は、建物にかかる予算を削減する必要があります。
以下で多くの人が実践している対処法を確認しましょう。
- 設備機器費用の削減…41%
- 外構費用の削減…37%
- 仕上げ材費用の削減…12%
- 建物全体の費用の削減…10%
設備機器や外構の費用を削減して予算を調整している人が多いということがわかります。
ただし設備機器や外構のように予算を削減しても問題がない部分がある一方で、予算を削減しないほうが良い部分もあります。
例えば柱や梁、壁や屋根に入れる断熱材などです。
柱や梁は家全体を支える重要なパーツです。
また断熱材においても家の住み心地や光熱費にかかわる重要なパーツのため、安い材料に変えると住み心地が悪くなったり光熱費が高くなったりする可能性があります。
そのため家の安全性やランニングコストに大きくかかわる部分の費用は削減しないようにしましょう。
家の見積りが予算オーバーしたら、家づくりのプランを変更する必要があるんですね
ただしプランを変更しても良い部分と変更してはいけない部分があります。まずは設備や外構のプラン変更を考えると良いですよ
設備や外構のプランを変更しても予算オーバーする場合は、家の建築面積そのものを変更しなければならないんでしょうか?
間取りや工法を変更するという方法も残っています。建築面積を変更するのは最終手段と考えておくと良いですよ
設備や外構のプランを変更する
設備や外構、仕上げ材はプランの変更をしやすい部分です。
プランの変更の一例を以下で見ていきましょう。
- 設備…既製品の設備を採用する、グレードを下げる、収納棚をつけない、収納棚の扉をつけない、吊戸棚をつけない
- 外構…門やフェンスをつけない、グレードを下げる、外構工事を後回しにする
- 仕上げ材…グレードを下げる
設備や外構は既製品を採用したりグレードを下げたりするだけでもコストダウンできます。
また後で取りつけるのも良いでしょう。
仕上げ材は左官仕上げや塗装仕上げからクロス仕上げにすれば、6畳の部屋で約10万円の費用を削減できる可能性があります。
さらに大量に生産されているクロスを選んだり自分たちでクロスを貼ったりすれば、大幅にコストを抑えることが可能です。
大幅なコスト削減のためには間取りを変更する
さらに大幅なコスト削減を目指すのならば、間取りを変更するのが効果的です。
例えば部屋の仕切りをなくして1つの大きな部屋にするなどです。
そうすれば1部屋分の壁と扉が必要なくなるため、40万円ほどの費用を削減できます。
またデザインにこだわっている場合は、一般的な四角い建物にすることを検討してみましょう。
例えば凹凸がある建物には補強資材や壁が多く使われるため、四角い建物よりもコストがかかります。
そのため凹凸をなくすと数十万円の費用を節約することが可能です。
より高額な費用を削減する必要があるのならば、延床面積を小さくするのが効果的です。
建物をコンパクトにしたり2階建ての建物を平屋にしたりして延床面積を小さくすれば、数百万円の大幅なコスト削減につながります。
工法を変える
まだファーストプランを考えている段階ならば、工法を変えるという方法もあります。
まず以下で注文住宅に採用されている工法の種類を確認しましょう。
- 木造軸組み工法
- 2×4(ツーバイフォー)
- 軽量鉄骨
- 重量鉄骨
- 鉄筋コンクリート
- ログハウス
上記の工法の中で最も多く用いられているのは木造軸組み工法です。
日本においては約7割から8割の建物がこの木造軸組み工法によって建てられています。
そのため設備品の種類が多く、建築費用を抑えることが可能です。
逆に最も高額なのは鉄筋コンクリートです。
耐震性や断熱性、遮音性が高いというメリットがありますが、価格が高額な上に工事にかかる期間も長いです。
また近年は工期が短い2×4工法や軽量鉄骨工法も人気です。
しかしコストを削減したいのならば木造軸組み工法に変更することを検討すると良いでしょう。
ただし工法によっては希望の間取りを実現できないこともあります。
また住宅会社によって得意な工法は違うため、希望の工法で家を建てるためには住宅会社そのものを変更しなければならない可能性もあります。
そのため工法を変更するのは家のプランを考える初期の段階が望ましいです。
理想的な予算決めの方法
予算決めをするときは、ゆとりをもって住宅ローンを返済していけるような予算決めをすることが重要です。
以下のポイントを抑えて予算決めをしましょう。
- 費用の内訳を確認する
- おおよその頭金の金額を決める
- 無理なく返済できる毎月の返済額を決める
- 理想の借入額を出す
- 購入できる家の価格を出す
まず何にどれだけの費用がかかるのかを把握する必要があります。
チェック漏れがあると結果的に予算オーバーしてしまうため、家を購入するにあたって必要な費用を細かく確認しましょう。
次に年収や住宅ローンの支払い期間、ライフイベントなどを考えて頭金の金額や借入額をシミュレーションして購入できる家の価格を出しましょう。
費用の内訳を細かく確認する
家を建てるときには大きなお金だけでなく細々としたお金も必要になります。
注文住宅の場合は土地を購入するときと建物を購入するとき、家を購入した後の3つの時期に分けて必要な費用を考えておくのが望ましいです。
それぞれのシーンで必要な費用を以下にまとめました。
- 土地を購入するとき…土地購入の諸費用、建物購入の諸費用(設計料など)、住宅ローンの諸費用
- 家を建てるとき…地盤調査費用、工事契約金、地鎮祭費用、上棟式費用、建物購入の諸費用
- 家を購入した後…引っ越し費用、不動産取得税、住宅ローン、修繕費用、固定資産税、火災保険・地震保険料など
また不動産業者から土地を紹介してもらったときは仲介手数料も必要です。
仲介手数料や手付金は現金で支払うのが望ましいため、頭金とは別に現金を用意しておく必要があります。
これだけ多くのお金が必要になるんですね。特に注意が必要な費用はありますか?
登記費用や住宅ローンを組む際に必要な費用はチェック漏れをしやすいので注意が必要です。また工事代金や仲介手数料は数回に分けて支払うため、支払いのタイミングを把握しておくことも大切ですよ
家の引き渡しが終わった後も様々な費用がかかるんですね
住宅ローンや引っ越し代金の他に、不動産取得税や固定資産税、保険料なども必要です。必要な費用を全て把握して無理のない予算決めをすることが大切ですよ
ライフイベントなどを考えた上で頭金を決めよう
家を購入するという目標をたてている場合は、少しでも多くの頭金を用意するために貯金をしているケースが多いでしょう。
一般的に家を購入する際は家の購入価格の1割から2割の頭金を入れます。
3,000万円の家を購入する場合は300万円から600万円の頭金を入れるのが望ましいということです。
そのため頭金のために数百万円の貯金をしていることが多いですが、その貯金を全て頭金として使うのは避けたほうが良いです。
新居に移った後も次のような費用が必要になるからです。
- 子供の教育資金
- 数カ月分の生活費
- 病気になったときの費用
- 家族に万が一のことがあったときの費用など
万が一働けなくなったときのために、最低でも3カ月分の生活費は残しておかなければなりません。
その他に子供の入学などのライフイベントもあるでしょう。
また仲介手数料や手付金を支払うための現金も用意しておかなければなりません。
そのため貯金を全て頭金として使うのではなく、上記のようなお金を引いて残ったお金を頭金として使うようにしましょう。
予算決めの初期の段階ではおおよその頭金を把握しておき、家の購入可能額が明確になってから最終的な頭金の金額を調整するのが望ましいです。
毎月無理なく返済できる返済額を出す
土地と家を購入する際は住宅ローンを組むのが一般的です。
住宅ローンを組むと数十年かけて借りたお金を返済していくことになります。
なるべく早く完済したいからと無理をして毎月の返済額を設定するケースもありますが、はじめはゆとりを持って返済できる返済額に設定するのが望ましいです。
ゆとりを持って返済するためには返済比率を25%にして計算すると良いでしょう。
以下に返済比率を25%にした場合の年収ごとの毎月の返済額をまとめました。
年収 | 毎月の返済額 |
---|---|
400万円 | 8万3,000円 |
500万円 | 10万4,000円 |
600万円 | 12万5,000円 |
700万円 | 14万6,000円 |
800万円 | 16万7,000円 |
返済比率を20%にして毎月の返済額をより少なくすることもできますが、その場合は借入額が減るか返済期間が延びます。
借入額の目安を出そう
無理なく返済できる毎月の返済額を出したら、今度は借入額を出しましょう。
住宅ローンの借入期間を35年で考えている場合は、毎月の返済額に340をかければおおよその借入額の上限を把握できます。
以下に返済比率が25%の場合の年収ごとの借入上限額をまとめました。
年収 | 借入額の上限 |
---|---|
400万円 | 2,822万円 |
500万円 | 3,536万円 |
600万円 | 4,250万円 |
700万円 | 4,964万円 |
800万円 | 5,678万円 |
上記の金額は金利1.3%の住宅ローンを35年かけて返済する場合の金額です。
そのため金利や返済期間が変われば借入額の上限も変わります。
住宅ローンを組む予定の金融機関の住宅ローンシミュレーションを利用すれば、より正確な借入額の上限を確認できます。
購入できる価格を出す
おおよその頭金の金額と借入上限額がわかったら、購入できる家の価格を算出しましょう。
先の項目で算出した仲介手数料や手付金などを除いた頭金と借入上限額を足せば、購入できる価格がわかります。
例えば借入額の上限が2,800万円で頭金を300万円入れる場合は3,100万円の家ならば無理なく購入できるということです。
とはいえ仲介手数料や手付金などの諸費にはどれくらいの費用がかかるかわからないという人もいるでしょう。
その場合はこれから建てる家の予想価格の6%から10%が諸費用と考えると良いです。
もし3,000万円くらいの家を購入する予定ならば、約180万円から300万円が諸費用として必要になると考えておきましょう。
この諸費用は現金で支払うことになるため、頭金から差し引いておく必要があります。
例えば家を購入するために600万円を貯金していたとしましょう。
諸費用の金額を家の価格の10%として考えた場合、貯金の600万円から諸費用の300万円とライフイベントなどに必要な費用を差し引いて残ったお金が頭金になります。
予算オーバーしないための対策
これまで紹介してきたように事前に家の見積りが予算オーバーする原因や予算決めの方法を知っておけば、予算オーバーしてしまうリスクを減らせます。
しかしその他にも以下のような対策をとれば、予算オーバーするリスクをより減らすことが可能です。
- 複数社から相見積りをとる
- 何度も打ち合わせをする
- 地盤調査のセカンドオピニオンを受ける
予算内で納得できる家を建てるためには、自分に合った住宅会社を見つけることが重要です。
そのためには複数社から相見積りをとる必要があります。
自分に合う住宅会社を見つけたら担当者と打ち合わせをして、家や予算についての希望を正直に伝えましょう。
調整が必要な場合はその都度調整をお願いすることが大切です。
何度も調整をお願いすると嫌がられるのではないかと考える人もいるかもしれませんが、高額な買い物なため妥協をしないようにしましょう。
土地の地盤調査についてもセカンドオピニオンを受けることで、地盤改良工事にかかる高額な費用を節約できることもあります。
自分に合う住宅会社を見つけるためには相見積りが必要
はじめから1社の住宅会社に決めるのではなく、複数社に見積りを依頼して予算やプランを比較してから自分に合う会社を決めるようにしましょう。
そうすれば予算の相場がわかる他、予算内で家を建てられそうか否かもある程度わかるからです。
インターネットを利用すれば簡単に複数の会社に見積りを依頼できますが、手当たり次第に見積りを依頼するのは避けなければなりません。
見積りを依頼した会社とはメールや電話でやりとりをすることになるため、見積りを依頼する会社が多ければ多いほどやりとりをする手間がかかります。
そのため2社から3社に見積りを依頼するようにしましょう。
雑誌やカタログで住宅会社の工法やデザイン、坪単価などを確認すれば、見積りを依頼する2社から3社を見つけやすいです。
見積りの依頼方法
実際に見積りを依頼する際は優先順位をつけてデザインや予算などの希望を伝えましょう。
その際に予算厳守ということを伝えると、担当者も予算内でできるプランを考えてくれます。
もし予算内でプランを作るのが難しい場合は改善点を伝えてくれるため、妥協できる部分は妥協しましょう。
インターネットのサイトで相見積りをする場合は、大体1カ月以内に見積りやプランが送られてきます。
もし送られてきた見積りの項目に工事費一式と記載されている場合は、詳細な見積りを出してもらいましょう。
詳細な見積りを出してもらった上で複数社の見積りを比較すれば、費用を正しく比較できます。
何度も打ち合わせをすることが大切
注文住宅を購入する場合は工事着工前だけでなく建築中にも打ち合わせをします。
工事着工前や建築中に行われる一般的な打ち合わせの内容は以下の通りです。
打ち合わせのタイミング
工事着工前 建築中
打ち合わせの内容
予算、間取り、内装や外装の資材選びなど 計画通りに建築されているかなど
家の見積りが予算オーバーしないためには、特に工事着工前の打ち合わせが重要です。
何度もプランを変更すると申し訳ないと思うかもしれませんが、納得のいくまでプランと予算の調整を行いましょう。
工事着工前の平均的な打ち合わせの回数は5回から10回です。
しかし工務店や設計事務所などの場合は数年かけてプランを作ることも可能です。
そのため家づくりにとことんこだわりたい人は、工務店や設計事務所に家づくりを依頼することを検討してみましょう。
予算オーバーしないためには、担当者と何度も打ち合わせをすることが大切なんですね
予算オーバーせずに理想の家を建てるためには、これで良いかと妥協せずに納得できるまで何度も自分の希望を伝えることが重要なんですよ
工務店や設計事務所の場合は数年かけて家づくりをすることもあるんですね
ハウスメーカーの場合は打ち合わせができる期間が決まっていることがほとんどです。そのためじっくり時間をかけて納得のいく家づくりをしたい場合は工務店や設計事務所を選ぶのも1つの方法ですよ
地盤調査のセカンドオピニオンを受ければ安心感が違う
土地を購入した際は地盤調査を行うのが一般的です。
地盤調査の結果によっては地盤改良工事が必要になることもあり、その際は高額な費用がかかります。
しかし地盤改良工事が必要だと言われた土地の約50%の土地は、地盤改良工事が不必要だったというデータもあります。
そのため地盤調査のセカンドオピニオンをしてもらうのが望ましいです。
1社目とは違う地盤調査会社にセカンドオピニオンをしてもらうのも良いですが、地盤調査を行わない第三者機関に調査を依頼するのも1つの方法です。
直接現場に行って調査を行うのではなく解析システムなどを使って調査するため、無料で調査してもらえます。
ただし実際に調査してもらわないと不安が残るという場合は、費用はかかりますが現場で地盤調査を行う調査会社に依頼すると良いでしょう。
いずれの方法を選んだ場合でもセカンドオピニオンによって地盤改良工事が不要となれば、工事にかかる費用を節約できます。
まとめ
念願のマイホームを購入する際は隅々にまでこだわって家づくりをしたいと考えるでしょう。
しかし全てを理想通りにしようと思うと予算オーバーしてしまいます。
そのため妥協点を決めておくことが大切です。
また家づくりにかかる費用の詳細を把握していない人も少なくありません。
家づくりには考えている以上にお金がかかります。
特に注文住宅を建てる場合は細々とした費用がかかるため、家づくりに必要な費用を明確にしておかないと予算オーバーすることになります。
また予算オーバーしないための予防をすることも大切です。
予算オーバーをしてしまう原因を把握する他、住宅会社と何度も打ち合わせをするなどして予算内でマイホームを建てられるようにしましょう。
もし事前に対策をしても予算オーバーしてしまったときは、多くの人が実践している対処法を参考にしてみましょう。
設備費用や外構工事費、仕上げ材費用などは節約しやすい費用です。
1カ所の設備のグレードを下げるだけでも数万円から数十万円の費用を節約できることもあるため、複数カ所の設備や仕上げ材のグレードを下げれば大幅なコスト削減になります。
予算オーバーによって住宅ローンの支払いが苦しくなったり削減してはいけない費用を削減してしまったりするとせっかくマイホームを建てても後悔するでしょう。
そのため家づくりをはじめる前に正しく予算決めをする他、予算オーバーしないためのポイントや予算オーバーしてしまったときの対処法などを理解しておくことが大切です。