不動産売却では、もっとも関わりのある営業担当にはお世話になる機会が多くなると思います。
お世話になった営業担当と売却後にどのように関わったら良いのか?そしてどう感謝を伝えたら良いのか?など知りたい方もいらっしゃるでしょう。
不動産売却では終始、営業担当に助けてもらいながら売却手続きを進めていきますし、購入希望者との価格や条件交渉も営業担当にお願いする場面が多いのが事実です。
契約が完了するまでの期間は一緒に協力していくため、全ての手続きが終わった後にきちんと感謝の気持ちを伝えたいと感じる方が多くいます。
この記事では不動産売却でお世話になった営業担当との上手な関わり方と、相手に気を使わせない感謝の伝え方を紹介します。
不動産売却をするとき、営業担当にお世話になることが多いんですね
結構お世話になるものです。営業担当がどんなサポートをしてくれるのか説明していきます
目次
不動産売却では意外と営業担当にお世話になるって本当?
不動産売却手続きをしていく際、営業担当は様々な面で助けてくれます。
具体的にどんなサポートをしてくれるのか売却手順を確認しながら解説していきます。
不動産会社と交わす契約の種類によって営業担当との関わり方がどのように違ってくるかについても説明します。
不動産売却の手順
不動産売却の手順は下記の通りです。
- 情報収集
- 不動産売却一括査定
- 不動産会社との媒介契約
- 不動産会社による売却活動
- 決済手続き
- 引き渡し
- 確定申告
不動産会社の営業担当にお世話になるのは手順3以降です。
一括査定をした後、媒介契約を交わしたところから営業担当と協力しながら売却手続きを行っていきます。
売却が完了する引き渡しまで、手順の大部分を営業担当からサポートしてもらいます。
手続きのためには境界確認書や登記識別情報通知などの書類を揃えなければなりませんが、書類を紛失していることや、書類をどこで取得したら良いか分からないことがあります。
書類を揃えるのが大変なときに営業担当が助けてくれます。
初めて不動産を売却するときは、売れやすい価格設定の仕方や売りやすいタイミングが分からないものです。
営業担当は売主が損をしないようなタイミングと、すぐに売りやすい適切な価格について教えてくれます。
精力的な売却活動もしていきます。
少しでも高い価格で買ってくれる買い主が見つかるように、売却不動産付近へポスティングや折り込みチラシを入れる広告展開をします。
購入希望者が見つかったら、内覧会の対応も営業担当がしてくれます。
買い主との価格交渉と細かな条件の交渉なども行ってくれますし、後から瑕疵担保責任が発生しないような契約書作成もしてくれるのです。
引き渡しをするまで数ヶ月が必要となりますが、ほとんどの期間を営業担当がサポートしてくれます。
専任系媒介契約では営業担当との関係が深まる
不動産売却では不動産会社と媒介契約をしなければなりません。
媒介契約には下記の3つの種類があります。
媒介契約の種類 | 他社との契約 | 売主が見つけた相手との取引 | レインズへの登録 | 売主への業務報告義務 | 契約期間 |
---|---|---|---|---|---|
一般媒介契約 | 可 | 可 | 任意 | 任意 | 期間制限なし |
専任媒介契約 | 不可 | 可 | 7営業日以内 | 2週間に1回以上 | 3ヶ月 |
専属専任媒介契約 | 不可 | 不可 | 5営業日以内 | 1週間に1回以上 | 3ヶ月 |
営業担当との関係が深まるのは、専任媒介契約と専属専任媒介契約です。
一般媒介契約では不動産会社の売主への業務報告義務は任意になりますが、他の2つの契約では定期的に報告することが義務づけられています。
契約によって2週間や1週間ごとにコミュニケーションを取るため、自然と親しくなっていきます。
3ヶ月の契約期間の間に何回も連絡を取り合うので信頼関係も生まれてくるのです。
売却物件の権利関係が込み入っている場合や買い主が見つかりにくい物件の場合は、3ヶ月以上に渡って営業担当に助けてもらう必要があります。
契約を更新しながら半年や1年近くお世話になることもあり、自然と強い人間関係が築かれていきます。
営業担当がこんなに助けてくれるとは知りませんでした
お世話になったと感じて、営業担当にお礼を伝えたいと思う人が多いんです
感謝を伝えるため、どのように営業担当と関わったら良いか教えてください
では、お世話になった営業担当との関わり方と感謝の伝え方を教えますね
不動産売却でお世話になった営業担当との関わり方を解説
不動産売却でお世話になった営業担当との関わり方についてまず知っておきましょう。
感謝は必要だがお礼は必要ない
お世話になった営業担当へお礼を伝えることは大切です。
しかし、意外に思われるかもしれませんが、お礼を形にしたプレゼントなどを渡す必要はありません。
基本的に感謝を物で示さなくても良いと覚えておいてください。
実際に不動産の営業担当で、お礼を依頼主から受け取った経験をした人はそこまで多くありません。
なぜなら営業担当は売主へのサポートを業務として行っているからです。
もし売主へのサポートを無償のボランティアでしているなら話は別ですが、営業担当は業務の対価として給与をもらっています。
売却の仲介は営業担当にとっては仕事の一環であり、当然すべきことをしている感覚なのです。
不動産売却時に支払う業者への仲介手数料
営業担当がお礼を受け取ることを期待していない別の理由は、仲介手数料です。
不動産売却時には多額の仲介手数料が発生します。
仲介手数料には、宅地建物取引業法で上限が決められていています。
もし売却価格が400万円を超えた金額なら、仲介手数料は売却価格に3パーセントを乗じ、6万円と消費税分を上乗せした額が上限になります。
仮に不動産が2000万円で売却できた場合、最大で約72万円程の仲介手数料を売主は不動産会社に支払うことになるのです。
売却価格が4000万円なら最大で約138万円程の仲介手数料が必要になる可能性があります。
これだけの仲介手数料を受け取るため、営業担当はさらにお礼を受け取ることは期待していないのです。
不動産売却でお世話になった営業担当へ感謝を伝える方法とは?
営業担当がお礼を期待していないといっても、お世話になった感謝の気持ちをぜひ伝えたいと思うことでしょう。
上手に感謝と伝える方法は主に2つあります。
- 言葉で伝える
- お礼を渡す
それぞれの方法について説明していきます。
言葉で伝える
営業担当が何より嬉しいのは感謝の言葉です。
お礼を期待している訳ではないですが、依頼主から自分の業務に対して感謝の言葉を聞くと嬉しく感じるものです。
ありがとうございました、とシンプルにいうだけでも営業担当は感謝の気持ちを感じてくれます。
具体的にどんなときに助けられたかを伝えることもできます。
依頼主からの感謝の言葉を励みにして営業担当はモチベーションを高め、より業務に磨きをかけていくでしょう。
お礼を渡す
どうしてもお礼を形で渡したいときはどうしたら良いでしょうか。
下記のようなお礼は相手に気を使わせず、感謝の気持ちを伝えられます。
- 他の従業員と共有できるお礼
- 普段の生活で利用できるお礼
社内で共有できるものは相手に気を使わせません。
菓子折や飲み物などをプレゼントすることができるでしょう。
1000円から3000円程度の菓子折などをプレゼントすることができます。
仲介手数料を支払っているため謝礼などを渡す必要はありませんし、お金を渡すと相手を恐縮させてしまいます。
営業担当へ余計な気を使わせないようにするためにも、ちょっとした菓子折で十分です。
しかも、お礼を受け取った営業担当は会社全体への感謝の気持ちとして受け取れるので、変なプレッシャーを与えることもありません。
売却手続き期間中、営業担当と一番多くやりとりをしていますが、社内の事務担当もたくさんの仕事をこなしています。
契約に向けて準備すべき多くの書類を不備が無いように用意してくれたのは事務担当の社員です。
売却に関わった全ての社員が感謝を感じられるお菓子や飲み物は喜ばれます。
菓子折は生ものを避け、できるだけ日持ちするものや温度管理が難しくないものを選んでください。
お礼として、クッキーやおせんべいの詰め合わせなどがよく選ばれます。
普段の生活で利用できるお礼も喜ばれます。
価格は菓子折と同じく、1000円から3000円の間で選ぶと良いでしょう。
毎日の業務で使える定番のプレゼントを紹介します。
- 名刺入れ
- ボールペン
- スケジュール帳
スケジュール帳やボールペンと言った文房具は、自分で3000円もする品を購入することは少ないので喜ばれます。
ブランドものの万年筆やネクタイが良いと思われるかもしれませんが、お返しをすべきと営業担当に気を使わせるのでやめておいた方が良いです。
不動産売却でお世話になった営業担当へ特に感謝を伝えたくなるケース
売却が難しい物件でお世話になったときには特に感謝を伝えたくなるかもしれません。
下記のようなケースでは営業担当にかなりお世話になります。
- 物件の境界線に関するトラブルがあったケース
- 相続した不動産売却に一部の親族が反対するケース
- 買い主がすぐに見つからなかったケース
各ケースでどのように営業担当が助けてくれるか考えてみます。
物件の境界線に関するトラブルがあったケース
売りたい不動産の境界線が不明確なため、トラブルが起きることがあります。
隣の敷地との境界線が不明な場合、営業担当が隣接している敷地の持ち主と交渉して協定書を作成してくれます。
境界線が曖昧になる原因はいくつかあります。
- 塀
- 植栽
- 地中の給排水管
- 屋根
塀が境界線を越えて売却物件の敷地に入ってきているとき、竹木などの植栽が生長して境界線をはみ出ているときに対応が必要です。
給排水管の敷設図を見たら、近所の給排水管が敷地を横断しているケースもあります。
隣接する建物の屋根が敷地内に被さっているケースも時々見られます。
何らかの境界線に関するトラブルが判明した際、関係者たちと穏便に話し合って解決策を探ってくれるのが営業担当です。
この境界線に関するトラブルでは、話し合いがこじれないように営業担当の経験が必要となります。
境界線は協定書で明確にしておかなければ買い主が安心して購入できません。
売却成立に向けて重要なポイントとなるので、営業担当の腕の見せ所となります。
相続した不動産売却に一部の親族が反対するケース
相続した不動産売却に、一部の親族が反対するケースでも営業担当が活躍します。
不動産を親族で共有している場合、共有者全員が同意しなければ売却ができません。
親族が遠方に住んでいたり仲が悪かったりすると話し合いが上手くいかず、売却手続きが進まないことがあります。
共有者がいる不動産売却では、営業担当が全員を納得させるために動いてくれます。
全員が納得できるような売却価格の提示と条件の交渉をしてくれるのです。
共有不動産の権利関係をはっきりさせる書類を揃えるために、司法書士や測量会社との話し合いもしてくれます。
買い主がすぐに見つからなかったケース
買い主がすぐに見つからないケースでは営業担当が対応策を考えてくれます。
例えば、物件の魅力が購入希望者に伝わるように販売活動を見直してくれることがあります。
日当たりや築年数といった基本的なアピールポイントに加え、住んでいる人にしか分からないような長所を引き出して販促に反映させてくれるのです。
当初は広告展開を地元新聞への折り込みチラシと売却物件周辺へのポスティングにしていたかもしれません。
買い主が見つからないとポスティングエリアを広げたり、折り込みチラシだけではなくて新聞内に広告を出したりしていきます。
売却情報を不動産のポータルサイトに載せる以外に、バナー広告に出稿させることや地元のコミュニティー誌へ広告展開する方法も実践してくれます。
営業担当が中心となり、物件情報を様々な手段で拡散してくれるのです。
複雑なケースでは営業担当のサポートが欠かせないんですね
色々と頑張ってくれる営業担当にしっかりと感謝を伝えていきましょう
営業担当が一番喜ぶ感謝は見込み客の紹介なの?
営業担当が一番喜ぶ感謝の伝え方がもう一つあります。
見込み客を新たに紹介することです。
この方法は見込み客がいないとすぐ実践できないため、感謝の伝え方の項には含めませんでした。
見込み客を紹介すると営業担当になぜ喜ばれるのでしょうか。
見込み客の紹介が喜ばれる理由
見込み客を紹介すると営業担当に歓迎される理由は、不動産会社は営業成績によって社員の報酬を変えることがあるからです。
完全には歩合制ではないものの、売却案件を多くこなす社員の報酬が高くなる仕組みを採用している会社が多いのです。
売却を検討している家族や友人を紹介するなら、営業担当の成績アップに直結するので喜ばれます。
さらに営業担当にとって紹介された顧客は仕事がしやすいので歓迎されます。
すでに元の売主から良い評判を聞いている顧客は営業担当を信頼し、多くの仕事を任せてくれるからです。
人間関係を築きやすいため営業担当は紹介を受けることをありがたいと感じるのです。
紹介したい人がいるものの、営業担当の管轄エリアでないときはどうしたら良いでしょうか。
エリア外であっても紹介してあげてください。
実際に担当するのが自分ではないとしても、社内紹介制度によって仲介手数料の一部が自分の報酬となるので喜ばれます。
紹介するときに個人情報の扱いに気をつける
見込み客を紹介する際、個人情報の取り扱いに気をつけてください。
もし、見込み客本人に許可を取っていないのに営業担当へ連絡先を伝えてしまうと後からトラブルになります。
不動産会社は電話番号やメールアドレスなど、個人情報の取り扱いに神経を使います。
契約済みの売主から聞いた電話番号であっても、他人の番号は契約外にある人の個人情報なので安易に使用できるものではありません。
トラブルを避ける紹介の方法は、見込み客の方から営業担当に連絡するように段取りをすることです。
不動産売却を検討している人に、おすすめの担当者がいるから電話してみてと勧めることができるでしょう。
その後、「営業担当へ知人が連絡するからよろしくね」と伝えておくことができます。
見込み客と営業担当が直接連絡を取れるような方法で紹介をしてあげてください。
売却検討者へ営業担当を上手に紹介する方法
売却を検討している人へ営業担当を上手に紹介する方法を考えてみましょう。
検討している人は見ず知らずの営業担当を紹介されるので、心配になったり警戒心を持ったりするかもしれません。
少しでも安心して営業担当へ連絡してもらえるように3つの点を強調してください。
- 専門知識が豊富
- 親身になってくれた
- 実績がある
紹介する営業担当は法律や税制に関する知識が豊富なことを伝えてください。
売却が完了するまで、どのように親身になってくれたかを話すこともできます。
どれくらいの実績があるのかを言い添えることによっても相手を安心させられます。
営業担当へ見込み客を紹介する方法
反対に営業担当へ知人を紹介するときには何を伝えたら良いでしょうか。
- 売却する事情
- 買い換えを希望しているか
なぜ不動産売却を検討しているのか伝えられます。
相続や転勤などの売却理由が分かると営業担当は適切な準備をして、依頼主をスムーズにサポートすることができます。
買い換えを希望していることを知ったのであれば、営業担当は購入しやすい新規物件や住宅ローンの情報をすぐに新しい依頼主へ提案してくれます。
誰にでも紹介できる営業担当かチェックする
自分がどんなに良い営業担当だと思っても、紹介した知人はそうは思わないかもしれません。
ただ単に自分と相性の良い営業担当だったというケースもあります。
そこで誰にでも紹介できる営業担当かどうか見分けるチェックポイントを紹介します。
- 連絡がマメ
- 知識が豊富
- 実績がある
- 客観的な視点があるか
- 契約をせかさなかったか
各チェックポイントについて詳しく説明していきます。
連絡がマメ
不動産売却時に依頼主が一番気にするのが、営業担当が連絡をマメにする人かどうかです。
依頼主がする質問や確認の連絡に、すぐ返信をしてくれる営業担当なら安心して紹介できます。
一般的に営業担当は複数の案件を抱えるため、返信がすぐにできないことがあります。
しかし、有能な営業担当は、可能な限り連絡をマメにすることによって依頼主を安心させます。
電話による返信がすぐできないとき、とりあえずメールで後から連絡しますと返事をしてくれたり、特段用事が無いときでもコミュニケーションを取るようにしてくれたりします。
また、優秀な営業担当の返信メールは文面が丁寧で明確です。
面倒な質問や同じ件で何回か連絡をしても、すぐ丁寧に返信してくれます。
返事をしなかったり、放っておくことをしないのが信頼できる営業担当です。
知識が豊富
優秀な営業担当は知識が豊富です。
不動産売却を効率的にするには法律と税制についての知識が必要です。
しかも二つの制度は毎年微妙に変更されることがあります。
知識が豊富な営業担当は法律と税制の情報に通じているので、手続きに不備がないですし、依頼主に節税ができるお得な提案をしてくれます。
売却物件の相場や、買い換えに利用できる住宅ローンについての知識も豊富です。
紹介しようと思っている営業担当が、法律と税制や相場と住宅ローンについての質問へ的確に答えられる人だったか思い出すようにしてください。
実績がある
時々新人の営業担当がいます。
爽やかで一生懸命なので応援する気持ちもあって、誰かを紹介してあげたくなるかもしれません。
しかし、紹介するのは実績がある営業担当の方が知人に喜ばれるでしょう。
なぜなら実績豊富でない営業担当はトラブルに上手に対処できないことがあるからです。
すでに説明したとおり不動産売却は、境界線や相続のトラブルが発生することがあります。
実績が豊富なら適切に対処して問題が大事にならないかもしれませんが、新人の営業担当だと問題がより複雑になってしまいかねません。
注意したいのは、新人ではないものの今の不動産会社に在籍している期間が短い営業担当です。
もしかしたら前の会社で問題を起こして移動してきたのかもしれません。
在籍期間は長くても宅地建物取引士の資格を持っていない営業担当も要注意です。
宅地建物取引士の資格は不動産営業では持っていて当然とも言える資格なので、取得していないということは何か欠陥がある人なのかもしれません。
一般的に宅地建物取引士の資格を取らずに長年営業をしている人は、売上の金額だけで成績を上げている人です。
体育会系のノリで強引な営業活動をする傾向があるので気をつける必要があります。
自分が依頼したときは頼もしく感じたかもしれませんが、知人は嫌だと感じる可能性があります。
大抵、責任感を持って堅実に仕事をしている営業担当は、宅地建物取引士の資格を取得しています。
資格を持っている人は名刺に資格名を記載しているので確認してみてください。
客観的な視点があるか
客観的な視点がある営業担当は万人にオススメできます。
売却したい物件の長所ばかりを強調する営業担当は問題有りです。
長所は認めつつ短所もきちんと把握し、適切な売却価格を提案してくれる営業担当の方が信頼できます。
客観的な説明ができる人の方が、購入希望者への説明も誠実で説得力があります。
物件の長所に加えて短所もある程度説明するため、売却契約後に聞いていた話と違うといったトラブルが発生しにくくなります。
契約をせかさなかったか
契約をせかされなかったかもチェックしてください。
最初、営業担当は媒介契約を取るのに必死です。
人によっては営業成績をアップさせるためになんとか媒介契約を得ようとします。
有無を言わせぬ営業トークで断りづらい雰囲気を作り、契約をせかしてくることがあります。
契約をせかすような営業担当は誰にも紹介しないようにしましょう。
優秀な営業担当は焦らずに理路整然と自分と契約したらどんなメリットがあるか、どのようなサポートができるかを落ち着いて説明してくれます。
依頼主が冷静に考えて決定ができるような雰囲気を作ってくれるのです。
顧客を尊重するような営業担当なら紹介された相手も喜んでくれることでしょう。
不動産売却でお世話になった営業担当へ感謝するときの注意点
最後に不動産売却でお世話になった営業担当へ感謝するときに覚えておきたい注意点を紹介します。
お礼は賄賂扱いになるの?
営業担当へお礼をしたら賄賂になるのではないか心配される方が時々います。
結論から言うと、賄賂にはならないので安心してください。
当然、多額の現金を渡すことや、お礼と引き換えに違法な便宜を図ってもらうなら賄賂と見なされることがあります。
しかし、この記事で紹介した範囲内でお礼をするなら賄賂になることはありません。
注意したいのは資産価値が高い品物をプレゼントしたケースや、高額な金銭を渡したときには営業担当に税金がかかることです。
資産の譲渡と見なされて税金がかかる可能性があるので気をつけましょう。
相手に負担をかけないためにも、3000円前後の菓子折などをお礼として渡してください。
営業担当へ前もって確認する
不動産会社によってはコンプライアンスを重視しているため、依頼主からのお礼を一切受け取らないことがあります。
お礼をしたいときには前もって営業担当へ会社の方針を確認するようにしてください。
確認しないで渡すと相手に気まずい思いをさせます。
お礼を渡すタイミングに気をつける
お礼を渡すタイミングは物件の引き渡し後が良いです。
契約書類への署名捺印が終わって物件のカギの引き渡しが済むと、売主は営業担当と司法書士と一緒に抵当権抹消ときをするために銀行へ行きます。
最後の手続きをした不動産会社から銀行へ行く前に、そっとお礼を渡すなら目立ちません。
つい売買契約が成立したときの方にきりが良いように感じますが、営業担当にとって業務が完了するのは引き渡しのときです。
なぜなら予想外の理由で、引き渡し前に買い主からキャンセル依頼が入ることが時折あるからです。
営業担当にとっては引き渡しが終わるまでは気が抜けません。
引き渡しが終わると営業担当は安心できるため、お礼を渡すには良いタイミングです。
しかも、社内にまだいるので、もらったお礼をすぐにデスクに置いておけます。
覚えておきたい点として、引き渡し前にお礼を渡していると、仮に契約がキャンセルになったときに双方が気まずくなります。
引き渡しのときにお礼を上手く渡せなくても心配しないでください。
後日、不動産会社へ行って菓子折を置いてくることができます。
営業担当と会社の方たちにお世話になったので皆さんで食べてください、と言ってお礼を渡せます。
商品券なら節税できる
不動産投資をしている人が、いつもお世話になっている営業担当への感謝に商品券を渡して伝えることがあります。
お礼として渡す商品券を購入した費用は、投資家の経費として計上することができます。
自分のためではなく、営業担当へのインセンティブとして商品券を活用するなら、商品券の購入費は全額経費として計上できるのです。
注意点ではありませんが、知っておくとお得な情報として紹介しておきます。
お礼を渡すタイミングには気をつけたいと思います
引き渡しのときが一番相手に気を使わせないタイミングですよ
お世話になった営業担当との関わり方で重要なのは、感謝の気持ちは大切ですがお礼を品物で伝える必要は無いということです。
営業担当がしてくれるサポートへの報酬は、仲介手数料という形で不動産会社へ支払われているからです。
仲介手数料は数十万円から数百万円と高額になります。
そのため営業担当は仲介手数料に加えてさらにお礼を受け取ることは期待していません。
お礼をしなければ失礼に当たると考える必要は無いのです。
相手に気を使わせない感謝の伝え方は言葉で気持ちを伝えることです。
営業担当のどんなサポートが嬉しかったかを具体的に言うなら相手は喜んでくれるでしょう。
どうしても気持ちを品物で表したいときには、1000円から3000円程度の菓子折などを渡すことができます。
不動産売却や購入を検討している見込み客を紹介することも営業担当から喜ばれる感謝の伝え方です。