注文住宅を購入する際に、土地や建物の購入費用をお得にするコツはたくさん存在します。
しかし安く買うコツを知らない人、実際にはどのように安く抑える方法があるのか知らない人のほうが世の中には多いと感じます。
この記事では、土地と建物を少しでも安く買う方法について知っておくべき内容をピックアップしました。
注文住宅メーカーでは常識になっている建設費用を抑えるコツと、節約する際の注意点についても合わせて紹介していきます。
初めて注文住宅を購入するので色々教えてください
それでは最初に注文住宅購入の流れを知っておきましょう
目次
注文住宅購入の流れをチェックしておこう
お得な買い方や費用を抑えるコツについて知るには、注文住宅購入の流れを知っておくことが大切です。
購入の際の主な手順は4つあります。
- 計画を立てる
- 施工準備
- 施工開始
- 引き渡し
最初に注文住宅を買う計画を立てていきます。
家族のライフスタイルや将来設計にあわせて家のタイプや予算を考えていきましょう。
家を建てるための土地を探すことも計画を立てるときに行います。
施工準備にはどの注文住宅メーカーへ施工を依頼するか決めることが含まれます。
複数の施工業者へ見積もりを出して比較するようにしてください。
施工業者を決める以外にも、どの不動産会社へ仲介を依頼するか、住宅ローンを利用する金融機関はどこにするか決めていかなければなりません。
それぞれの関係者に何を依頼するかは下の表にまとめてあります。
関係者 | 依頼内容 |
---|---|
施工業者 | 注文住宅の建設 |
不動産会社 | 土地探しと購入 |
金融機関 | 住宅ローンの契約 |
施工準備の段階では多くのことを決めなければなりませんし、3社が連携を取れるように調整していく必要があります。
施工開始の段階に入ると建設プランや間取りを決めていきます。
建設開始日が近づくにつれ、細かな資材や導入する設備の種類も決めていかなければなりません。
施工会社と契約をする際、契約事項をしっかり確認し、分からない箇所は恥ずかしがらずに質問してください。
いざ建設が始まってしまうと建て主がすることは急に減ります。
しかし、工事の途中に施工業者から連絡が入ることがあるので気を抜かないようにしましょう。
施工業者からの連絡にすぐに応えなければ、工事スケジュールが遅れるので気をつけてください。
最後の段階が引き渡しです。
引き渡しの前に買い主が家を検査する内覧会が行われます。
施工精度に問題がないか、不具合がないかしっかりチェックするようにしましょう。
注文住宅を建てる最初の段階で土地を買うのですね
はい。土地の購入額は予算に大きく影響しますから、できるだけお得に買いたいですね
注文住宅購入のため土地をお得に買う方法が知りたい
注文住宅購入時に、土地をお得に買う方法は3つあります。
- コスパの良い土地を選ぶ
- 不動産一括サイトを使う
- 競売制度を利用する
3つの方法について具体的に説明していきます。
コスパの良い土地を選ぶ
土地には、家を建設するのにコスパが良い土地と悪い土地があります。
例えば、旗竿地はコスパが悪いので安くても選ばないでください。
旗竿地とは、敷地の前にある道路と土地全体が接している部分が狭く、奥に行くにつれて広がっていくタイプの土地です。
この旗竿地の場合、道路に面している狭い部分を建設のために使えないので、普通より広めの面積を買わなければならなくなります。
坪単価は安くて一見お得に見えますが、広い土地を買わなくてはいけないため、結果的には高く付きます。
コスパが悪い別の土地は、狭小地です。
一般的な注文住宅を建てるときに必要なのは40坪前後です。
狭小地は30坪未満の土地となり、標準サイズの注文住宅を建てることができません。
もし狭小地を買ったのであれば、狭小地用に設計図や部材を新たに用意しなければならなくなり、建設費が高くなってしまいます。
コスパの良い土地を選ぶためには狭小地と旗竿地を避けてください。
土地のサイズを変えるだけで、お得に購入できることがあります。
注文住宅を建てるときに人気の土地は、道路が敷地の南側に位置しているタイプです。
道路が南側にあれば玄関と庭、そしてリビングを日当たりの良い南側にデザインできるからです。
使い勝手が良い南側に道路がある土地は価格が高くなります。
しかし、道路が北側に面していても、サイズが大きな土地を購入するとお得になることがあります。
広い土地は設計の幅が広がるため、玄関と庭を同じ向きに配置しなくても良くなるのです。
玄関を北側にし、南側にリビングや庭を配置することができます。
南側に道路がある土地が高くて購入できないときは、道路が北側にあっても大きな面積の土地を候補に入れて探してください。
不動産一括サイトを使う
土地をお得に買う別の方法は、不動産一括サイトを利用することです。
実は、土地には定価という概念がありません。
注文住宅の建物部分はいくつかのタイプやモデルによって値段がはっきり決まっていますが、土地はそうではないのです。
同じ面積の土地であっても、地域や周辺環境、また売主の事情によって値段が大きく違ってきます。
しかし、土地の相場価格は存在します。
不動産一括サイトを使うなら欲しい土地の相場価格を知ることができます。
相場を知っていることで、相場よりも高く購入してしまうミスを防げます。
お得に土地を買うには掘り出し物を見つける必要があります。
不動産一括サイトは掘り出し物物件を見つけるためにも役立ちます。
掘り出し物の格安物件は、専任媒介契約物件に多いです。
売主が依頼している不動産会社が1社だけの専任媒介契約物件は、相場よりも低い価格で買える確率が高いです。
土地には、この専任媒介契約物件以外にもいくつかの種類があるので知っておきましょう。
下記の表に土地の種類をまとめているのでご覧ください。
契約の種類 | 内容 |
---|---|
専任媒介契約物件 | 土地売却の仲介を他の業者に依頼できない 自分で買い主を見つけることもできない |
専任媒介物件 | 土地売却の仲介を他の業者へ依頼できないが、買い主を自分で見るけることは可能 |
一般媒介物件 | 土地売却の仲介を複数の業者へ依頼できる |
専任媒介契約物件は、売主が依頼した不動産会社だけを仲介して売却する必要があります。
そのため買い主は、専任媒介契約物件を持っている不動産会社以外からはその土地の情報を知ることができません。
限られた人しか情報を得られないため、競合する買い手も少なく、安い価格で土地を買うことができるのです。
専任媒介契約物件の情報を得るには、不動産各社に問い合わせてみなければなりません。
自分で不動産会社を見つけ、各社に希望の土地について説明し、条件に合う物件がないか聞いていくのは時間がかかります。
しかし、不動産一括サイトを使うなら、一回の入力作業で複数の不動産会社から情報を得られます。
検索結果に出てきた不動産会社が専任媒介契約物件を紹介してくれるかもしれません。
競売、公売制度を利用する
競売制度を利用することで土地をお得に購入できます。
ただ、競売と聞くと曰く付きの土地しか手に入らないイメージがあるかもしれません。
以前は競売にかかる土地は事情有りの怪しい物件が多かったですが、今は競売制度が変わったため安心して個人でも購入していけます。
競売にかけられるのは戸建て住宅やマンションが多いですが、時折更地が出てきます。
どんな物件が出品されているか最高裁判所から委託を受けて,株式会社NTTデータ・スマートソーシング様が運営しているBIT不動産競売物件情報サイトから確認してください。
公売制度を利用することによっても土地を安く買えます。
競売制度は借金返済ができなくなった人の土地が売りに出されますが、公売制度は税金が払えなくなった人の土地が売りに出されます。
地方裁判所が窓口となる競売と違い、公売は自治体が仲介して土地を売る仕組みです。
自治体が仲介しますが、土地は国の事務局管理が所有しているため売買契約は国とします。
契約相手が国なので安心して購入できます。
しかも、公売物件は都心部の環境が良いエリアの土地が出ることが多く、優良物件を見つけやすいです。
自治体の公売情報に物件が掲載されているので定期的に確認してください。
注文住宅購入時に建物を安く買う方法とは?
次に、注文住宅購入時に建物を安く買う方法について考えてみましょう。
建物をお得に買うには注文住宅メーカーを競合させることが必要です。
競合させるため、各業者から相見積もりを取るようにしてください。
通常、注文住宅メーカーへ見積もりを依頼すると、相場より高めの見積もりを作成してきます。
しかし、競合他社がいることが分かると相手は見積もりの価格を下げてきます。
メーカーの担当者に競合がいると知ってもらうだけで、価格交渉を有利に進めていけることを覚えておきましょう。
初めて注文住宅を購入する人が見積書を分析して価格交渉するのは簡単ではありません。
注文住宅の設備や資材、また工法などの専門的な知識があれば見積書を細かく見ながら値下げ交渉をしていけますが、専門知識がなければこの方法は難しいです。
建築に詳しくない人の場合、注文住宅メーカーを競合させるのが一番簡単で効果的な交渉の方法なのです。
複数の業者を競合させるために、注文住宅メーカーへカタログを一斉に依頼できるサイトを活用してみてください。
建築希望エリアや予算、土地の有り無しなどを入力していくだけで条件に合った業者を紹介してくれます。
それぞれのメーカーのカタログを見ていくことによって各社の得意な建物のスタイルが分かりますし、予算内で希望通りの住宅を建ててくれそうな業者を見つけられます。
複数の注文住宅メーカーからお得な1社を賢く選ぶ方法
複数社からカタログを取り寄せても、最終的には1社に決めなければなりません。
お得な注文住宅メーカーを賢く選ぶ方法は5つあります。
- 工法で選ぶ
- 予算で選ぶ
- 間取りで選ぶ
- 営業マンの質で選ぶ
- アフターフォローで選ぶ
5つの方法を具体的に解説していきます。
工法で選ぶ
最初に、自分たちが望む工法が得意な業者かどうかチェックすると良いです。
注文住宅を建設するときの主な工法は下記の3種類です。
- 鉄骨
- 木造
- 2×4
家の計画を立てている段階で、どの工法で建てようか決まってきていることでしょう。
業者の中には鉄骨が得意なメーカーや、木造が得意なメーカーがあります。
希望する工法が得意なメーカーへ依頼した方が安い価格で優れた品質の家を建ててくれます。
反対に不得意な工法を依頼してしまうと、相手業者は慣れていないので施工費用がかさんでしまいます。
予算で選ぶ
次に、予算に合わせて注文住宅メーカーを選ぶようにしてください。
予算によってどんなタイプのメーカーに依頼するかが変わってきます。
予算 | 注文住宅メーカーの種類 |
---|---|
1千万円~2千万円 | ローコスト住宅メーカー、工務店 |
2千万円~3千万円 | ローコスト住宅メーカー、工務店、大手ハウスメーカー |
3千万円~ | 工務店、大手ハウスメーカー |
間取りのデザインや設備にこだわりがなくてコスト重視なら、ローコスト住宅メーカーがおすすめです。
ローコスト住宅メーカーについては後ほど詳しく説明していきます。
工務店は依頼主の要望通りに柔軟に施工してくれるため、予算の範囲内で家を建ててくれます。
ハウスメーカーと違って、広告費用や展示場経費がかからないので安く施工をしてくれる特徴があります。
工務店ごとに独自のこだわりがありますし、ハウスメーカー以上に得意不得意がはっきりしているので自分たちの条件に合う業者を見つけるようにしてください。
大手ハウスメーカーは2500万円前後の予算があるときに選択肢に入ってきます。
価格が高いだけあって最新の省エネ設備が付いており、長期間のアフターサポートが付いています。
間取りで選ぶ
間取りを基準に選んでいくことも大切なポイントです。
あまり間取りにこだわりがないのであれば、ローコスト住宅メーカーや大手ハウスメーカーがおすすめです。
ローコスト住宅メーカーや大手ハウスメーカーは、注文住宅をパッケージ商品として規格化しています。
価格を抑えるためだけではなく、品質を保つためにある程度の素材や設備を規格化しているため間取りの融通が利きにくいです。
もちろん建て主の希望通りオーダーメイドで作れる商品もありますが、価格が高くなるので注意しましょう。
規格化された商品では実現できない間取りにすると、坪単価が90万円以上かかることがあります。
間取りにこだわる人は工務店一択です。
工務店は注文住宅を商品としてパッケージング販売していませんから、柔軟に建て主の要望に応えてくれます。
予算と希望を踏まえて何ができるか親身になって考えてくれます。
間取りの自由度は建築工法や家全体のデザインによっても変わってきます。
工務店ごとに木造建築などの工法にこだわっているところや、モダンなイメージといったデザインにこだわっているところがあります。
何を重視するかによってどの工務店に選ぶのかを判断してください。
営業マンの質で選ぶ
営業マンは会社の顔ですので、どんな担当者かを見てから依頼する会社を選んでいけます。
それぞれの会社のカタログを見ているだけでは会社の誠実さや対応力までは見えてきません。
しかし、営業マンと実際に接してみると、その会社がどこまで顧客重視なのかが分かってきます。
ネットで評判が良い会社でも、いざ営業を受けてみたら自分の話を全然聞いていなかったり、やたら契約をせかしてきたりすることがあります。
建て主へのヒアリングを十分にしない会社は選ばないようにしてください。
注文住宅を購入するまでには何回も営業マンと話し合う必要がありますし、トラブルが発生したときには一緒に対応していかなければなりません。
最初の段階でヒアリングがきちんとできない会社は、施工中も顧客目線で仕事をしてくれないことがあるので要注意です。
当然、たまたま悪い営業マンにあたってしまったとも考えられますが、質の悪い担当者を営業に出している時点でその会社の姿勢に疑問が付きます。
信頼できる会社は営業マンの対応も総じて良いです。
アフターフォローで選ぶ
アフターフォローの手厚さをチェックして注文住宅メーカーを選ぶこともで忘れないでください。
全てのメーカーは下記の3つの点に10年保証を付けています。
- 基礎部分
- 柱部分
- 雨漏り
2000年から施行されている、住宅の品質確保の促進等に関する法律によって、上記の3つの点は10年間保証しなければいけないことが定められているのです。
しかし、各会社によって差別化するために10年以上の保証期間にしたり手厚い保証サービスを付けたりしています。
例えば、基本の保証を20年間にし、オプション料金を支払うと保証期間を60年まで延ばせるサービスを提供している会社もあります。
保証期間を重視するだけでなく、保証内容にも注目してください。
無償点検や定期点検が付いている会社や、数百万円程度の補修を無料でしてくれる会社があります。
海沿いなど家が傷みやすい地域に住む場合、点検サイクルが短く設定されているメーカーを選ぶと安心です。
注文住宅購入を安くするにはローコスト住宅が良いって本当?
ローコスト住宅は低額で注文住宅が建てられるので人気です。
お得に注文住宅購入ができますが、品質は大丈夫なのか心配になるかもしれません。
ローコスト住宅の特徴や上手な活用法について考えてみましょう。
ローコスト住宅って何?
ローコスト住宅とは、一般の注文住宅よりもコストを抑えて建てられる家のことです。
建物価格が1500万円前後、坪単価が40万円前後の家をローコスト住宅と呼びです。
大抵、施工総額費用が2000万円以下に納まります。
ローコスト住宅の上手な活用方法
ローコスト住宅を上手に活用する方法はシンプルな家にすることです。
間取りやデザインにこだわると徐々に価格が上がるので、できるだけシンプルな家にするようにしてください。
ローコスト住宅は家の仕様やグレードをパッケージ化しているため、設定されている標準規格外のことをしようとすると追加費用がかかります。
間取りやデザインにこだわると費用がかさみ、ローコスト住宅のメリットである低価格で家を建てられなくなるので気をつけましょう。
もちろんパッケージ内で内外装や設備を選べますから、ある程度思い通りの家に仕上げることは可能です。
ローコスト住宅を利用する際の注意点
ローコスト住宅を契約したものの、工事が始まったら次から次に追加工事が必要と言われ、施工費用が高額になるケースが時々あります。
追加工事による請求を抑えるためには、信頼できる会社と契約することです。
極端に低額な見積もりを最初に提示してくる会社は、後から追加工事で費用を上乗せしてくる可能性が高いので注意しましょう。
複数社から見積もりを取り、平均的な価格を提示してくれる会社と契約するようにしてください。
注文住宅購入のときに費用を抑えるコツってあるんですか
建設業者の間では常識になっている安く家を建てるコツを教えましょう
注文住宅購入のときに費用を抑えるコツってあるの?
注文住宅購入の際に費用を抑えられる7つのコツを紹介していきます。
デザインはシンプルにする
ローコスト住宅の項でも説明しましたが、デザインはシンプルにするのがコストを抑えるコツです。
シンプルとは一般的な家にすることです。
複雑なデザインや間取りになると壁面積が増えますし、柱の数も増やさなければなりません。
間取りにこだわって家の角が1つ増えていくだけで、約15万円ずつ費用が加算されていきます。
反対に一般的な家であれば、規格化された資材を使っていけるため費用を抑えられます。
一番安く建てられる家の形は総2階建てです。
デザインが四角く、角も面も少ないため追加費用が発生しにくいのです。
屋根も複雑なスタイルにするのではなく、シンプルな切妻タイプや片流れタイプにすると低コストになります。
スケルトンを目指す
室内のデザインでスケルトンを目指すと費用を節約できます。
スケルトンとは、間仕切りがない家のことです。
しかし、間仕切りを全く無くするのは現実的ではありません。
洗面所やトイレなどには必ず間仕切りが必要ですし、キッチンやリビングにも間仕切りを入れたいと思うことでしょう。
要は間仕切りを設置する箇所を少なくして、できるだけスケルトンの状態を目指すならコストを下げられるということです。
間仕切りを減らすとなぜコストを抑えられるのでしょうか。
家の中に壁が増えると、それだけ壁材やドアなどの材料費、部材を設置する人件費がかかるからです。
間仕切りを少なくすることには費用削減以外のメリットもあります。
家の中に開放感が生まれますし、部屋の区切りが減るため家族のコミュニケーションを増やすことができます。
注意点として間仕切りを減らすと冷暖房効率が悪くなり、家の維持費がかさむリスクがあります。
壁を少なくしたいときには、施工業者とよく相談をして冷暖房効率を悪化させないようにしてください。
1,2階の壁を揃える
2階建ての家の場合、1,2階の壁の位置を揃えることによって建設費用を抑えていけます。
1階と2階の壁が同じ位置になることにより、家の強度が高まって使用する補強材を減らせるのです。
逆に上下階で壁の位置が変わると、梁などの補強材を増やして強度を確保しなければならなくなって費用が上がります。
梁は大きめの木材を使用するので、1本増えるだけでもコストアップになってしまいます。
水回りを分散させない
間取りを考える際、水回りを分散させないように注意しましょう。
水回りが集中している方が配管を短くできるので費用を抑えられます。
できればメインの配管がある道路に近い箇所へ水回りを揃えておくと工事費用が安くなります。
1階と2階で同じ位置に水回り設備を配置することも節約方法の一つです。
上下階で同じ位置にトイレや洗面所を配置したり、1階の浴室とキッチンを近い箇所にしたりするのがおすすめです。
材料の種類を絞る
材料の種類を絞ることも覚えておいてください。
通常、施工会社は万が一のために材料を多めに発注します。
同じ材料が多ければ、一つの種類を大量に発注できるため費用を抑えられます。
しかし、材料の種類がバラバラだと少量ずつ各部材を発注しなければならなくなり、費用がかさんでしまうのです。
例えば、どの場所の材料を同じにできるでしょうか。
- 壁
- 床
壁材やクロスの種類を同じにすることができますし、床材も統一させられるでしょう。
材料が同じであれば施工中に材料が余っても、種類が同じなので他の部屋で使うことができ、追加発注の必要がありません。
設備のグレードはベーシック
注文住宅を購入するときに、予算オーバーの原因になるのが設備のグレードです。
カタログを見ていると浴室やキッチンの設備にたくさんの種類があることに気づかれるでしょう。
デザインや機能が豊富なので、ついつい良いグレードの設備を選びたくなります。
注文住宅は設備のオプションが豊富なため、高いグレードのものを選んでいくとすぐに費用がかさんでしまいます。
特に窓や壁材、そして床材設備はグレードを変更することで価格が大幅にアップするので気をつけてください。
浴室やキッチンなどの設備は、同じメーカーのベーシックグレードを選ぶと費用を抑えられます。
造作家具は少なくする
造作家具を少なくするならコストダウンができます。
建設費用が増える大きな理由の一つは人件費です。
工事に関わる人の数や、働く時間が増えれば増えるほど人件費はかさんでいきます。
しかし、作業が少なく、短期間で工事が終わればそれだけ人件費を節約できます。
造作家具を作ることは、注文住宅建設の作業を増やすことになるためコストアップに繋がります。
引き出しやクローゼットなど造作収納を作ったり、はめ込み式の窓ガラスを設置したりすると現場での造作作業が増えて人件費がかかるので注意が必要です。
造作作業を減らすためにシンプルな棚だけを設置することや、ガラスがはめ込まれている扉を取り付けるなど工夫をしてください。
注文住宅購入費用を抑えるときの注意点を紹介
最後に、注文住宅購入費用を抑えるときに覚えておくべき注意点を紹介します。
建物の安全性を犠牲にしない
コストダウンばかり考えて建物の安全性を犠牲にしないよう気をつけましょう。
必要な安全性が確保されているかをチェックするために下記の表を参考にしてください。
チェック項目 | チェック内容 |
---|---|
耐火性 | 不燃材料や難燃材料が使われているか |
耐震性 | 耐震等級3段階のうち、等級2か等級3 |
耐風性 | 風速50m/秒に耐えられるか |
耐震等級は数が増えるほど耐震性能が高いので、等級2か3の住宅になるようにしてください。
後から補強しようとすると多額のコストがかかりますから、家の安全性能は最初に確保しておかなければなりません。
建物の快適性が確保されているか
どんなに安く注文住宅を建てられても快適でなければ意味がありません。
次の二つの点をチェックしてください。
チェック項目 | チェック内容 |
---|---|
遮音性 | 外部や上下階の音はどれくらい入ってくるか |
断熱性 | 国土交通省の省エネ基準を満たしているか |
どこまで遮音性を求めるかは人によって変わります。
住宅展示場などに行って壁や窓の遮音性能を確認してみましょう。
断熱性は高いほど冷暖房効率が良くなり、住み始めてからの光熱費が安くなります。
どの程度の断熱性能が必要かは住む地域によって変わるので、注文住宅メーカーへ事前に相談してください。
注文住宅メーカーの見積書をチェック
注文住宅メーカーが提示する見積書をチェックするとき、本体価格の項目に注意してください。
本体価格に何が含まれているのかはメーカーごとで違います。
付帯工事が全て含まれる業者もあれば、庭や塀を作る費用は別途かかる業者もあります。
含まれていない工事が多いほど追加費用がかかってくるため、建設の総額コストが膨れ上がります。
本体価格が高いか安いかだけで業者を判断せず、総費用がいくらになるかを確認しましょう。
費用の安さばかり考えていてはダメなんですね
購入費用を抑えることも大切ですが、安全で快適に住める家を建てることが何より大切なんですよ
まとめ
注文住宅購入で土地をお得に買っていくには、コスパの良い土地を選ぶことが大切です。
旗竿地や狭小地はコスパが悪いので選ばないようにしてください。
不動産一括サイトで土地の相場を調べること、専任媒介契約物件を探すことも土地をお得に買うときに役立つ方法です。
格安の優良物件を見つけられる競売や公売制度を利用することもできます。
建物をお得に購入するために注文住宅メーカーを賢く選んでください。
カタログを一括で依頼できるサイトを使い、工法やアフターフォローに注目しながら業者を選んでいきましょう。
注文住宅購入の費用を抑えるコツは、デザインや間取りをシンプルにしたり材料の種類を統一させたりすることです。
費用を抑えつつも安全で快適な家を建てることは可能なので、この記事で紹介している情報を参考にして購入プランを立ててください。