ライフスタイルの変化に伴う住み替えやマイホームの購入をきっかけに2LDKのマンションの売却を検討されている方は多いようです。
そしていざ売却について調べたとき、2LDKのマンションは売りづらいという情報を目にして悩んでいる方は少なくありません。
事実、2LDKのマンションは3LDKのマンションに比べると需要が少なく、売りにくい物件とされています。
しかし、これまでのマンション売買の実績を見てみると何年も売れ残ったままという物件はほとんどありません。
売りにくいとされる物件でも、いつかは必ず売れるのです。
しかしながら早期に高値で売却するには、間取りやその他条件を考慮した販売戦略が必要となるでしょう。
今回は2LDKマンションが売りにくいとされる理由と、売りにくい物件を売却するための対策法についてご紹介してまいります。
なぜ間取りが売却のしやすさを左右するのか、2LDKでも売りやすいマンションの条件についても詳しくお伝えしていきます。
2LDKが不人気なのはなぜ?どうしたら高値で売れる?などといった疑問をお持ちの方は売却する際にお役立てください。
そもそも2LDKとはどんな間取りですか?
2LDKはリビングとダイニングキッチンが10帖以上あり、その他に居室が2部屋ある間取りのことです。
専有面積が40~50m2が多く、基本的には2人暮らしを想定しています。
目次
2LDKのマンションは売れない?
2LDKのマンションは、3LDKのマンションに比べると不人気です。
その理由は間取りが中途半端だからだといえます。
マンションの購入は人生最大の大きな買い物となる場合が多いでしょう。
そのため、ある程度家族構成が決まった段階で購入を決断します。
子供がいる家族なら人数分のスペースを確保しなければなりませんし、結婚の予定が無いのであれば一人分のスペースで十分です。
2LDKは基本的に二人暮らしを想定した間取りとなっていますので、3人以上の家族には手狭となります。
リビングダイニングを除けば2部屋しか確保できませんので、両親との同居や2人以上子供がいる場合は部屋数が足りなくなってしまうのです。
逆に一人暮らしの方にとっては広すぎます。
使用しない部屋を収納スペースとして利用することも出来ますが、1LDKや1Rと比べると家賃が高くなりますので避ける傾向にあります。
将来的な家族構成を考えたとき、二人暮らしを想定した間取りの2LDKは選択肢から外れてしまうのです。
このような需要の低さが、2LDKマンションは売りにくいと言われる原因となっています。
2LDKでも一定の需要は見込める
ファミリー層にも単身者にも需要が無いとすると、全く需要が無いかと思われるかもしれませんが、そんなことはありません。
2LDKはある一定の層からの需要が見込めるとして、近年見直されつつあります。
見直されるきっかけとなったのは、家族構成の変化です。
核家族化が進み、出生数も減少し、世帯を構成する人数が少なくなりました。
選択一人っ子などの言葉からも分かる通り子供の人数を最初から少なく決定している人も増え、子供を持たないDINKsも増えつつあります。
またミニマリストやミニマルライフなどといった必要最小限のもので暮らす生活も注目を集めています。
このような層が重要視するのはコストパフォーマンスの良さと利便性です。
3LDKよりも安く購入出来て金銭的な負担が軽減でき、十分なスペースで家族が余裕をもって過ごせる。
2LDKマンションはコンパクトでコスパの良い暮らしを求める人たちからの需要が見込める間取りといえるでしょう。
2LDKでも売れやすい物件
売りにくいと言われる2LDKでも、間取り以外の条件が良ければ売れやすくなります。
その条件とは資産価値です。
マンションは資産という側面を強く持つ不動産ですので、売却しづらいと言われる間取りでも資産価値が高ければ、想定よりも大幅に高い値段での売却が可能となります。
2LDKでも売れやすい、資産価値の高い物件の条件を以下にまとめました。
- 駅に近い
- 住環境が良い
- 住宅設備が整っている
- 管理体制が整っている
上記のような条件が整っているマンションなら、2LDKの間取りでも比較的売れやすくなります。
条件の詳細について一つずつご説明します。
利便性が高い
マンションの資産価値にもっとも反映されるのは利便性です。
特に2LDKの購入層にとって利便性の高さは必須条件となります。
子供を持たない共働きのDINKsなら通勤の利便性を重視しますし、老後のコンパクトな暮らしを希望するシニア世代にとってもアクセスの良さは重要です。
市街地に近い、または駅が近い立地であれば資産価値は高くなりますので、売りにくいと言われる2LDKの間取りでも買い手が付きやすくなるでしょう。
具体的には駅からマンションまでの距離が徒歩10分以内であれば、その距離が短くなるほど売れやすくなり、売却価格も上がる傾向にあります。
マンションは利便性が良ければ築年数が経過しても資産価値が落ちにくい不動産です。
駅からの距離が短くターミナル駅などへのアクセス性が高い場合は、古いマンションでも相場よりも高値で売却できる可能性があります。
利便性の高さは売却する際のアピールポイントになりますね。
住環境が良い
例えばスーパーやコンビニなどが近い、商業施設に行きやすい、医療機関や公共機関が近い。
子供がいる場合は学校までの距離も関係しますし、通学路となるエリアの治安も大きく関わるでしょう。
生活する上で必要な施設が近くにあること、安心して暮らせる街であることも資産価値にとっての重要な要素となります。
2LDKの間取りであっても住環境の良さが魅力的なマンションであれば、買い手が見つかりやすく良い条件で売却できる可能性が高くなるでしょう。
住宅設備が整っている
リフォームされている、エアコンや給湯器などの設備が新しいなど、劣化を感じさせない管理状態ですと買い手が見つかりやすいでしょう。
2LDKの場合、3LDK以上の部屋に比べると専有面積の少なさゆえ収納スペースが極端に落ちてしまいますので、収納スペースの容量もポイントとなります。
容量の大きいウォークインクローゼットやサービスルームのある間取りは収納スペースが十分確保できるとして人気があります。
管理体制が整っている
マンションの場合は管理体制がどのように機能しているかも資産価値に大きく影響します。
規模が大きければ大きいほど住人の数も増えますので、管理体制が重要となるでしょう。
資産価値をより高める条件としては、管理人が常駐しているかしていないかも大きなポイントとなります。
特に日中家を空けることの多い共働き世帯にとってはセキュリティ面での安心感を得られるとして購入する際の大きなポイントとなるでしょう。
売りにくい物件を売却するための対策法
マンションを売出してから数カ月かかるのにまだ売れないというのを耳にし、不安に思う方も多いでしょう。
しかし、こんな興味深いデータがあります。
マンションを売出してから1ヶ月以内に39.6%、3ヶ月以内では67.3%、7ヶ月以内ならおよそ90%、12ヶ月以内なら100%で売買が成立しているというのです。
データ上は売れないマンションはないということになります。
老朽化したマンションや過疎地域でない限り、マンションを売却できないということはほぼありません。
売りにくいと言われる2LDKも、それは同じです。
マンションが売れないというのは、売却までに時間がかかる状態のことを表しています。
売れるまでに時間がかかると、売却価格に影響が出ます。
先ほどのデータでは売り出したほぼすべてのマンションで売買が成立していますが、全てが希望通りの価格で売れているわけではありません。
売却期間が長くなるほど、値引き幅が増え、想定よりも安い値段での売却となってしまうからです。
売りにくい物件=安くしなければ売れないと言い換えることもできます。
ただし、このような状況に陥ってしまうのは売り方に原因があることがほとんどです。
逆に言えば、買い手が付きにくい物件でもその原因と対策法が分かれば賢く売却することが可能であるということ。
2LDKマンションの場合も、正しい売り方をすれば適切な価格で早期の売却が可能となりますので、その手法を押さえておきましょう。
需要の有無を確認する
大前提として、マンションの売り方は需要の有無によって大きく変わります。
売却予定の物件が売りにくいと言われる不動産に該当する場合、まずは需要があるかを調べてみることが大切です。
需要の有無を調べるため、マーケティング調査を行いましょう。
過去の売買実績を知ることができるレインズマーケットインフォメーションを利用すると簡単に調べられます。
このサイトは、国土交通大臣から指定を受けた不動産流通機構が運営している宅建業者専用のデータベースで、過去一年間の売買実績を確認できるものです。
エリアを絞って検索できますので、売却予定のマンション周辺地域や沿線の売買実績を把握できます。
駅からの距離や間取り、築年数等の条件を指定し、条件が類似するマンションが売買されているかを自分か不動産会社に確認してみましょう。
ここでポイントとなるのは、同じ地区内に類似条件の売買実績が無くても需要が無いとは限らないという点です。
地域の中心部からのアクセス性や住環境が似ているエリアでの売買事例があれば、同じような条件のマンションの購入需要は存在すると考えましょう。
戦略を立てた売り方をする
マーケティング調査で需要を確認してみると、意外にも売買実績があることをお分かりいただけたのではないでしょうか。
売りにくいとされる2LDKのマンションでも高い確率で買い手は見つかります
しかし、早期に適切な価格で売却するためには、正しい売り方をしなければなりません。
不動産の売却は売り方次第で結果が大きく変わります。
ターゲット層をマーケティングし、ニーズに合った価格で適切な時期に売り出す戦略が重要となるでしょう。
ターゲット層 | 売出し価格 | 売却タイミング |
---|---|---|
マーケティング調査 | 相場価格の把握 | ニーズに合わせた売却スケジュール |
これらをポイントとし、売出し戦略を立てることが大切です。
ターゲットの選定
例えばDINKsであれば、駅から近い、特急列車が止まる、ターミナル駅や空港までのアクセスが良い、夜道が明るい、コンビニが近いなどが魅力的に見える条件です。
高齢の夫婦であれば、近隣の施設のみで生活が完結する、医療機関が揃っている、急な坂道が無いなどといった条件が揃ったマンションを魅力的と捉えるでしょう。
子供がいる家族であれば駅の近さよりも、学区や通学路の危険性を重視しますし、公園があるか、自然はあるかなどがマンション選びのポイントとなります。
売却予定のマンションがこの中のどの層にマッチするのかを見極めましょう。
働く人にとって暮らしやすい、子育てしやすい、高齢者にもやさしいなど何に該当するのか、その理由を整理しておくことが大切です。
売出し価格
マンションの購入希望者は、希望する条件が整っていても価格が相応でなければ購入しません。
特に中古マンションを購入する層はポータルサイトを使って日々あらゆる物件を見ているため、相場観を掴んでいます。
マンションの資産価値に対して価格が高すぎるようであれば見向きもしないということもあり得ます。
相場を見極め、適切な売り出し価格を設定しましょう。
購入希望者にとって価格は物件の印象を決める要素にもなりますので、慎重に検討することが大切です。
売却タイミング
売却タイミングを見誤ると、売れ残り感が出て、値下げしなければ売れないという事態を招く恐れがあります。
普段から物件をチェックしている購入希望者たちは、半年以上売りに出されている物件は何か問題があって売れ残っているものだと認識するのです。
不動産会社と売主が結ぶ媒介契約の契約期間は3ヶ月のため、市場のサイクルもおよそ3ヶ月で一巡します。
3ヶ月を過ぎると不動産会社から値下げを含めた条件の見直しを提案されるため、売出しから3ヶ月までに買い手を見付けることが大切です。
売りたいときに売るのではなく、売れる時期に向けて売出す準備を始めましょう。
マンションが売れる時期は年に二回、2~3月と9月です。
売却を検討してから売出しするまでは最低でも1ヶ月かかりますので、不動産会社への相談を早めに行いましょう。
マーケティング調査で需要が極端に少ないエリアにある物件の場合はどうしたらよいですか?
需要が少ないと売主にとって大変不利な状況となってしまうでしょう。
売り出し価格を相場よりも大幅に下げて値ごろ感を出すなどしなければなりません。
買い手が見つかるまで時間がかかる可能性もありますので、気長に構えることが大切です。
2LDKを高く早く売るコツ
ターゲット層が絞られる2LDKのマンションを早期に適切な価格で売却するためには、前項でお伝えした売却戦略が重要となります。
ただしそれはあくまでも、売れにくいと言われる物件をスムーズに売却する方法です。
ここからは一歩踏み込んで、相場よりも高く売るコツについてご紹介してまいります。
売りにくい物件を高く売るコツは以下の3つです。
- ターゲットの目に留まるような広告を出す
- 適正な価格で売出しする
- 売り方が上手い不動産会社に仲介を依頼する
以上、3つのコツについて詳しく解説していきます。
ターゲットの目に留まるような広告を出す
インターネットの発達によってあらゆるものがネット上で完結するようになりましたが、不動産に関してもそれは例外ではありません。
これまでの物件探しというと不動産会社への来店や個人的な紹介が主流でしたので、少々難ありだったり需要の少ない間取りであっても、不動産会社のテクニック次第では早期の売却が可能でした。
しかし現在はネット検索がダントツ一位です。
大手不動産ポータルサイトなどを通じて買主が個々に物件を検索します。
不動産会社に問い合わせを行う前に数件を絞り込み、内覧をして良ければ決断するというケースが増えています。
つまり、インターネット広告の時点で選ばれることの重要性が高まっているということです。
供給量の高いマンションなら尚更、インターネット活用してアピールできるか否かがポイントとなるでしょう。
物件の詳細が分かる写真を豊富に掲載する
インターネット広告の活用において、掲載写真の数は重要です。
購入希望者たちはポータルサイトで検索をして、内覧をして良ければ決断をするという状態にまで物件を絞り込みます。
つまり、検索している時点で競合物件と比較をしているということです。
掲載写真は重要な比較材料となりますので、数が少なければ当然不利になるでしょう。
全個室はもちろん、玄関、水回り、クローゼットなど、物件内の写真をすべて掲載することが大切です。
可能な限り広く見えるように様々なアングルから写真を撮ったり、家具を配置した空間を掲載するのも効果的です。
実際の暮らしをイメージできる情報を充実させる
ポータルサイトの広告は1物件あたり1ページしかありません。
その中で如何に情報を伝えられるかが重要となります。
近年はサイト内も充実し、動画や360度パノラマビューで撮影したものが掲載されるなど、物件の情報をより詳しく把握できるように作り込まれています。
実際の暮らしがイメージしやすくなるそのような情報があると、比較材料としても効果的に働きますので是非掲載しましょう。
マンションの住環境が分かるような情報も詳細に掲載すると効果的です。
駅やスーパー、コンビニまでの距離はもちろんですが、病院や公共施設、商業施設、学区などのより詳しい情報を掲載すると、ターゲット層の目に留まりやすくなります。
フリーペーパーやポスティング広告が有効な場合も
2LDKのマンションの場合、間取り以外の条件によっては高齢の夫婦やリタイア間近の夫婦がターゲットにもなります。
このような層からの需要が見込めるマンションの場合は、フリーペーパーやポスティング広告が有効です。
インターネットの利用に不慣れな方は自ら物件を探すよりも、いい物件が出たら買おうという考え方を持っている可能性が高いと考えられるからです。
マンション近隣の戸建てやファミリー向けマンションに対してポスティングしたり、フリーペーパーに掲載してもらうことで、そのような受け身のターゲット層の目にも目に留まりやすくなるでしょう。
この場合はターゲットを絞ることになりますので、その層に響くようなアピールポイントを強調した広告にすることが重要です。
適正な価格で売出しする
高く売るコツなのに適正な価格で売出しするの?と思われるかもしれませんが、高く売ること=早期売却と考えれば、高すぎる価格設定はおすすめできません。
売出し期間は長くなればなるほど不利になります。
購入希望者へ与える売れ残りの印象、契約期間内に売り切るための大幅な値下げを踏まえれば、適正な価格で売り出し、その値段で購入してもらうのが最も得策といえます。
売り出し価格の決定権は売主にあります。
きちんと売れて損をしない売却価格を念頭に、価格は慎重に検討しましょう。
過去の売買実績から相場を把握する
適正な価格は過去の売買実績から分かる相場を参考にしましょう。
先述したレインズマーケットインフォメーションでは成約価格も確認できるため便利です。
同じマンション、または同ブランドのマンションの売買実績があれば、その事例は大変参考になるでしょう。
不動産ポータルサイトもまた、販売されている物件の価格を知ることができるため相場を把握するのに有効です。
ここで注意していただきたいのは、成約価格と売り出し価格は異なるという点です。
成約価格は売り出し価格よりも1割程度安くなると言われていますので、売り出し価格を決める際には相場よりも1割高い値段にすると良いでしょう。
絞り込み機能を意識した価格設定をする
流通量の多いエリアの場合、購入希望者たちは絞り込み機能を使って検索を行い、数百、あるいは数千件もの中から数十件にまで絞ります。
希望の条件に当てはまらない物件が目に入ることはありません。
平米数や駅からの距離は多少妥協して検索し直されることはありますが、上限価格と間取りに関して条件が変更されることはほぼないでしょう。
つまり、絞り込み機能で振り落とされない、ヒットしやすい価格にすることも重要です。
ポータルサイトの多くは、上限価格を500万円単位で設定できる仕組みとなっています。
価格を3510万円と設定するよりは、3490万円に設定した方がヒットする確率が高まるということです。
その差はたった20万円ですが、購入希望者の目に留まるか留まらないかの分かれ道となるかもしれません。
現在はインターネットでの不動産検索が主流となっていますので、このような機能を意識して価格を設定することも大切です。
相場よりも高く売るなら資産価値の高さをアピールする
もし相場よりも高く売れる客観的な理由がある、資産価値の高さをアピールできるポイントがある場合は、価格を高めに設定してみましょう。
しかし先述した通り、購入希望者は相場観が養われています。
そのため相場よりも高い価格を設定するならば、高い理由を分かりやすくアピールする必要があります。
例えば、○年に○○部分をリフォーム済とか、○年に給湯器交換済などという表記を付け加えると伝わりやすくなります。
住宅設備の場合、直近5年以内のリフォームは資産価値を高めるポイントとなりますので、価格の説明としては大変有効となるでしょう。
また、築25年を超えたマンションで瑕疵担保保険が付保されている場合も付加価値が高いため、高めの価格設定の理由となります。
売り方が上手い不動産会社に仲介を依頼する
不動産売却の成功の可否を決めるのは、仲介する不動産会社にかかっているといっても過言ではありません。
仲介する不動産会社はここまでにご紹介したマーケティング調査、売り出し価格の設定、売出しタイミング、広告作成までの全てに関与しています。
スムーズに売却できるかどうかは、売却戦略を練り、物件に合った売り方で売る方法を提案し、手引きする不動産会社の手腕にかかっているのです。
特に現在は中古マンションの供給量が増え、分譲マンションの激戦時代とも言われています。
販売中に手ごたえを感じない場合、マーケティング調査をし直したり、広告を見直したりといった売り方を変えざるを得なくなる可能性もありますので、そのような事態になった時にも安心して相談できる会社を選びましょう。
売り方が下手な不動産会社に仲介を依頼すれば、高値売却はおろか、契約終了間近に大幅な値下げをして売り切るなどという結果になるかもしれませんので、心強いサポートを期待できる、売り方が上手い不動産会社を選ぶことが大切です。
不動産会社選びには一括査定サービスを利用する
複数の不動産会社に査定を依頼できる一括査定サービスは、不動産会社を選ぶためのツールとしての側面も持ちます。
このサイトでは物件情報を入力するだけで自動的に売却可能な不動産会社が選別されるため、査定額から相場を把握できると同時に、その中から比較検討して最も良い会社を選ぶことが出来るのです。
査定額が提示される際には査定額を算出する際に参考にしたデータや算出方法、また売り方の提案が行われますので、各社を比較する材料となるでしょう。
各社のこれまでの売却実績を調べることで、強みや特徴なども把握できますから、売却予定の不動産に合った会社を選ぶのにも役立ちます。
電話連絡の際の対応が親切親身である、過去の売却実績をもとにした販売戦略の説明がある、査定額の明確な根拠が示された会社であれば心強いサポートが期待できるでしょう。
不動産会社の広告をチェックする
売りにくいとされる物件を売るためには広告が重要であるとご説明しました。
そのため、不動産会社選びの際にはどのような広告を出しているかのチェックを行いましょう。
一般媒介契約を結んでいる物件ですと不動産ポータルサイト内で同物件を複数社が販売していることがありますが、広告を比較すると作り方の違いが分かります。
広告の作り込みに熱心な会社はどれも情報量の多さが特徴的ですが、そうでない会社ですと写真の掲載量が極端に少なかったり、大まかな情報しか掲載されていません。
大手不動産ポータルサイト内で不動産会社名を入力するとその会社が販売中の物件が表示されますので、物件紹介の写真の量や情報量等を確認し、広告に対する力の入れ方をチェックすることをおすすめします。
また、以下のようなサービスが提供されているかも確認してみましょう。
サービス | サービス内容 |
---|---|
プロカメラマン撮影 | 広告媒体で使用する写真をプロカメラマンが撮影してくれる |
ホームステージング | 家具や小物などを使用して、物件を素敵に演出してくれる |
荷物預かりサービス | 撮影や内覧を片付いた状態で迎えられるよう、一時的に荷物を預かってくれる |
このようなサービスを提供しているところですと、広告に対して力を入れている可能性が高くなります。
十分に検討を行ったつもりでも、いざ販売活動をしてみると手ごたえを感じず、不動産会社の売り方に疑念を抱くことがあるかもしれません。
売出しから3ヶ月経っても内覧者すら表れない場合は、不動産会社の契約を見直すことをおすすめします。
途中で契約を切ったりできるのですか?
媒介契約の有効期限は3ヶ月となりますので、契約が終了したら別の会社と新たな契約を結べます。
一度売出しを中止し、不動産会社を検討するところから始めましょう。
売れ残っている印象を与えずに済みますし、その間にじっくり比較検討することができます。
ここまで、売りにくいとされる2LDKのマンションについて、また売りにくい物件を売却するための対策法についてご説明してまいりました。
マンションの購入は家族構成やライフプランが決まってから購入するケースが多いため、単身向けの1LDKやファミリー向けの3LDKですと需要が高くなりますが、2人暮らしを想定した間取りである2LDKはそれらに比べると需要は多くありません。
しかし、核家族化が進んだこと、DINKsやコンパクトな暮らしを望む人たちが増えたこと、シニア世代からの需要が見込めるため、売り方さえ間違いなければ良い条件での売却は可能です。
売りにくいと言われる物件でも1年以内の売却は可能というデータがありますが、早期売却できなければ相場よりも安い値段で売却することになるかもしれません。
ターゲット層を絞り、タイミングと価格を見極めた売出し戦略を立てることが大切です。
また、インターネットで物件を検索するようになった今、広告の出し方は重要な戦略の一つです。
特に売りにくいとされる物件の場合は検索にヒットすらしないまま埋もれてしまうことも少なくありません。
間取り以外にアピールできる要素を前面に出すなど、購入希望者の目に留まるような広告作りに重点を置きましょう。
価格設定を見誤ると大幅な値下げを考えなくてはいけなくなるかもしれませんので、相場を参考に慎重に検討しましょう。
不動産売却のパートナーとなる不動産会社次第で売却までのスピードや成約価格が変わるかもしれません。
一括査定サービスを利用し、必ず複数社を比較して最適な会社を選びましょう。
売りにくいとされる物件の売却では、過去の販売実績と販促戦略が重要となります。
ノウハウを兼ね備えた会社を選び、良い条件での売却を目指しましょう。