賃貸中のマンションを購入すると、借り手にとってさまざまなメリットがあります。
例えばマンションや近隣住人、マンション周辺のお店や医療機関について熟知しているなどです。
住み心地をわかった上で購入するため、後悔することはありません。
また引っ越す必要がないのも大きなメリットで、引っ越しにかかる手間や費用を省けます。
このようにメリットが多いため、今借りているマンションの居心地が良いと思えば購入を考えることもあるでしょう。
賃貸中のマンションは購入することも可能ですが、一般的には分譲マンションに限り、賃貸専用のマンションは基本的に購入できません。
それでもマンションの所有者との関係性によっては購入できる可能性もあります。
マンションの所有者に購入の意思があることを伝えて、価格の交渉をしましょう。
今の借主がマンションを購入することで様々なメリットを得られるのは売主も同様ですが、強引な価格交渉をするのは避けなければなりません。
中にはマンションの所有者と親しい関係性を築いている人もいるでしょう。
それでもあまりにも無茶な値引きを要求するのはやめたほうが良いです。
きちんとマンションの適正価格を調べて、誠実な態度で交渉しましょう。
ただし中古マンションは定価が存在しないため、上手に交渉すれば価格を下げることも可能です。
この記事では、現在賃貸中のマンションを購入する際に適正価格を知る方法や価格交渉をスムーズに進めるコツについて詳しく紹介します。
目次
適正価格を知るための方法
賃貸中のマンションを購入することを考えているのならば、自分のマンションや周辺のマンションの相場価格を知らなければなりません。
相場価格を知れば自分のマンションの適正価格を掴みやすくなるからです。
以下の方法で相場価格を調べましょう。
- 自分のマンションの相場価格をピンポイントで調べる
- 中古マンションのチラシを見る
- ネットで自分のマンションと条件が似ている近隣のマンションの相場を調べる
- 築年数から相場を出す
- 賃料から逆算して価格を出す
- 不動産業者に聞く
いずれの方法も簡単に相場価格を知れます。
スマートフォンやパソコンがあれば、いつでも好きなときに相場価格を調べることが可能です。
しかし実際の売却価格により近い価格を把握するためには、いくつかのポイントを抑えて相場価格をチェックする必要があります。
また1つの方法だけで納得するのではなく、複数の方法を用いて相場価格を調べましょう。
そうすればより正確な価格を把握できます。
一般の人でも上記の方法を使えば相場価格を知れるんですね
正確性の高い価格を知るためには複数の方法を使って相場価格を調べる必要があるんですよ
利用方法が簡単ということは、複数の方法を使って相場価格を調べてもそれほど時間がかからなさそうですね
ただしきちんとポイントを抑えた上で相場価格を調べることが大切ですよ
自分のマンションの相場価格をピンポイントで調べる
賃貸中のマンションの購入を考えている場合はマンション名がわかるため、自分のマンションの売却価格をピンポイントで調べることも可能です。
分譲マンションの場合は他の部屋が売りに出されていることもあるため、専用のサイトで自分のマンションの相場価格を調べてみましょう。
マンション名から検索できるサイトの検索窓に自分のマンションの名前を入れれば、物件の詳細情報を閲覧できます。
マンション名から検索できるサイトでは次のような情報を閲覧することが可能です。
- 相場価格
- 中央値
- 相場単価
- 価格の推移
- 周辺のマンションの相場価格
相場価格のみならず、価格の推移をデータで確認できるので資産価値もわかります。
サイトに登録されている物件ならば、今は売り出し中の部屋がなかったとしてもマンションの詳細情報を閲覧することが可能です。
もし自分のマンションの情報がない場合でも周辺のマンションの相場価格を知れるため、自分のマンションのおおよその売却価格を想定できます。
中古マンションのチラシを見る
マンションのポストに中古マンションのチラシが投函されることは少なくありません。
もし自分のマンションと条件が似ているマンションのチラシが入っていた場合は捨てずに取っておきましょう。
自分のマンションも同じくらいの売却価格になる可能性が高いからです。
ただし売却価格を見るだけでなく、以下のポイントも全て確認することが大切です。
- 間取り
- 面積
- 構造
- 最寄り駅までの距離
- 管理費
- 修繕積立金
- 駐車場代
- トランクルームの有無
間取りが同じでも構造や管理形態が異なることもあります。
例えばマンションの構造は鉄筋コンクリート造が一般的ですが、鉄骨鉄筋コンクリート造の場合もあります。
鉄骨鉄筋コンクリート造は鉄筋コンクリート造よりもコストがかかるため、売却価格も高くなるのが一般的です。
管理形態も管理会社に全ての管理を任せている場合と一部の作業のみを任せている場合とでは費用が異なります。
そのため価格や間取り、面積などの一般的な情報を見るだけでなく、その他の細かい点もチェックしましょう。
自分のマンションの条件とチラシに掲載されているマンションの条件を比較した上で売却価格を見れば、自分のマンションの適正価格を把握しやすくなります。
ネットで自分のマンションと条件が似ている近隣のマンションの相場を調べる
より正確な売却価格を把握するためには、なるべくたくさんの物件の売却価格を知る必要があります。
自分のマンションと条件が近い中古マンションの売却価格を専用のサイトで調べましょう。
過去の取引価格と現在売り出し中の価格の2種類の価格を調べるのが望ましいです。
以下に過去の取引価格と売り出し中の価格を調べるためのサイトの種類をまとめました。
知りたい価格の種類 | サイトの種類 |
---|---|
過去の取引価格 | 不動産流通機構運営のサイト(国土交通大臣指定) |
現在売り出し中の売却価格 | 中古マンション検索サイト |
不動産流通機構運営のサイトでは過去1年間に売買された不動産の成約価格を確認できます。
売り出し価格ではなく成約価格のため、より現実的な価格を把握することが可能です。
その他にも中古マンション検索サイトで売り出し中の中古マンションの売却価格を確認すれば、適正価格を導き出しやすくなります。
中古マンションサイトは複数ありますが物件数が多く、こだわり検索ができるサイトを利用すると良いでしょう。
専用サイトの使い方
不動産流通機構運営のサイトは自分の住んでいる地域を選択すれば、過去1年間に取引された物件の情報が出てきます。
マンション専用のページがあるため、楽に成約価格を確認できるでしょう。
中古マンション検索サイトの使い方も簡単です。
代表的な中古マンション検索サイトの利用手順を以下で見ていきましょう。
- 購入予定のマンションがある地域を選択する
- 地区と部屋の面積を選択する
- 気になる物件をクリックする
- 物件の詳細情報を見る
- お気に入りに追加もしくは詳細情報を印刷する
物件の詳細情報には間取りや売却価格、築年数だけでなく交通情報や構造、設備などの複数の情報が掲載されています。
そのため詳細情報を隅々までチェックしましょう。
自分が住んでいるマンションと条件が似ている場合は、お気に入りに追加したり印刷したりして物件情報を手元に残しておきましょう。
築年数から相場を出す
マンションは誰かが1日でも住んだ時点で価値が下がります。
特にマンションは戸建て住宅に比べて価値が下がりやすいです。
戸建て住宅は土地と建物の両方で価値が算出されます。
建物は価値が下がりやすいですが、土地の価値は年数が経ってもあまり変わりません。
一方マンションは建物で価値が算出されます。
そのため築年数が経過すると価値が下がるのです。
特に築19年くらいまでは下落率が高いです。
しかし築10年以内の物件はまだ部屋や設備がきれいなケースが多いため人気があります。そのため売却価格はそれほど下がらないこともあります。
新築時の価格の7割から8割ほどの売却価格になると考えておくと良いでしょう。
築20年以降の物件は売却価格が大幅に下がることが多いですが、建物や内装が古くなるためあまり人気がありません。
そのため売却価格よりも安い価格で購入できることもあります。
築年数ごとの売却価格の推移
実際に築年数が経過するとどれくらい価格が下がるのか確認してみましょう。
以下で首都圏のマンションの築年数を例に、価格の推移を紹介していきます。
築年数 | 価格 | 変化の割合 |
---|---|---|
築0年から5年 | 5,411万円 | 100% |
築6年から10年 | 4,602万円 | 84.1% |
築11年から15年 | 4,242万円 | 74.8% |
築16年から20年 | 3,716万円 | 65.1% |
築21年から25年 | 2,528万円 | 47.8% |
築26年から30年 | 1,697万円 | 36.7% |
参考元URL
http://www.reins.or.jp/pdf/trend/sf/sf_2018.pdf
https://mansion.theatres.co.jp/sittoku/9234/
築20年を過ぎると価格は新築時の約半分になっていることがわかるでしょう。
そのため自分のマンションの築年数がもし築20年以上ならば、手頃な価格で購入できる可能性があります。
ただし売却価格は築年数だけでなく、マンションがあるエリアなどの築年数以外の条件によっても変化します。
そのため築年数が古いマンションの場合でも価格が下がらないことがあるということを理解しておきましょう。
賃料と利回りから逆算して価格を出す
自分が住んでいるマンションや条件が近いマンションの賃料と利回りを検索しましょう。
中古マンションの情報サイトの種類によっては、収益物件を多く取り扱っているサイトもあります。
収益物件の詳細情報には賃料と利回りが必ず掲載されているため、賃料と利回りから逆算して売却価格の相場を出してみましょう。
仮に以下の条件のマンションが売り出されるとしましょう。
- 所在地…東京
- 築年数…築43年
- 間取り…2LDK
- 予想される年間収入…155万4,000円
- 表面利回り…6.14%
この場合は以下の算式に賃料と利回りを当てはめれば売却価格を算出できます。
155万4,000円(年間収入)÷ 6.14%(表面利回り)= 約2,530万円(売却価格)
賃料と利回りから逆算して売却価格を出す場合は条件を細かく設定しないほうが良いです。
こだわりの条件を設定しすぎると、自分のマンションに近い物件の情報が出てこない可能性があります。
そのため自分のマンションと似ている間取りと築年数の物件に絞って検索すると良いでしょう。
不動産業者に相場を聞く
不動産業者に直接相場を聞くのも1つの方法です。
最寄り駅の近くにある不動産業者に自分のマンションや周辺のマンションの相場を聞いてみましょう。
最寄り駅の近くの不動産業者ならばその地域のマンション売買に精通しているため、正確性の高い価格や情報を知れます。
とは言えマンションを購入しようとしていることを知られたくないという人もいるでしょう。
強引に購入を勧められるかもしれないという不安感を持つ人も少なくないからです。
そのため不動産業者に相場を聞く際は自分のマンションの相場をピンポイントで聞くのではなく、以下のような質問をして相場観を掴むと良いでしょう。
- 地域の評価
- 周辺のマンションの相場
- 値引きが多い地域か否か
地域の評価と一緒に自分のマンションと条件が似ているマンションの相場も聞けば、自分のマンションの相場価格や資産価値がわかります。
また値引きが多い地域か否かを質問すれば、価格交渉ができるか否かも把握できます。
不動産業者に相場を聞くと強引なセールスをされそうというイメージがあるのですが…
賃貸中のマンションを購入したいということは言わずに、地域の評価や周辺のマンションの相場を聞くのがポイントですよ
それなら気楽に質問できますね
実際にマンション売買にかかわっている人の生の声を聞けるため、適正価格を知るのに効果的な方法なんですよ
価格交渉は可能か
相場価格を調べた結果、思ったよりも価格が高くて購入を迷うこともあるでしょう。
しかし価格の交渉ができることもあります。
売主側にも以下のようなメリットがあるからです。
- 知っている人に購入してもらったほうが安心
- 宣伝活動をする必要がない
- 仲介手数料を抑えられる
- 修繕費用がかからない
しかし以下のようなマンションの場合は値下げをするのが難しいです。
- 条件が良い物件
- 投資用物件としての需要が高い
一般的にマンションの建物は築年数が経過すればするほど資産価値が下がります。
しかし条件が良いマンションは築年数が経過していても人気があります。
少し割高でも購入したいと考える人が多いため、値下げをしにくいのです。
投資用として人気がある物件も値下げの交渉をするのは難しいです。
上記の2つの物件について、以下の項目で詳しく見ていきましょう。
条件が良い物件とは?
人気があるマンションにはどのような特徴があるのでしょうか?
以下にマンションの購入を考えている人に人気の条件をまとめました。
ランキングの順位 | 人気の条件 |
---|---|
1位 | 2階以上 |
2位 | 駐車場がある |
3位 | オートロック |
4位 | デザイナーズマンション |
5位 | 南向き |
6位 | 追い炊き |
7位 | エレベーター |
8位 | 角部屋 |
9位 | 最上階 |
10位 | 所有権 |
上記のランキングを見ると、防犯効果の高いマンションの人気が高いことがわかります。
また最近は宅配ボックスがついていることを必須条件とする人も増えています。
このような人気の条件に複数該当するマンションは値下げの交渉をするのは難しいと考えておきましょう。
投資用物件としての需要が高い
自分が住むためでなく投資用としてマンションを購入する人も一定数います。
購入したマンションの一室を第三者に貸して、家賃収入を得るのです。
投資用のマンションで人気があるのは次のようなマンションです。
- 間取りを自由に変えられる
- シングル用の物件
間取りを自由に変えられるマンションは壁やドアを動かして1つの広い空間を作ったり、壁やドアで仕切りを作って2つの部屋にしたりすることが可能です。
入居者の好きな間取りにすることができるため、ターゲットを単身からファミリーにまで広げられます。
またシングル用、例えばワンルームマンションなどの物件も人気が高いです。
シングル用のマンションは購入費用を抑えられる他、現状回復費用や修繕積立金なども抑えられます。
気軽にマンション投資ができるためシングル用のマンションは需要が高いのです。
そのためフレキシブルに使えるマンションやシングル用のマンションの場合は、値下げをしてもらえる可能性が低いです。
価格が下がる可能性があるマンションの条件?
逆に値下げをしてもらえる可能性が高いマンションもあります。
次のような物件です。
- 築年数が古い物件
- 投資用に向かない物件
- 所有者が個人
築年数が20年以上の物件は値下げをしてもらえる可能性があります。
特に築年数が40年以上の物件は値下げ交渉が成功する確率が高まります。
通常中古マンションを購入する際は、1981年6月以前に建てられたマンションか1981年6月以降に建てられたマンションかを見て建物のおおよその耐震性を判断することが多いです。
1981年の6月以前と以降とでは耐震基準が違うからです。
- 1981年6月以前の旧耐震基準…震度5程度の地震で大きく損傷しないレベル
- 1981年6月以降の新耐震基準…震度6から7程度の地震で建物が倒壊しないレベル
参考元URL:https://grand-next.jp/journal/2019/07/11/196.html
旧耐震基準のマンションでも震度5の地震がきたからと言ってマンションが壊れる可能性は極めて低いですが、買い手側にとっては不安感が残るため選択肢から外すことがほとんどです。
そのため買手がつきにくく、1981年の6月以前のマンションは交渉次第で価格が下がる可能性があります。
またマンションの部屋の所有者が個人の場合は、早く現金が欲しいと思っていたり情がわいたりなどの様々な事情で値引きの交渉に応じてくれることもあります。
交渉する前に準備すること
価格の交渉をする際は準備を万端にしてから交渉することが大切です。
準備をしないで交渉しようとすると、不信感を抱かれたり適正価格もしくはお得な価格で購入できなかったりする可能性があるからです。
そのため最低限次の準備をしてから交渉に臨みましょう。
- 交渉相手を調べる
- 価格交渉のポイントを抑える
まずは交渉相手を知る必要があります。
マンション売却の決定権を持っている人でなければ、交渉しても意味がないからです。
交渉相手がわかったら、購入の交渉や価格の交渉をする際のポイントを把握しましょう。
価格を交渉する際の一般的な方法や値下げが成功しやすいポイントを抑えて交渉に臨めば、値下げしてもらえる可能性が高まります。
交渉相手を調べる
交渉相手を知るためには、今自分が住んでいる部屋の登記者を調べる必要があります。
登記者はマンションの所有者とは限りません。
不動産業者のこともあれば、オーナーチェンジをして投資用として使われている可能性もあります。
通常登記者が変わる際は部屋の借主に断りを入れる必要はないため、部屋の借主はオーナーチェンジしていても気づきません。
そのため登録者が誰になっているのかを調べなければならないのです。
登録者を調べる際は、次の方法で調べるのが一般的です。
法務局で調べる
分譲マンションの場合は登記簿謄本ではなく、登記簿抄本で今の部屋の様々な情報を調べます。
以下の情報を用意して登記簿抄本を取得しましょう。
- 所在地
- マンションの名称
- 家屋番号
家屋番号は法務局の窓口で調べられます。
窓口でマンションの所在地と建物名を伝えましょう。
また家屋番号に関してはマンション牽引簿で調べることも可能です。
マンションの登録者は大家さんとは限らないんですね
不動産業者の可能性もありますし、他の誰かが投資用として購入している可能性もあるんですよ
登録者が誰なのかきちんと調べることが大切ですね
分譲マンションの場合は家屋番号が1戸ずつ割り当てられているため、家屋番号を調べてから登記簿妙本を取得するのがポイントですよ
価格交渉をする際のポイント
交渉相手が明確になったら今度はどのようにして交渉すれば購入の話がスムーズに進むか、また値下げ交渉が成功するかを考えなければなりません。
以下のポイントを抑えて交渉すると交渉が成功する可能性が高まります。
- 上から目線にならない
- 下二桁から下三桁の価格交渉をする
- 何度も交渉しない
- 売れにくい時期を狙う
まず上から目線で交渉するのは避けなければなりません。
当たり前のことですが、交渉相手は人なのだということを理解しておきましょう。
また交渉する時期や値引き交渉が成立しやすい金額の範囲なども把握しましょう。
これらの価格交渉する際に抑えておくべき4つのポイントについては、以下でさらに詳しく説明していきます。
上から目線にならない
上記でも述べましたが交渉相手は人です。
そのため上から目線で話をされると、相手は良い気分にはならないでしょう。
価格交渉の際はなおさらです。
もしかしたら快く値引き交渉に応じてくれていたかもしれない場合でも、態度が悪いために交渉が決裂する可能性もあります。
そのため交渉する際は誠実な態度で交渉するのが望ましいです。
その上で交渉相手が値引きに応じてくれやすくなるようなメリットを相手に伝えると良いでしょう。
例えば次のようなメリットです。
- 早く契約と決済ができる
- 現金で購入できる
つまり交渉相手の手元に早く現金が入るということをアピールするのです。
通常契約や決済が終わるまでには1カ月以上かかりますが、一般的な期間よりも早く契約や決済ができれば契約者の手元にも早くお金が入ります。
もし現金でマンションの購入費用を支払える場合は、全額を現金で支払うのを条件に値引き交渉をしてみましょう。
現金が早く手元に入ることを嫌がる人はいないため、人気の物件でも値引きに応じてくれる可能性が高まります。
下二桁から下三桁の価格交渉をする
交渉相手が個人の場合は、価格交渉をされることを見込んで売却価格を少し高めに設定することもあります。
そのため値引き交渉に応じてくれる可能性が高いです。
しかしだからといって数千万円単位の値引きをするのはほぼ不可能です。
値引きできる範囲は下二桁から下三桁と考えておくと良いでしょう。
売却価格はキリの良い金額になることは少ないです。
例えば2,000万円や3,000万円といった売却価格になることはまずありません。
ほとんどの場合1,980万円や2,980万円などの端数価格になります。これは割安感を出すためです。
このように端数価格になっている場合は、端数の値引き交渉をしましょう。
例えば2,980万円の場合は80万円を値引きしてもらうことは可能か否かを交渉するのです。
もし売却価格が2,180万円の場合は、180万円の値引きは可能か聞いてみましょう。
先に述べたように交渉相手が個人の場合は売却価格を高めに設定していることもあるため、下三桁の値引きにも応じてくれる可能性があります。
何度も交渉しない
何度も価格交渉をするのは避けなければなりません。
交渉相手にうんざりされてしまう可能性が高いからです。
あまりにもしつこいと商談が決裂することもあります。
交渉相手と喧嘩別れをしてしまうと、今住んでいる部屋に住みにくくなるでしょう。そのため引っ越しを余儀なくされる可能性もあります。
理想的な交渉の回数は1回です。
1回しか交渉のチャンスがないため、準備を万全にして交渉に臨むことが大切です。
いくら交渉相手が話しやすい人だったとしても、交渉するのは1回だけにしましょう。
1回目に交渉した際にもっと値引きができたかもしれないと思った場合は欲が出て、契約時や決済時などにも値引き交渉をしたくなるかもしれません。
しかし欲を出し過ぎるとせっかく上手くいきそうだった話も上手くいかなくなってしまいます。
そのため1回の交渉で終わらせるようにしましょう。
売れにくい時期を狙う
中古マンションは売れやすい時期と売れにくい時期があります。
売れやすい時期も売れにくい時期も毎年大体同じです。
以下で東京都のシーズンごとの成約数を見ていきましょう。
時期 | 成約数 |
---|---|
1月から3月 | 4,857件 |
4月から6月 | 4,739件 |
7月から9月 | 4,443件 |
10月から12月 | 4,778件 |
上記の表を見ると1月から3月に中古マンションを購入する人が多いことがわかります。
1月から3月に成約数が多いのは2017年も2018年も同様です。
そのため1月から3月に交渉するのは避けたほうが良いです。
他の人も交渉をもちかける可能性があるからです。
中古マンションが売れにくい7月から9月に狙いを定めて交渉すれば、値引き交渉が成功する可能性があります。
専門業者に相談すればスムーズに交渉を進められる
これまで紹介してきたように、賃貸中のマンションを購入する際は適正価格を調べるところから決済までを自分一人で行うことも可能です。
全てのリサーチや手続きを自分で行うため、仲介手数料を節約できます。
しかしかなりの手間と時間、エネルギーが必要です。
賃貸中のマンションを購入する際は、考えることもたくさんあります。
また1つ1つの手続きを完璧に行わなければなりません。
そうしないと後でトラブルになることがあるからです。
そのため安心してマンションを購入したいと思うのならば、専門家にサポートしてもらうことも検討してみましょう。
例えば以下のような専門家です。
- 不動産コンサルタント
- 住宅相談業者
上記のような専門家には物件の評価や価格交渉、売買契約書類の確認などを依頼できます。
中古マンションの購入に関するほとんどのことを相談できるため、安心してマンションを購入できるでしょう。
料金は決して安くありませんが、例えば物件の評価などの1項目の依頼だけであれば1万円から5万円前後で依頼できることもあります。
相談だけであれば無料で相談できるケースも多いため、自分だけでマンション購入の交渉や手続きをすることに不安を感じる場合は、まず相談だけでもしてみると良いでしょう。
確かに自分だけで価格の交渉をしたり手続きをしたりするのは大変そうですね
費用は抑えられますが様々なポイントでトラブルが発生することが考えられるため、専門家に相談したほうが安心なんですよ
そうすれば何の心配もせずにマンションを購入できますね
適正価格を掴む段階から決済まで任せることもできますが、費用が気になるのならば不安な部分だけを専門家に依頼すると良いですよ
まとめ
賃貸中のマンションの購入を考えている場合は、まずは適正価格を把握することから始めましょう。
インターネットで近隣のマンションの相場価格を調べれば、自分のマンションのおおよその価格がわかります。
自分のマンションの価格をピンポイントで調べられる場合もあります。
居住者の多いマンションはいくつかの部屋が売りに出されていることもあるため、マンション名を入れて相場価格を検索する専用のサイトを利用して調べてみましょう。
正確性の高い相場価格を知るためには、複数の方法を利用して相場価格を調べたり不動産業者に相場価格を聞いたりするのが望ましいです。
相場価格の情報が多ければ多いほど適正価格を出しやすくなります。
そのため数多くの情報を入手して、自分の部屋の適正価格を出しましょう。
ただし自分で出した価格はあくまでも予想の価格であって、実際の成約価格は部屋の所有者との話し合いによって決まります。
交渉次第で成約価格が予想していたよりも低くなることもあれば逆に高くなることもあるのです。
そのため交渉の方法を知っておくことも大切です。
自分で交渉するのは難しいと感じたら専門家の手を借りましょう。
自分が安心できる方法を利用して、マンション購入を実現させてください。