一戸建ては定価がありませんので、家のどの部分で価格が決まるのかを知っておく必要があります。
不動産屋さんに一戸建ての査定を行った場合の、中古査定額の見られるポイントについて6つを徹底解説します。
中古の家の査定価格の決まり方は、家の構造をはじめ家の中の設備や不具合、周辺の環境など様々な要因があります。
それら複数をチェックして、できるだけ高く売れるようにしておくことがおすすめです。
一戸建ての査定を行うなら、複数の不動産に依頼ができる一括サイトなどを利用して、適正価格で売りましょう。
目次
家の構造について
まずはじめに大きく一戸建ての査定に影響するのが家の構造とその家の築年数です。
それぞれがどのような決まりで査定額に影響するのかを見てみましょう。
査定の基準になるのが家の構造
家の構造には種類があり、その種類によって耐用年数が異なります。
法定耐用年数は下の表を参考にしてください。
軽量鉄骨プレハブ造(厚さ3ミリ以下) | 19年 |
木造 | 22年 |
軽量鉄骨プレハブ造(厚さ3ミリ~4ミリ) | 27年 |
重量鉄骨造(厚さ4ミリ以上) | 34年 |
鉄筋コンクリート造 | 47年 |
上記は現在の法で定められた安心して住める年数(耐用年数)になります。
プレハブ構造や木造は短く、鉄筋コンクリート造は耐用年数が長いのが特徴です。
築年数を見て、耐用年数に近づいている家ほど査定価格は低くなっていきます。
査定に大きく影響するのが築年数
築年数は査定価格に大きく影響しますが、一般的に中古マンションよりも一戸建ての方が資産価値が下落しやすい傾向にあるようです。
売却額を比較する際に、10年以下の中古の戸建てと20年までの戸建て、さらにそれ以上を区切って解説します。
新しい家は高い査定額で、古い家は価値がほとんどないということですか?
簡単に言うとそうですが、築年数の他にも耐震基準がある家かなども査定額に関わります。それにリフォームされた家は、築年数だけで図ることもできないのですよ
築10年以下の中古戸建て
新築物件の金額と比較すると10年経った一戸建ての査定は、約半分の価値に下がると言われています。
ただし大手ハウスメーカーが施工した家の場合、下落の幅も緩やかになる傾向にあるようです。
中古住宅を購入して受けられる住宅ローン減税は築年数が20年以内と決まりがあります。
ローン減税を受けたい場合に築10年以下の物件はメリットが大きいでしょう。
築11年から20年の中古戸建
新築から10年に向かっての下落ほどの急激さはなく、木造住宅の場合15年目に向かっては緩やかに下落をします。
一般的に15年経過した一戸建ての査定は新築物件の約2割程度に下がります。
木造住宅の耐震基準は2000年に改正が行われ、2000年の6月1日以降に建てられた住宅は、耐震性能に評価があります。
そのため耐震性能があるかないかでも査定価格は変わってくるでしょう。
築20年以上の中古戸建
築20年以上経過した一戸建ての査定は、ほとんど資産価値がないとみなされます。
ただしこれまでにリフォームやリノベーションを行い、住むのに問題のない物件に関しては、価値がないとは言い切れません。
古屋の場合は建物に価値がないため、土地のみの価格で考えることが多いでしょう。
場合によっては建物を解体して土地のみで売却を行った方がおすすめというケースもあるため、どちらが得かを調べる必要が出てきます。
建物の査定額の決まり方
そもそも建物の価格は、標準的な建築費用と先ほど記載した築年数が基本要素になります。
査定方法は新築で建てた時の値段を計算し、そこから築年数が何年経過しているかで建物の査定額を下げて計算されます。
一般的に木造住宅の一戸建ては、築20年で価格がゼロとして計算されます。
ただし都心で中古物件でも需要があるエリアなどでは25年でゼロとしている不動産屋さんもあります。
計算方法は不動産屋さんによって異なります。
基礎価格の決まり方は上記ですが、建物の査定価格を上げる要素もあります。
- リフォームしている物件
- 建物の仕上げ材が高グレード
- 設備の使用が高いものを使用している
過去にリフォームを行って住みやすさがアップしている家は査定価格が上がる傾向にあります。
特に耐震リフォームや省エネなどはアピールの材料になるでしょう。
次に基礎価格よりも査定額が下がってしまう要因についても知っておきましょう。
- 施工の質が全体的に悪い
- 旧耐震のままである
- アスベストなど健康被害の可能性がある
新しい耐震基準で作られていない家、また1975年以前の建物にはアスベストが使用されている可能性があります。
古い家の場合、これらの可能性について調べておきましょう。
一戸建ての査定はどうやって行う?
家の構造と築年数を見れば、自分が住んでいる家の大体の資産価値がお分かりいただけたでしょう。
そこで戸建て売却の相場を大体で知りたい場合、どのような方法があるのでしょうか。
不動産屋さんに見られる査定額のポイントとともに、簡単に調べる方法と本格的に依頼をする方法を知っておきましょう。
先生、一戸建ての売却額の相場はどうやって知れば良いですか?
そうですね、今不動産屋さんに査定額を依頼した時の見られるポイントを説明したので、詳しい査定の方法も説明しておきます。それと、自分で簡単に調べるおすすめの方法も説明しましょう
自分で相場を調べるための方法は、不動産会社が一般人向けに公開しているネットワークシステムを活用する方法があります。
他にも国交省が公開している土地の情報システムを活用すれば、土地の価値も調べることが可能です。
さらにネット上で簡単に行えるのが不動産一括査定サイトです。
こちらは複数の不動産屋さんに一括で査定を行うことができ、利用は無料で行えます。
気に入った不動産屋さんがあれば、相談や査定につながるので利用してみると良いでしょう。
また不動産の査定には大きく分けて2種類あります。
- 簡易査定
- 訪問査定
簡易査定は机上査定とも呼ばれており、書類やデータのみを使用して大体の査定額を出す査定の方法です。
立地や土地の大きさなどを判断して査定価格を算出します。
実際に建物を見るわけではないため、思ったよりも暗い場所にあるなど加味できない部分があり、精度が低くなってしまいます。
訪問査定は実際に不動産屋さんに物件を見てもらって、詳しい査定額を出してもらう査定の方法になります。
建物の不具合や付帯価値などもじっくり見ることができるので、日数はかかりますが精度は高くなります。
本格的に売ることが決まっている場合は、訪問査定を行った方がより正確な査定価格が分かるでしょう。
住み心地について
次に一戸建ての査定で見られている中古査定額のポイントは、住み心地が良いかどうかです。
間取りの数や広さ、日当たりや眺望など様々な部分が査定のポイントになります。
どの部分を見られているのか、アピールポイントはあるかどうかもチェックしていきましょう。
間取りはシンプルが好まれる
間取りは多ければ多いほど好まれる、という訳でもありません。
例えば家族人数の少ない人が家を買う場合、間取りの数を重視することはありません。
面積が小さくても、使いやすさなどがポイントになります。
個性的な形の間取りよりも、多くの人が使いやすいと思えるシンプルな間取りの設計の家が売れやすいと言えるでしょう。
日当たり風当りや眺望
同じ築年数の家があったとして、日当たりが良い場所に建つ戸建てや眺望が良い戸建ての方が人気があります。
日照については道路に接面している向きがどこか、という点が大きなポイントになります。
価値は高い方から順に記すと以下になります。
- 南
- 東
- 西
- 北
上記のような順になり、角地に建つ場合は南東の一戸建ての査定が高くなります。
特に高台などで海や夜景が綺麗に見えるような家は、プラスの付加価値がつくこともあります。
また風当りについても重視されます。
風当りが良い家は通気性が良くなるので、カビや湿気を防ぐため健康的に過ごせる家として査定価格のポイントが高くなるでしょう。
騒音や振動の確認
一戸建ての査定で見られるポイントは、騒音や振動、臭気はないかという点もあります。
大きな道路や幹線道路に面している家は騒音があるため、マイナスポイントになる場合があります。
周辺に臭いがする工場や施設がある場合も、マイナス要素になります。
騒音については、遮音性のある窓を取り付けることで対策を行うことが可能です。
もし住んでいる間に行っているのであれば、不動産屋さんに窓の開閉を行って遮音性をアピールしておきましょう。
家の中と外どちらも住みやすいかどうかを見られているんですね。
そうですね。家の向きなど自分でどうすることもできない部分は仕方ありませんが、対策をとることでマイナス要素を減らすことができるということも覚えておくと良いでしょう。
境界線や越境
売り主は土地の境界線について明示しなければならない決まりになっています。
また境界線が確定することで越境がどうなっているかを調べることができるので、境界線や越境について確認しておきましょう。
境界線はきちんと確定されているか
一戸建ての売却で一番トラブルになりやすい部分が境界線と言われています。
一戸建ての査定が終わった後で境界線について確認を行っても問題はありませんが、問題がある場合手間がかかってしまいます。
もし境界線に問題がない場合は、査定もスムーズに行えます。
一度一戸建ての査定を行う前に、境界線に関わる書類を確認しておくと良いでしょう。
境界線は確定測量図に実測図があれば境界線が確定している証拠となります。
ある場合は訪問査定に訪れた不動産屋さんに、写しを提示しましょう。
また場合によっては筆界確認書があります。
筆界確認書とは、隣地所有者との間で境界のラインについて合意を行った書面の事です。
境界線は、部分的に確定している場所と未確定の場所が存在する場合もあるため、事前にどこが未確定なのかを調べておく必要があります。
越境の状態はどうなっているか
境界線が確定すれば、越境の確定も行うことができます。
越境はコンクリートの塀やブロック塀はもちろん、木の枝や室外機など空間の上下にわたり発生します。
境界線の筆界確認書と同じく、越境についても隣地所有者と越境の覚書について交わしている場合があります。
越境の覚書は、お互いの家の何が越境しあっているかを確認しあった書類の事です。
越境の覚書はなくても問題はありませんが、あるとより買主が分かりやすいでしょう。
訪問査定で越境の確認をされますが、ちょっとした木の枝など、多少のものなら査定価格に影響を及ぼすことはありません。
ただしトラブルを避けるためにも、所有権の認識をはっきりとさせておくことが大切なポイントです。
査定を行う前の必要書類について
境界線や越境については書類があるため、一戸建ての査定を行う前段階で用意しておきたいことが分かりました。
他にもチェックしておきたい書類についてもここで解説しておきましょう。
中古の家の査定をするまえに、以下の書類があるか確認をしておきましょう。
□ | 本人確認書類 |
□ | 登記済権利書 |
□ | 固定資産税の納税通知書 |
□ | 耐震診断報告書 |
□ | アスベスト使用調査報告書 |
□ | 公図 |
本人確認書類として印鑑証明書や住民票が必要で、もし共有名義になっている場合は、全ての人の本人確認書類が必要になります。
登記済権利書は法務局から登記名義人に公布される書類の事で、物件の真の所有者が誰なのかを記すものです。
物件が平成17年以降に建てられたものの場合、登記済権利書の代わりに登記識別情報が発行されているケースもあります。
次に固定資産税を納めたという証拠になるのが固定資産税納税通知書です。
こちらは移転登記に必要となる登録免許税の算出にも使われる書類です。
固定資産税納税通知書は最新のものを用意すると良いでしょう。
耐震診断報告書は、新耐震基準が導入される前の古い中古の物件を売却する際に必要となります。
他にもアスベストの報告書など、トラブルを避けるためにも用意しておくと安心です。
これらの中にはなくても査定することは可能な書類もあります。
ただし訪問査定を行ってもらうなら、より精度の高い査定価格を調べてもらうためにも、書類が揃っている方が良いでしょう。
修繕箇所や不具合について
中古の物件を売却する場合、修繕箇所や不具合について不動産屋さんに伝える必要があります。
まずは不具合や瑕疵は修繕可能なレベルのものかを把握しておくのがポイントになります。
戸建ての不具合や瑕疵は査定額にマイナス要素として響きますが、伝えておかないと後になってトラブルを招く理由にもなります。
もし本人も知らなかった瑕疵があった場合でも、物件を売却する時に後から瑕疵担保責任を負うことが決まりになっています。
期間については引き渡しから2年など、期間を決めて契約を交わします。
不動産屋さんの訪問査定で、特にみられる修繕箇所や不具合について説明します。
また、瑕疵担保責任の詳しい内容について見ていきましょう。
雨漏りや傾き
家の雨漏りや床の傾きは一戸建ての査定に大きく響き、瑕疵として相当する不具合になります。
雨漏りは事前に確認しており、修繕が可能な場合は先に修繕を行ってから査定を行いましょう。
床の傾きの場合は、ひどい場合は売却ができないケースもあり得ます。
ただし瑕疵を知ってて不動産屋さんに伝えないと、いくら瑕疵担保保険に加入していても免責することができなくなります。
隠していて後から発覚した場合は瑕疵担保責任を負うことになりますが、最悪の場合裁判沙汰に発展することも珍しくありません。
査定時にしっかり報告することをおすすめします。
シロアリ
実はシロアリ被害は、長年その家に住んでいても気づかないケースがあります。
シロアリも瑕疵担保責任を負うことになるため、できれば日ごろから定期的にチェックを行っておくことをおすすめします。
例えば外壁の塗装や雨漏りのチェック、シロアリ予防のためのメンテナンスは、一戸建ての査定の良いアピールポイントになります。
ポイントは書類やメモなどで修繕日時と修繕履歴を残しておき、買主に見てもらうことで好印象を与えることができます。
他にもクロス張替えなど細かい修繕内容も記しておくと便利でしょう。
地中障害物
訪問査定で聞かれるのが、地中障害物についてです。
地中障害物とは建物の下や庭に埋まっているコンクリートの塊などが該当します。
家が建つ前にかつてあった地下室や貯水槽などが残っているケースが多いようです。
不動産屋では存在について知りようがないため、分かっている場合はきちんと伝えましょう。
地中障害物は一戸建ての査定でマイナスポイントになりますが、物件の瑕疵に相当するものです。
そのため、査定の時点で伝えておきましょう。
瑕疵担保責任について
瑕疵担保責任とは、売り主が中古物件を売却する際に建物の欠陥(瑕疵)について責任を負うというルールの事です。
例えば給湯器が壊れている、ドアノブが取れているなど分かりやすい不具合は売り主がすぐに気づけます。
しかし、物件には雨漏りなど売り主でも分からない部分の瑕疵も存在します。
中古物件売却後に、新しい家主がそれに気づいた際に、売り主が責任を負うことを瑕疵担保責任と言います。
ですから、事前に買主に対して重要事項説明書などで物件の不具合や瑕疵について説明がされていたとします。
買主が不具合に納得の上購入した物件であれば、瑕疵担保責任の瑕疵には該当しません。
物件の瑕疵は物件にある不具合など、物理的な瑕疵だけではなく、不動産では以下の4種類に分類しています。
- 物理的瑕疵
- 法律的瑕疵
- 心理的瑕疵
- 環境的瑕疵
物理的瑕疵とは先ほど記述した雨漏りやシロアリ、耐震強度が不足しているなどが挙げられます。
法律的瑕疵は法的瑕疵とも呼ばれており、消防法や建築基本法についての瑕疵になります。
例えば再建築ができない物件や、建ぺい率や容積率が建築基準法の基準をオーバーしているなどがあります。
そして瑕疵の中でも賃貸物件などでもよく耳にするのが心理的瑕疵です。
心理的瑕疵とは売却する戸建てで、過去に殺人や自殺、孤独死などが起きている物件の事です。
心理的瑕疵は買主が心理的にどう感じるかがポイントです。
売主がいくら気にならなくても、買主にすれば後でトラブルになりえる瑕疵でもあります。
ただし極端な話ですが、百年前はこの土地は道路でそこで起きた事故などは該当しません。
また病気の家族が自宅での看取りを希望したり、とそういう状況が全て心理的瑕疵になるかといえばなりません。
心理的瑕疵は具体的な線引きが非常に難しいのが特徴です。
最後に環境的瑕疵がありますが、売りたい中古の物件に何らかの問題があるわけではありません。
例えば周辺に暴力団や宗教団体の事務所や施設がある、繁華街があって騒音があるなどです。
環境的瑕疵は、法的な規制はないものの、環境的瑕疵に該当する施設などが分かっている場合は、査定や売却時に事前に伝えておきましょう。
給排水設備をチェック
どれだけ綺麗に家を使用していても、必ず劣化が目立ってくるのが水回りです。
汚れは一戸建ての査定においてマイナスポイントになってしまいます。
また汚れだけではなく、水の出などに不具合がないかも調べておかなければなりません。
不動産屋さんによってはシャワーや蛇口から水を出し、勢いなどもチェックする場合があります。
重点的に掃除をしておきたい点や、ハウスクリーニングについて紹介します。
重点的に綺麗にしておきたい部分
汚れやすい水回りは以下があります。
- 洗面所
- キッチン
- お風呂
- トイレ
特にキッチンはレンジフードや換気扇の周辺設備も汚いと、値段を下げてくださいと言われるかもしれません。
ハウスクリーニングを依頼する場合は、キッチンの水回り以外にも換気扇やコンロ回りも綺麗に掃除しておきましょう。
他にもトイレやお風呂などの水回りを掃除し、蛇口からの水漏れや水の出に不具合がないかをチェックしておきましょう。
掃除は義務ではなく、綺麗にしたからと査定額が上がるという訳ではありません。
しかし、事前に綺麗にしておくことで不動産業者に売主の信頼度が上がる可能性もあります。
ハウスクリーニングを依頼するのであれば、内覧を行う前段階で行っておくと、好印象を与えることができます。
ハウスクリーニングに依頼した場合の費用
汚れが目立つ、また築年数が長い家では必要ならハウスクリーニングに依頼するのがおすすめです。
ハウスクリーニングの費用は業者によっても異なりますが、以下の表を参考にしてください。
掃除する部分 | 費用 |
---|---|
キッチン(コーティング付き) | 約16000円 |
洗面所 | 約4000円 |
レンジフード | 約9000円 |
お風呂(コーティング付き) | 約13000円 |
トイレ | 約4000円 |
ガスコンロ | 約7000円 |
上記の金額はあくまでの掃除にかかる費用ですので、基本料金や出張費用など別途料金がかかる場合があります。
ハウスクリーニングを依頼するのであれば、複数の企業に見積もりを取りましょう。
中には料金プランが見づらい、見積もりを取らないといった業者も残念ながらあります。
見積もりを比較し、何にどれだけの費用がかかるのか明快な企業にハウスクリーニングを依頼しましょう。
ハウスクリーニングに依頼する注意点
中古の物件を売却契約後にハウスクリーニングに依頼する場合、掃除が原因での損傷には気を付けましょう。
例えば契約後にクリーニングを行い、そこで業者が誤ってシャワーヘッドや換気扇などの設備を壊してしまうケースの場合です。
不動産屋さんは買主に壊れる前段階の物件の説明を行っています。
そのため損傷した物件をそのまま売ってしまうと、後でトラブルが発生しかねません。
不動産会社に知らせなかった場合は、不動産自体も責任の取りようがなくなってしまいます。
こういった事例が起きた場合は、必ず不動産と不動産を通じて買主に情報を伝えましょう。
またハウスクリーニングは契約前の早い段階、査定前や売ることを決めた段階で終わらせるようにしておくのがおすすめです。
またハウスクリーニングを行った後は、必ず自分でその部分をチェックしてください。
修理後レバーが固くなっていないか、水の勢いが変わっていないかなど、変化を調べて使い勝手が悪くなっていないか見ておきましょう。
周辺環境について
6つ目の一戸建ての査定のポイントは周辺環境についてです。
実は中古の物件は、家そのものだけでなく周辺環境も査定額に影響を及ぼします。
どういった点を調べておく必要があるのかをまとめました。
家だけ気を付けていれば良いのかと思いました。
必ずしも物件の状態だけで査定価格が決まるわけではないんですね。
でも周辺の立地は自分ではどうしようもありません。
その通りです。売主とは無関係の要因も判断要素になってしまうことを事前に知っておくと良いでしょう。
土地部分の価格の決まり方を知っておく
周辺環境とは、つまりそこの土地がどういった所なのかということになります。
一戸建ての査定は、建物の価格と土地価格で決まるので、土地の値段の決まり方を覚えておくと参考になります。
周辺の土地相場が土地価格になる
土地の査定価格は、周辺の土地相場が基本になるので、物件の土地もその地域の土地の値段が相場になります。
土地の相場は坪単価がいくらなのかを基に坪数を計算し、土地の値段を決めます。
例えば坪単価が50万円の地域に建っている物件の土地の査定価格は、エリアに合わせた50万円を基本に計算されます。
一戸建ての土地の平均的な広さは40坪から60坪くらいなので、約2000万円~3000万円が査定額になります。
土地の坪単価は景気の状況によって変動しますので、査定額を知りたい場合は常に最新の情報を参考にしましょう。
土地価格が上がる要素
土地の査定額が上がる要素に以下があります。
- 駅から近い
- 角地にある
- 南向き
- 家の前面道路に歩道が整備されている
- 地形が整形である
- 道路から1メートル程度高い
- 閑静な所にある
- 住宅街で区画整然された土地
上記のようなプラスの要素がある場合は土地の査定価格が上がります。
しかし他のエリアと比べて大きな差が出るほどの値段がつくことはあまりなく、あくまでもプラスアルファの値段だと思っておきましょう。
他にもスーパーが近い、銀行や郵便局が近いなどもプラスの要素になります。
売りたい中古物件の近くにそのようなお店があるか、また土地の個性について調べておくことをおすすめします。
土地価格が下がる要素
では逆に一戸建ての査定で、土地の査定価格を下げてしまう要因とはどのようなものがあるのでしょう。以下にまとめました。
- 駅から遠い
- 商業施設が近くにない
- 水道やガス、下水道の供給処理設備が引き込めない土地
- 北向き
- 土地の形が三角やL字など不整形地
- 道路より土地が低い
- 周辺に墓地や高圧線など嫌悪施設がある
土地の査定額が上がることはあまり見込めませんが、下げる要素は場合によって20%~30%相場から下がります。
場合によってはかなりの値崩れも考えられます。
例えば不整形地ですが、旗干地など利用価値があまりない土地の値段は相場よりも大幅に下がることがあるでしょう。
ただし土地の査定額が下がる要素がある土地でも、逆に駅からは近いなど利点も必ずあります。
プラスの要素もきちんと不動産屋さんに伝え、全ての要因を加味してもらうようにしましょう。
近隣住民とは仲良くしておこう
近隣の住民と仲が悪い、トラブルがあると一戸建ての査定で必要な境界線や越境、敷地の測量で協力をもらえない場合があります。
そうなるとスムーズに家を売ることができなくなります。
そのためできるだけ日ごろからコミュニケーションをとっておきましょう。
また隣の人がどういう人か分からない、日中に楽器演奏などで騒音を出すような近隣住民の場合、家は良くても売れなくなるかもしれません。
売り主とは関係ない部分で査定額が決まってしまうのは嫌な気持ちになります。
しかし、周辺環境でも査定価格に影響があることを知っておきましょう。
まとめ
一戸建ての査定で見られている6つのポイントについて、詳しく解説しました。
まずは家の構造や築年数については基礎価格を決める大事な要素なので、事前に自分で調べておくとスムーズでしょう。
また境界線などはそれに関わる書類を用意しておくことをおすすめします。
物件の汚れなどは自分で対策できますが、売主と買主でトラブルになりやすいのは雨漏りやシロアリなどの瑕疵です。
自分でも気づかない部分に瑕疵が隠れている可能性があるので、査定を行う前に調べておくことがポイントになります。
さらに中古の物件は、家そのものだけでなく周辺環境やどんな土地に建っているかで査定価格に影響を及ぼします。
プラスの要素とマイナス要素を不動産屋さんに伝え、一括査定サイトを行う際の参考にしてください。