マンションは経年によって価格が変わってくるため、転売で利益を出すには難しいと考えている方は多いのではないでしょうか。
実際にマンションの転売で利益を上げている投資家達はいます。
マンションの転売は難しいと言われていますが、利益を出すための知識があれば儲ける事は可能です。
利益を出すためには、どんなことを知る必要があるのでしょうか?
この記事では、マンションの転売で利益を出すポイントを紹介しています。
記事を参考にして頂き、転売で利益を出せるように内容を抑えておきましょう。
目次
転売で儲けを出すポイントとは?
まずは、転売で利益が出るマンションの特徴を紹介します。
- 中古で人気のあるヴィンテージマンション
- 立地の良いマンション
- 管理の充実したマンション
中古で人気のあるヴィンテージ
マンションを転売するには新築マンションが利益を出しやすいと思われがちですが、実は中古マンションの方が儲けられます。
理由は、新築マンションに比べて中古は価格が下がりづらいからです。
新築マンションは誰も住んでいない事に価値があり、誰かが1度でも住んでしまったら、その価値は激減してしまいます。
新築マンションは購入時に新築という価値のプラスα料金を支払っているのですが、その料金は10%プラスされます。
したがって、入居者が現れたら新築の価値が失われて10%分下がってしまうのです。
一方、中古マンションの価値は1年で2%ずつ下がるので、新築より下がりづらいとなります。
転売で儲けるためには、価値が下がりにくいマンションを選ぶ事がポイントになってきます。
実際に自分が中古のマンションに住んでも、新築より下がりづらいので、転売を今後考えているなら、中古マンションを購入した方が良いでしょう。
また、昨今ではヴィンテージマンションに注目が集まっています。
新築にはない、味のあるレトロ感がヴィンテージにはあり、リノベーションを行う事で自分好みの部屋にできる楽しみがあるという訳です。
例えば、都内の麻布や広尾のヴィンテージマンションは築30年以上経っても、億の価格で売られています。
築年数が経っても価値が下がりづらいマンションなら、リノベーションをする事でさらに価値が高まるでしょう。
立地の良い物件
マンションの転売で利益を出しやすいポイントは立地です。
立地が良いと、築年数が経ったマンションでも価値が一気に下がる事はないと考えられます。
この様な場所の特徴は、
- アクセスが良い
- 近隣にスーパーや公共施設がある
- 治安が良くて住みやすい
特に東京都心部は上記の特徴に当てはまるので立地が良く、タワーマンションが多く立ち並ぶ湾岸エリアのマンションは転売に向いていると言えます。
タワーマンションの近くというのはアクセスが良いのはもちろん、様々な施設やショッピングモールがあるので特に利便性が高い立地になります。
また、新しい駅ができたり、開発が進んでいたりするエリアは今後発展していくと予想されるので、その周辺のマンションを購入した場合、年数が経っても高く売れる可能性はあるでしょう。
事前に開発されているエリアを調べておく事も、転売を成功させるポイントになります。
管理が充実している
マンションは管理規約が設定されているので、管理をしっかり行われているマンションは綺麗な状態を保てます。
コンシェルジュがいる高級マンションは築年数が経っても価値が下がりにくいです。
一方で、管理が雑なマンションはゴミが散らかり不潔な状態になるので、マンションの価値が下がるというもの。
そのため、管理方法が悪いマンションは、転売をしても安くなってしまうので、気をつけておきたいポイントです。
転売する事を考えるなら、マンションの管理方法を調べておきましょう。
安く仕入れる
転売ではマンションを高く売る事に比べると、安く購入する方が非常にハードルは高いです。
築年数が経っていたり、事故物件だったりすると、もちろん安く購入できますが、中々利益が出るとは言えません。
いかに安く質の高い中古マンションを購入できるのかが、転売には重要です。
インターネットの情報では、その様な優良物件は、ほぼありません。
もしあっても直ぐに売り切れてしまうでしょう。
そもそも良い物件はインターネットに公開される前に取引されているというものです。
そのため、自分で不動産会社と積極的に繋がりを持つ様にしてみたり、セミナーへ行って勉強したりする事が大切です。
安くて質の高い中古マンションの情報を手に入れるためにも、色々な所へ出向き人脈を作っていきましょう。
市場をチェック
土地や戸建てに比べてマンションの価格は、市場の動きを直接受けるのでチェックは欠かせません。
転売をするなら常に自分のマンションの価値を把握しておく必要があるので、市場の動向に敏感になっておきます。
「東京カンテイ」などのポータルサイトを利用するのもおすすめです。
利益を出すためには
マンションの売却はどのようなタイミングを見ておけば良いのでしょうか?
それぞれ紹介していきます。
成約されやすい時期を知る
不動産売買成約情報を公開している「REINS(レインズ)」では、全国の成約例が見られる様になっていて、直近1年のデータを表示しています。
レインズのデータを基にいつの時期に成約されているか確認する事をおすすめします。
一般的に4月には新生活がスタートするため、この時期にマンションの購入を検討する人は増えるというもの。
そのため、年末から4月に成約している人が多いので、マンションの売却時期を考えるとしたら、2月〜3月に売却した方が売れやすい事が分かります。また、転勤の多くなる時期の9月頃も売却しやすいです。
成約されやすい時期を知る事で、転売が上手くいくでしょう。
売却の計画を立てる
マンションの売却では、成約までにかかる期間が通常3〜4ヶ月と言われています。
大体この期間を目処に計画を立てる事が、売却に余裕を持てるのでおすすめです。
よく売却に焦って急いで売ってしまう事を「売り急ぎ」と言いますが、この売り急ぎをしてしまうと、転売に失敗してしまいます。
何故、売り急ぎの事態になってしまうのか、その理由は計画性がなかったからです。
買主が見つからず期間が延びる事で、コストもかかり安く売る羽目になります。
前述した様に、成約されやすい時期は2月〜3月なので、余裕を持つなら10月くらいから売却活動をスタートさせると良いでしょう。
築年数を確認して売る
ヴィンテージマンションは別として、一般的なマンションは経年によって価値が下がるというもの。
よって、築10年以内に売却した方が良いと言われています。
以下の表を見ても歴然としています。
首都圏中古マンション築年帯別成約状況【2020年4〜6月】
築年数 | 価格 |
〜築5年 | 5,661万円 |
〜築10年 | 4,974万円 |
〜築15年 | 4,216万円 |
〜築20年 | 4,074万円 |
〜築25年 | 3,285万円 |
〜築30年 | 1,903万円 |
築30年〜 | 1,891万円 |
引用元:REINS TOWER 首都圏中古マンション・中古戸建住宅 地域別・築年帯別成約状況【2020年4~6月】
築10年経つと約1,000万円価格が下がっている事が分かるでしょう。
築30年以上になると築浅の半分以下の価格まで値下がりしています。
また、築10年を過ぎると大規模修繕が行われるのですが、この費用は1戸あたり約100万円かかると言われています。
50戸以下のマンションなら期間2〜3ヶ月かかり、内容は外壁や給排水管などの補修です。
築10年以上のマンションは大規模修繕があるため、買主にとって工事の費用は負担になります。売主はその分の価値を付けないと売却は難しくなるでしょう。
そのため、築10年以内で売る事が望ましいです。
ちなみに、築10年以上経っていても転売に向いているマンションもあります。
それは、リノベーションを行なっている中古マンションです。
転売をするためにリノベーションをしても、高額な費用が発生してしまうので、利益を出すのは難しいです。
最初からリノベーションされている中古マンションなら特に費用は発生しないので、買主の負担もなく購入できます。
リノベーションされたマンションを売却するには、リノベーション物件を得意とした不動産会社に仲介を依頼すると良いです。転売も有利なものになるでしょう。
自分に合った不動産会社
売却をスムーズにするためには、自分に合った不動産会社を選ぶ事が重要です。
転売は購入時より高い価格でマンションが売れたら利益になるため、売却実績が多い会社を見極める事がポイントになります。
売却力がある会社なら安心して依頼ができるというもの。
不動産会社によって色々な特徴があるため、自分の希望としている売却方法なのか確認しておきましょう。
不動産会社には大手と中小企業があり、基本的な売却力は大差がないのですが、どちらの方が所有しているマンションに合った売り方ができるのか比較しておくのもおすすめです。
信頼できる担当者
マンションをなるべく高く売却するには、不動産会社選びも大事ですが担当者でも大きく違ってきます。
信頼できる担当者の選び方はこちらです。
- 宅建士の資格を持っている
- 業務歴が長く、成約件数も多数
- 戦略を立てて、納得のいく説明ができる
- 言葉遣いが良く、親身になって話を聞いてくれる
この様なポイントで担当者を選んでおくと、転売も成功しやすいと言えます。
転売でかかる費用や税金
マンションを高く売却できたとしても、どのくらいコストや税金がかかるものなのでしょうか?
かかる費用や税金を算出し、そこでやっと利益が出たと言えるので、その計算式なども解説していきます。
マンションの転売にかかる主な費用や税金
購入の時 | 売却の時 |
印紙代 仲介手数料 不動産所得税 登記費用 ローン抵当権設定費用 等 | 印紙代 仲介手数料 ローン抵当権抹消費用 等 |
印紙代
契約書に貼り付ける印紙代の税金は以下の金額です。契約金額によって異なります。
印紙代の税金
契約金額 | 本則税率 | 軽減税率 |
10万円を超え50万円以下 | 400円 | 200円 |
50万円を超え100万円以下 | 1,000円 | 500円 |
100万円を超え500万円以下 | 2,000円 | 1,000円 |
500万円を超え1,000万円以下 | 1万円 | 5,000円 |
1,000万円を超え5,000万円以下 | 2万円 | 1万円 |
5,000万円を超え1億円以下 | 6万円 | 3万円 |
1億円を超え5億円以下 | 10万円 | 6万円 |
5億円を超え10億円以下 | 20万円 | 16万円 |
10億円を超え50億円以下 | 40万円 | 32万円 |
50億円を超えるもの | 60万円 | 48万円 |
令和4年3月31日までは軽減措置が適用されます。
登録免許税
住宅ローンを組んだけど、支払いができなくなった時、担保として銀行がマンションにかける権利の事を抵当権と言います。
転売でマンションを売ると、売却した利益でローン残高を完済する事が可能です。
その場合、銀行は担保の必要がなくなるため、抵当権を抹消する手続きをします。
抹消手続きにかかる税金が「登録免許税」です。不動産1個につき1,000円となっています。
マンションを売却するときは土地と合わせて2,000円を支払います。
税金の算出法
マンションを3,000万円で購入して、4,000万円で売却できても利益は1,000万円にはならず、色々費用が発生してきます。
購入の時にかかる費用の目安は、購入価格の6%で、売却する時には売却価格の4%かかります。
先程の例で言うと、3,000万円で購入してかかる費用は180万円。
4,000万円で売却してかかる費用は160万円。
合計で転売にかかる費用は、340万円です。
マンションを転売して利益が出たら「譲渡所得」と言って、こちらに「所得税・住民税」がかかってきます。
譲渡所得の計算式はこちらです。
譲渡価額-(取得費+譲渡費用)-特別控除額=【譲渡所得】
- 譲渡価額:売却した金額
- 取得費:購入した金額+費用-減価償却費
- 譲渡費用:売却にかかった費用
- 特別控除額:一定の条件を満たしている場合
- 減価償却費:建物代×0.9×償却率0.015×経過年数
例を参考に、3,000万円(建物2,000万円+土地1,000万円)で購入したマンションを5年後4,000万円で売却し特別控除額がない場合で計算してみると、
- 購入でかかった費用:180万円
- 売却でかかった費用:160万円
- 減価償却費:135万円
4,000万円-(3,000万円+180万円-135万円+160万円)=【795万円】
譲渡所得が795万円となり、こちらに「所得税・住民税」がかかり、2037年まで「復興特別所得税」も課税されます。
所有期間によって税金が違う
マンションを所有していた期間で、かかる税率が違ってきます。
詳しくはこちらです。
所有期間 | 所得税 | 住民税 | 復興特別所得税 | 合計 |
短期譲渡所得(5年以下) | 9% | 30% | 0.63% | 39.63% |
長期譲渡所得(5年超) | 5% | 15% | 0.315% | 20.315% |
短期譲渡所得はマンションを売却した年の1月1日から5年以下になります。
5年以下の所有期間だと、5年超に比べて約2倍もの税率がかけられる事が分かります。
譲渡所得が795万円の場合は、
- 短期譲渡所得は所有期間5年以下になるので約【315万円】
- 長期譲渡所得は所有期間5年超になるので約【162万円】
つまり、3,000万円で購入したマンションを、4,000万円で売却した場合の利益は、
- 所有5年以下:1,000万円-340万円-315万円=【345万円の利益】
- 所有5年超:1,000万円-340万円-162万円=【498万円の利益】
1,000万円高く転売できたとしても、利益は上記の金額になってしまいます。
5年以下で売却した場合、約30%の利益になるので、転売で儲けるなら5年超が良いでしょう。
したがって、築年数が経っても価値の下がらないマンションを選ぶ事が、転売で利益を出すポイントになります。
ちなみに、転売で利益が出なければ、これらの税金を支払う必要はありません。
減価償却費
マンションを購入してから経年によって価値が下がった分の事を、減価償却費と言います。
マンションには土地の持ち分もあり、建物に関しては年数が経つごとに価値が下がると言うもの。
購入時の建物の価格から減価償却費を引く事で、実際のマンション価値を算出できます。
3,000万円の特別控除
自分の家を売る場合は3,000万円の特別控除を受ける事できます。
譲渡所得が3,000万円までなら非課税になるというものです。
この特例を受けるためには、いくつかの条件を満たす必要があります。
- 自分が実際に住んでいた家であること
- この特例を前年・前々年に受けていないこと
- 家族や身内への売却ではない
- 家を出た日から3年が経過した年末までに売却すること
- 収用、居住用財産以外の適用を受けていないこと
基本的には、この条件を満たしているもので、ほとんどの人が適用になります。
そのため、マイホームの売却は3,000万円の特別控除が利用できるので、転売をするなら利益を出しやすいです。この事を「自宅投資」と言い、自分が家を出て賃貸にもできます。
マイホームを売却するなら譲渡所得の算出はこちらになります。
- 譲渡価額-(取得費+譲渡費用)-特別控除3,000万円=譲渡所得
この場合なら税金が少なくなるので、転売の儲けも期待できるでしょう。
自分の家なら10年超えてから売る
譲渡所得が3,000万円を超えてしまっても税金を引き下げたり、ゼロにしたりする事ができる特例があります。
この特例を受ける条件は主にこちらです。
- 所有期間が10年を超えていること
- 実際に自分が住んでいたマンションであること
- この特例を以前に受けていないこと
- 一緒に生計している家族との売買ではないこと
譲渡所得 | 所得税 | 住民税 |
6,000万円以下 | 10% | 4% |
6,000万円超 | 15% | 5% |
上記の特例は、3,000万円の特別控除を引いた譲渡所得金額に当てはめて算出します。
この特例を併用する事で、税金を大幅に引き下げられるので自分のマンションが10年超えているか転売する前に確認しておきましょう。
売却で儲けがなかった時の税金
マンションの転売で利益が出なかった時は、税金は発生しないので、確定申告をする必要はありません。
しかし、譲渡所得がマイナスでも確定申告をする事で、翌年以降3年間の繰越控除ができます。
例えば、売却した時に損失した金額が1,200万円だとしたら、
- 翌年の給与所得500万円と相殺できるので税金はゼロ
- 翌々年の給与所得も500万円なら相殺できて税金はゼロ
- 最後の3年は200万円の損失を500万円の給与所得と相殺して300万円が課税の対象になる
繰越控除を知っておくと節税になるので、ぜひ確定申告の時に役立ててください。
参考になります!
転売で気をつけておきたいポイント
マンションの転売をする上で気をつけておきたいポイントをいくつか紹介していきます。
継続すると違法になることも
不動産の転売は、そもそも違法なのか心配されている方も多くいますが、転売は違法ではないです。
何故なら、購入したマンションを売却するのは通常の売買取引と何も変わりがないからです。
しかし、転売を短期間で何度も行うと、違法になる可能性があります。
基本的に、不動産取引では宅建業免許を持っている業者が売買を行うものです。
業者ではない個人でも取引を行えますが、それは自宅を売買する時なら問題ありません。
業者でもない個人が何度も転売を継続していたら、宅建協会などに通報される恐れがあります。
国の認可も受けていない個人が何度も不動産取引を行うのは、処罰の対象になる可能性があるので注意をしておきましょう。
危険な競売物件
競売物件とは
住宅ローンの返済が滞ってしまい、抵当権で担保となっているマンションなどを、裁判所を通して売られている物件の事です。
競売のマンションは売却価格が安いので、転売で利益を出すためには競売物件を狙えば良いと考える方も少なくないでしょう。
競売物件は相場の4〜6割くらいの価格で購入できる事もあります。
しかし、競売物件はリスクも多く潜んでいるため、気をつけておきたいポイントを紹介します。
- マンションに瑕疵(かし)があっても保証されない
- 仲介業者がいないのでスムーズに落札できない
- マンションの内覧ができない
- 紙面では確認できるが、思った以上に古い
- 融資を受けにくい
競売物件はかなり安く買えるので転売に向いていると言えますが、簡単に手を出すのは危険です。
もし、立地も良く、築浅のマンションがあったら、別に内覧しなくても綺麗なマンションである事は分かります。
そのため、そういった物件を狙って購入すれば良いと考えるかもしれませんが、不動産業者が先に目をつけている可能性があります。
そうなると価格は高くなりやすいので、落札するのが困難になるでしょう。
また、築年数が経っているけど立地の良い安い物件を購入できたとしても、劣化していて高値で売却するのは難しくなります。
築年数が古いマンションを高く売るためには、リノベーションを行うと転売は成功するかもしれません。
しかし、リノベーションには高額な費用が発生してしまいます。
不動産業者の多くは、リノベーションをして利益を得ていますが、それは事業として行なっているため、一般の人より安価に工事ができるからです。
個人で中古マンションをリノベーションして、転売で儲けるのはハードルが高いでしょう。
管理費が安い物件
マンションの管理費というのは、毎日の管理のためにかかる費用ですが、大規模修繕の費用としても収められています。
マンションの管理費が安い物件は、将来の大規模修繕の費用が充分にあると言えません。
よって、およそ10年に1度行われる大規模修繕は、微妙な仕上がりになってしまい、マンションの価値は下がりやすい状況になると言えます。
転売をするなら価値が下がりにくいマンションを選ぶ事が重要なので、管理費が安い所はやめておいた方が良いでしょう。
マンションの管理がしっかり行き届いているか判断する方法は、管理状況を不動産会社に聞いてみる事です。
不動産会社に確認しておきたい3つのポイントはこちらです。
- マンションの戸数と管理人の人数
- 管理人は早く対応してくれるか
- マンションの入居率はどのくらいか
3つのポイントを確認しておく事で、マンションの価値を今後も上げられる様な管理なのか見極められるでしょう。
また、マンションの管理を住人らが行う様な「自主管理」のマンションもやめた方が良いと言えます。
自主管理のマンションは、規約に沿って住人達が管理を行うのですが、人によっては管理を疎かにして、しっかり管理されない所が出てくるというものです。
マンションの価値が下がりやすい管理となってしまうため、転売で購入する際は自主管理のマンションも選ばない方が良いでしょう。
囲い込みをする会社
転売をする上で気をつけておきたいのは、囲い込みをする不動産会社です。
囲い込みとは
売却を依頼した不動産会社が、他の会社から買主が現れても断ってしまい、1社のみで仲介取引をする事です。
囲い込みを行なっている会社は、売主からも買主からも仲介手数料を得ようとするので、自社で買主が現れない限り、他社を断り続ける可能性があります。
売主にとっては中々買い手が見つからないとなり、焦る気持ちから売却価格を下げてしまう事が多いです。
囲い込みをする会社は、売主が価格を下げる様に仕向けるアドバイスをする事もあるので注意が必要です。
囲い込みをするのは、大手不動産会社が多いと言われています。
しかし、大手は元々顧客を沢山抱えているため、自然と両手仲介になってしまうというもの。
囲い込みをしない会社に依頼する事が、転売を成功させるポイントになります。
囲い込みがなければ、他の不動産会社からも買主を紹介して貰えるので、売主は買主を選べる立場になりやすいです。そうなれば、満足のいく売却価格で成約できるでしょう。
囲い込みをされているか不安な場合は、直接担当者に問い合わせてみてください。
業者は売却活動を報告する義務があるので、しっかり確認しておきましょう。
複数の会社と比較すること
マンションの売却を不動産会社に依頼する時は、1社だけで決めない様にしましょう。
不動産会社は沢山あるので、まずは査定の依頼を複数の会社にする事をおすすめします。
簡単な方法だとインターネットで、不動産一括査定サイトを利用してみてください。
査定額は、不動産会社によって様々で、一緒の金額になる事はほとんどないです。
転売で利益を得るためには、購入時より高く売る事なので、査定額が高い所に依頼したいとなるでしょう。
ここで気をつけて頂きたいのが、査定額が高過ぎる不動産会社です。
高い査定額の方が良いに決まっていると思いますが、ここが落とし穴になります。
査定額が高過ぎるのは、早く契約をしたい現れであること。
一概には言えませんが、根拠がなく査定額が高いのは、大体この様な戦略があります。
査定額を見極めるのは、複数の会社を比較する事と、自分でも相場を調べておく事が大切です。
ネットで査定額を一斉に出して貰ったら、その中から気になる不動産会社をピックアップして実際に何社か訪問しましょう。
理想なのは3〜4社の不動産会社へ出向き、実際の雰囲気や相性を確かめて決めるのが良いです。
面倒なので1社だけの訪問にしてしまうと、情報が偏ってしまいます。
また、マンションの査定額が何でこの金額になったのか、根拠がしっかりしている会社を選ぶようにしてください。
根拠がないと、マンションを売却する際に価格を下げる羽目になり、転売が失敗に終わってしまいます。
良い会社を選ぶには、複数の会社を比較する事が重要です。
売却しても儲からない物件
マンションの転売で利益を得るためには、価値の下がりにくい物件を選ぶ事ですが、マンションによっては利益がでない事もあります。
売却しても儲からない物件の特徴は、
- 築年数が経っていて、アクセスが悪い
- 今後も発展する様な気配がないエリア
- 過去に何かしらあった事故物件
築年数が経っていても中古のヴィンテージマンションの価値は下がりにくく、人気がありますが、一般的なマンションは築年数が経つと大きく価格が下がります。
加えて、駅から遠い場所だと買い手が少なくなる傾向にあり、利益を見込むのは難しくなるでしょう。
また、都心部ではなく開発を行われる予定がないエリアも、この先価値が上がる様な事はないです。
どんどん人口が少なくなっている地域で物件を購入するのは、避けておいた方が良いでしょう。
事故物件は実は、相場の50%と格安で購入できるので転売するには利益を出しやすいと言えますが、扱いが難しく、原則として事故物件である事を売却時に伝えないといけません。
結局、売れにくい物件となります。
まとめ
マンションの転売で利益を出すためには、立地が良くて管理がしっかりされている中古マンションを安く仕入れる事です。
優良な物件ほど、手に入れるのはハードルが上がるというものです。
インターネットだけの情報では、良い物件を見つけられないので、色々な所から情報収集をする様にしてください。
セミナーなどへ行く事で、不動産業界の方々と人脈を作れるでしょう。
また、不動産市場の動きをチェックする事も大事なので、常にニュースやサイトなどで動向を把握しておきます。
不動産の成約が多い時期を抑えておきながら、税金がかからない所有年数に合わせてマンションを売却しましょう。
所有期間で、かかってくる税金にかなりの違いがあります。
転売する前に、築年数や所有年数を調べておいてください。
マンション転売で利益を出すためには、下調べをしっかりしておくことが大事ですね!
依頼する不動産会社で売却価格は変わってくるので、信頼できる会社を選び、マンション転売で儲けを出しましょう。